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【相談実例】家計簿アプリが裏目に? 導入が必ずしも家計にとってプラスになるわけではない理由

ファイナンシャルフィールド / 2018年11月15日 22時30分

【相談実例】家計簿アプリが裏目に? 導入が必ずしも家計にとってプラスになるわけではない理由

雑誌などでも頻繁に取り上げられる家計簿アプリ。   手書きのものを置き換えることができるものや、レシート読み取りから口座連携など、丸々管理できるアプリなどいろいろありますね。   とても便利ですし手間が省けるものですが、導入することが必ずしも家計にとってプラスになるわけではないという事例をご紹介いたします。  

2つのタイプの家計簿アプリ

家計簿アプリは大きく分けると、今まで手書きで書いていたものをアプリに置き換えるタイプのものと、銀行口座などさまざまなものを連携させてトータルで管理するタイプのものがあります。
現金で買い物したものを手書きで集計するのが面倒だということでしたら、レシートを読み込んだり、自動で合計してくれたり、前月などと支出を比較できる機能がついたものを使えば十分です。
それに対して、クレジットカードの利用額や口座の残高、口座引き落としの内容なども自動で一元化したい場合は、いろいろなところと連携できるアプリを利用するといいでしょう。
細かいサービスは色々と違いがありますが、基本のプランを利用してもかなりの機能を使うことができ、きめ細やかに連携できるものが多いです。
今回ご相談にいらした方は、後者のアプリで、家計のほぼすべての口座やサービスを連携していました。
 

家計簿はついているのに「自分では何もわからない」

貯金がうまくいかないとご相談に来たお客様には、おおよその収支をうかがっています。
当然のことながら、暮らしのお金を一円単位で、空で記録している方はほぼいらっしゃいませんので、ざっくりと万単位でも構わないと思っています。
今回のお客様も、事前に「家計簿アプリで連携して管理している」とのことでしたので、ほとんどの情報がスマホで確認することができました。
しかし、思わぬことが起きたのです。
「手取りはいくらぐらいですか?」「えー・・・と(スマホを確認)」「住宅ローンってだいたいいくらぐらいですか?」「・・・ちょっとすぐ見当たらなくて・・・」「何年ぐらいの期間で借りましたか?」「・・・わかりません」
ほぼすべての質問がこうなってしまいました。
家計簿アプリにすべての情報を連携させているものの「自分は何もわからない」という状況だったのです。
 

家計簿をつけるのは何のため?

家計の相談に来ていただくときには、事前におおまかで構わないので収入と支出を簡単に把握してきていただいています。
家計簿がついていなくても、通帳やクレジットカードの履歴から大半の支出はわかるからです。
今回のご相談者様は、「アプリに全部記録されています」とのことで、あえて手で集計はしてみなかったとのことでした。
そもそも家計簿をつける目的は、ただ過去の記録として取っておくことではありません。
支出の中身を自分が把握して分析したり、それによってもっとよくすることができないかという、未来のためにつけるもの。
ただ記録が一か所に集まっているだけで、自分がそのデータを使えないようでは意味がなくなってしまいます。
記録そのものの正確性より、目的のために適した集計の仕方・ツールを使う必要がありますね。
 

記録された数字では見えないものが大事

例えば、今月は貯金が3万円できた。それは家計簿アプリに記録されてわかるかもしれません。
ですが本来は「その貯金は何のため?」「3万円というのは目標額に達している?」など、支出や貯金などの記録された「数字以外」の部分が大事なはずです。
家計を見直すうえで家計簿がついているのはとても強みになりますが、家計簿がついていれば家計がうまくいくわけではありません。
家計簿アプリを使っているのにもかかわらず、家計がうまくいっていないと感じる場合は、ぜひ一度、過去のデータからはわからない「今後の目標」「お金の流れ」をぜひアナログな手書きで記録してみてはいかがでしょうか。
そこから見えてくるものが大いにあると思います。
Text:塚越 菜々子(つかごし ななこ)
CFP(R)認定者
 

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