投資のコツは、「長期・分散・積立」 分散投資のメリットと注意点
ファイナンシャルフィールド / 2018年10月28日 10時0分
![投資のコツは、「長期・分散・積立」 分散投資のメリットと注意点](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_27590_0-small.jpg)
FPはよく投資のコツとして「長期・分散・積立」の3つを挙げます。 もっとも、最後の積立は、「時間を掛けて(=つまり長期)、何回かに分けて投資する(=時間分散)」なので…投資のコツの「長期・分散」を具現化したのが「積立投資」とも言えます。 そして、分散は「時間分散」だけでなく、「投資対象の分散」や「銘柄分散」「通貨分散」など、さまざまなものがあります。本稿では、「投資対象の分散」について考えてみたいと思います。
「投資対象の分散」とは?
「投資対象の分散」とは、「株式」や「債券」、「不動産」「商品(=コモディティ)」など、さまざまな金融商品を指します。
そして、投資の世界では「株式」と「債券」の2点は「伝統的資産」、それ以外の資産の総称を「代替的資産」と言います。
株式の特徴
株式も債券も、主に企業が資金調達するために発行します。もっとも、債券には国が発行する国債や、地方自治体が発行する地方債があります。
では、株式には、どのような特徴があるのでしょうか?
企業が発行した株式は、投資家が資金を出して購入します。投資家が出した資金は株式を発行した企業に集まりますが、企業は集めた資金を投資家に返済する必要がありません。では、株式を買った投資家は、どのように購入(=投資)資金を回収するのでしょうか?
株式を購入した投資家が資金を回収することができるように、株式には市場(=しじょう)、つまり証券取引所が用意されています。証券取引所には株式を売りたい投資家と、株式を買いたい投資家のそれぞれの注文が集まりますから、公正な株価となります。
そして、株式を発行した企業の業績が上がったり、良い意味で注目が集まれば株価が高くなる可能性があります。もし、株式を買った時よりも高く売ることができれば、株式を購入した資金の回収に加えて、売却益を得ることができます。が、その逆の可能性もあります。
また、株式は決算日に保有していると、配当金を受け取れることがあります。配当金とは企業の「利益の分け前」のことです。利益の分け前ですから、利益によって配当金の金額が決まりますし、ゼロになることもあります。
「株式を購入する」というのは、「株式を発行する企業の成長に期待する」と言えます。
債券の特徴
債券には、株式には無い2つの安定があります。
まず一つ目は「償還(=しょうかん)」と言われる満期があることです。債券は、満期時に「投資家に対し、額面で償還する」という約束があります。満期が無く、売却して投資資金を回収するしかない株式とは異なりますので、債券には株式の市場のようなものは用意されておりません。
二つ目として、債券を発行する時に利息の支払いと利率を約束してくれます。「企業の利益しだい」という配当金とは異なります。
債券は満期を待たずして売却することもできますが、満期前に債券を売る場合は、その時の債券価格で売却することになります。そして、債券価格が上下するのは、その時の金利しだいです。
株価は景気に先んじて上がったり下がったりしますが、債券価格は、実は景気や株価とは逆の動きをします。
株式と債券を組み合わせて投資する…これが「投資対象の分散」
株式と債券は、その性格が真逆です。なので、株式と債券の両方を組み合わせて投資をすれば、お互い「補い合う」ことができます。
これぞ、「伝統的な資産」による分散投資と言えます。
「伝統的な資産」による分散投資を商品として具現化した
「伝統的な資産」による分散投資を商品として具現化したのが「バランス型投資信託」とか「資産複合型投資信託」と言われているものです。
iDeCoやつみたてNISAなどでも注目の商品なのですが。正直、私はおすすめしません。その理由は、いずれ、お話したいと思っています。
Text:大泉稔(おおいずみ みのる)
株式会社fpANSWER代表取締役
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