ネット保険が気になっているのですが、営業員に会わずに保険に加入して大丈夫ですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年3月16日 2時20分
最近は、ネットで簡単に加入することができる「ネット保険」が充実しています。保険会社の営業員に会わずに、自分だけで保険を選んで加入しても問題ないのでしょうか。本記事では、ネット保険のメリットやデメリットについて解説します。
保険に入った方がよい人とは?
そもそも、民間の生命保険やがん保険などの保険は、全ての人が必ず加入しなければいけないものではありません。不慮の事故や病気で医療費がかかったとしても、国民健康保険や高額療養費制度を活用すれば、大部分の医療費をカバーすることができます。
また、夫婦2人で働いており、ここ3ヶ月分くらいの生活資金が準備できている方や、資産運用や貯蓄ができていて子どもが独立するまでの教育資金のめどが立っている方などは、無理に保険に入る必要はありません。
特に保険に入った方がよいケースは、例えば夫のみが働き妻は専業主婦である家庭、幼い子どもがおり生活資金を貯蓄できていない家庭や、母子家庭および父子家庭などです。万が一、働くことができなくなった場合、その期間の収入や医療費を補うために、保険に入ることを検討しましょう。
そして保険に加入する場合、おすすめなのは、子どもが20歳くらいで独立するまでの期間を保障する、掛け捨てタイプの定期保険です。長期入院時や死亡時にお金が受け取れる、シンプルで分かりやすい定期保険を選び、働けない期間の収入減に備えましょう。
ネット保険のメリットとデメリット
ひと昔前は、保険レディや保険の営業マンなどに相談しながら保険に加入するのが一般的でした。
しかし最近では、人を介さずインターネットを通して、簡単に保険に加入できます。ネット保険のメリットとデメリットをチェックしていきましょう。
・時間や手間が省ける
・手数料が安い
・毎月同じ保険料を拠出し、固定金利で運用するような、シンプルな仕組みの保険商品が多い
・書類の確認や手続きを自分で行わなければならない
・商品数が少なく、変動金利で運用する変額個人年金保険のような、リスクが高い商品は購入できないことが多い
・商品について営業員に気軽に相談できない
ネット保険の最大の魅力は、好きなときに、手間暇かけずに保険に加入できるという点です。また毎月など決まったタイミングで支払わなければならない保険料は、家計にとって大きな負担となる固定費です。しかしネット保険は、営業員に相談しない分、手数料を安く抑えられるというメリットもあります。
さらにネット保険は、営業員と対面で契約する保険に比べて、シンプルで分かりやすい商品がラインナップされています。そのため、自分だけで商品を選べるというメリットがあります。
一方で、ネット保険は「特約などをつけることが難しい」、「変額個人年金保険のような、リスクが高く複雑な商品については、のラインナップは少ない」というデメリットがあります。専門家に相談できないと、ネット保険に不安を感じる人もいるでしょう。
掛け捨ての定期保険ならネット保険でも十分
「保険のプロに気軽に相談したい」、「保険のことが全く分からない」という方は、営業員に相談しながら買う保険の方が安心かもしれません。
一方で、保険やお金の知識がある人はもちろん、保険に関する情報を自分で集めることができる人は、営業員との対面式の保険でなくても大丈夫です。例えば、先ほど説明したとおり、子どもが独立するまでの収入減に備える掛け捨ての定期保険などは、インターネットなどで簡単に情報を集めることができます。
また、リスクが少ない定期保険のような商品は、ネット保険でもラインナップされているので、インターネット上のみで加入することが可能です。このような場合は、手間暇かけずに手数料を抑えることができる、ネット保険の活用を検討してみましょう。
まとめ
結婚をしたり、子どもが生まれたり、ライフスタイルに大きな変化があった際には、保険への加入を検討する方が多いでしょう。ネット保険は、保険加入の幅を大きく広げる選択肢のひとつです。
今回紹介した内容を参考にして、ネット保険について調べ、保険の見直しや、加入を検討してみてはいかがでしょうか。
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
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