会社員で「年収500万円」ですが、老後の年金はいくらもらえますか? 生活レベルを落としたくないのですが、いくら収入を増やす必要があるでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年3月26日 2時10分
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自分は将来いくら年金をもらえるのか、特に定年退職の時期が近づくほど気になる人は多いのではないでしょうか。年金だけで生活できるのか、不足するなら年金以外でどの程度補う必要があるのか明確にするためにも知りたい人もいるでしょう。 本記事では、年収500万円の会社員が老後に受け取れる年金額を解説します。現役時代と同水準の生活を維持するためには、いくら収入を増やさなければならないのかも含めて、ぜひ参考にしてみてください。
会社員が受け取れる年金は主に2種類
老後にもらえる年金は「老齢年金」と呼ばれ、主に老齢基礎年金と老齢厚生年金の2種類が存在します。前者は国民年金、後者は厚生年金保険に加入して保険料を納付することで受給資格が得られ、会社員は一定の要件を満たすと国民年金と厚生年金の両方に加入します。
日本では「国民皆保険制度」が導入されており、国内に居住する20歳以上60歳未満のすべての人は国民年金への加入が法律で義務付けられています。納付期限までに年金保険料(2023年度は月額1万6520円)を支払わなければなりませんが、会社員は源泉徴収で給与から天引きされるケースが多いため、納付を忘れる可能性は自営業者などと比べると低いと考えられます。
一方で、厚生年金の保険料は毎月の給与(標準報酬月額)やボーナス(標準賞与額)に共通の保険料率をかけて計算され、被保険者である従業員と事業主(会社側)が折半します。つまり、収入規模によって保険料の金額が異なるのが特徴です。
「年収500万円」の会社員が受け取れる年金額は?
老齢年金は原則65歳から生涯受け取れます。今回は現役時代に支払う保険料は満額納付して未納や滞納、免除などの期間はなく、年金の繰上げや繰下げ受給も行わないものとします。
老齢厚生年金額は厚生年金の加入期間や収入規模などによって計算され、報酬比例部分と経過的加算、加給年金額を合わせたものがもらえますが、今回は便宜上「報酬比例部分のみ」を考えます。
22歳から60歳までの38年間厚生年金に加入して、平均年収は500万円、報酬比例部分の計算で使用する平均標準報酬額は42万円と仮定します。報酬比例部分の計算式は2003年4月以降の加入期間に適用される「平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間の月数」を使用すると、もらえる年金額は年間で約104万9721円となります。
老齢基礎年金(2023年度の場合は年額79万5000円)と合わせると月額約15万3726円受け取れる計算です。
現役時代と同じ生活をするには、いくら収入を増やす必要がある?
手取りベースで老後も現役時代と同じくらいの生活を維持しようと思ったら、年金以外でいくら収入を増やす必要があるのでしょうか。
一般的に手取り金額は額面の75%程度といわれますが、その場合年収500万円だと375万円(月額約31万円)です。老齢年金は月額約15万円もらえるため、不足額は単純計算で約16万円です。つまり定年後もできる限り働くなどして、15万円以上稼がなければならないことが分かります。
まとめ
本記事では、「年収500万円」の会社員が将来もらえる年金額はいくらか、老後も生活水準を落とさないためには、年金以外でいくら稼がなければならないのか解説しました。
今回のシミュレーションはあくまで概算のため、実際の数字は状況次第で大きく変わる可能性もあります。病気やけがなど不測の事態が発生して出費がふえるかもしれないことも考慮すると「これだけあれば大丈夫」とは言い切れない点にも注意しましょう。
出典
日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 厚生年金保険の保険料
日本年金機構 老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 は行 報酬比例部分
日本年金機構 令和5年4月分からの年金額等について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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