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年収は本当に「大卒」のほうが高い? 大企業勤務なら「高卒」のほうが生涯年収が高い場合もあるの? それぞれの生涯年収を比較

ファイナンシャルフィールド / 2024年3月31日 2時10分

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年収や生涯賃金の金額はケースバイケースですが、一般的には高卒よりも大卒の方が平均年収は高いと考えられています。しかし、実際のところ給与を決めるのは学歴だけではありません。   スキルや職務経歴、企業規模なども年収に大きく影響を与えます。   本記事では、国税庁と独立行政法人労働政策研究・研修機構のデータを基に、企業規模や学歴が年収や生涯賃金にどのように影響するのか解説しています。

給与所得者の平均年収は458万円

まずは会社員の平均年収について見ていきます。国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は458万円です。
 

平均年収は大企業の方が中小企業よりも高い

全体の平均年収は458万円ですが、大企業と中小企業ではどれくらい違いがあるのでしょうか。同じく国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、働く事業所規模別の平均年収は次のとおりです。

●10人未満:371万円
●10人以上30人未満:423万円
●30人以上100人未満:423万円
●100人以上500人未満:446万円
●500人以上1000人未満:480万円
●1000人以上5000人未満:521万円
●5000人以上:538万円

このように、基本的には企業規模が大きくなるにつれ、平均年収は高くなっていきます。
 

学歴は生涯年収にどれくらい影響するのか

続いて、学歴と収入の関係について見ていきます。今回は独立行政法人労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計 労働統計加工指標集2022」を参照します。
 
「ユースフル労働統計 労働統計加工指標集2022」では、学歴と企業規模を合わせた生涯年収について公開しており、2020年の男性の高卒と大卒を抜き出すと図表1のとおりです。なお、こちらは同一企業型職業におけるもので、60歳まで、退職金は含みません。
 
図表1

    

高卒 大卒
企業規模計 1000人以上 100-999人 10-99人 企業規模計 1000人以上 100-999人 10-99人
2億4570万円 2億7080万円 2億3170万円 2億880万円 2億7990万円 3億620万円円 2億5760万円 2億2530万円

ユースフル労働統計 労働統計加工指標集2022を基に作成
 
全ての企業規模を合計すると、やはり大卒の方が高卒よりも生涯年収は高く、その差は3000万円以上になります。また、同じ企業規模同士で比べると、企業規模がどの場合でも大卒の方が高卒よりも生涯年収は高いです。
 

企業規模によっては高卒の方が大卒よりも生涯年収が高い場合もある

図表1を見ると、高卒や大卒では、それぞれの中では企業規模が大きくなるほど生涯年収は高くなります。そして、同じ企業規模同士の場合、大卒の方が高卒よりも生涯年収は高いです。
 
しかし、学歴と企業規模を組み合わせてみると、違う見方もできます。具体的には、高卒で1000人以上の企業規模で働く人の生涯年収は、大卒での999人以下の企業規模で働く人の生涯年収よりも高くなっています。
 
つまり、学歴が高卒でも企業規模が大きい企業で働いている場合、大卒で企業規模が小さい企業で働いている人よりも生涯年収が高い傾向にあるといえるでしょう。
 

まとめ

基本的には大卒の方が高卒よりも生涯年収は高いです。とはいえ、働いている企業の規模によっては、高卒の方が高くなる場合も少なくありません。
 
生涯年収を決定づける要素としては学歴だけでなく、「働く企業規模の影響もかなり大きい」と言えるでしょう。
 

出典

国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
独立行政法人労働政策研究・研修機構 ユースフル労働統計 労働統計加工指標集2022
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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