息子のお友達はお小遣いを月に1万円もらっているようで、息子から「僕も1万円ほしい」と言われました。金銭感覚が狂ってしまいそうで不安です。お小遣いの平均はいくらなのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月2日 8時0分
小学生の子どもにどのくらいのお小遣いを渡せばよいのか、悩む保護者もいるのではないでしょうか。学年が中学年や高学年へ上がるにつれて、お小遣いを増やしてほしいとお願いされることも出てくるかもしれません。 お小遣いはどのくらいの金額が適しているという明確なルールはありません。保護者が決めたり、子どもと話し合ったりするなどして、各家庭が適したと思う金額をお小遣いにすればよいでしょう。 本記事では、小学生のお小遣いの平均金額をはじめ、子どもにお小遣いをあげるメリットや注意点を解説します。
小学生のお小遣いの平均金額はどのくらい?
金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査」によると、小学生のお小遣いの最頻値や平均は図表1のとおりです。
【図表1】
最頻値 | もっとも多い金額帯 | 次に多い金額帯 | 平均値 | 中央値 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
月に1回 | 低学年 | 500円 | 500~700円未満:22.6% | 100~200円未満:16.5% | 1004円 | 500円 |
中学年 | 500円 | 500~700円未満:25.8% | 1000~1500円未満:18.9% | 864円 | 500円 | |
高学年 | 500円 | 500~700円未満:37.9% | 1000~1500円未満:29.5% | 1085円 | 1000円 | |
ときどき | 低学年 | 100円 | 100~200円未満:29.9% | 100円未満:17.8% | 1004円 | 163円 |
中学年 | 100円 | 100~200円未満:24.2% | 500~700円未満:16.5% | 923円 | 300円 | |
高学年 | 1000円 | 1000~1500円未満:23.5% | 500~700円未満:20.2% | 1246円 | 500円 |
※金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査」より筆者作成
「月に1回もらう場合」「ときどきもらう場合」で最頻値や平均は異なります。子どもが小学校低学年、中学年、高学年のどれに該当しても、小遣いが1ヶ月2000円は最頻値や平均よりも高い金額であることが調査を通して分かるでしょう。
お小遣いはいくらあげなければいけないという決まりはありません。子どもが希望するお小遣いの金額を渡すのが適切なのか、お小遣いをどのように使いたいのか、金銭感覚が狂わないためにも、現在の金額のままでよいかどうかは子どもと話し合って決めてください。
低学年・中学年・高学年でお小遣いのもらい方が異なる
同調査にて、図表2のように小学校低学年、中学年、高学年では、お小遣いのもらい方が異なることが分かります。
【図表2】
低学年 | 中学年 | 高学年 | |
---|---|---|---|
毎日 | 4.2% | 1.9% | 1.4% |
1週間に1回 | 9.3% | 7.0% | 5.9% |
()日に1回 | 1.9% | 2.2% | 1.6% |
月に1回 | 13.4% | 32.1% | 45.0% |
ときどき | 57.3% | 47.8% | 38.3% |
無回答 | 13.9% | 9.0% | 7.7% |
※金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査」より筆者作成
小学校低学年のうちは、お小遣いをときどきもらう子どもの割合が最多の57.3%、次に月に1回もらうの13.4%です。中学年も低学年と同様に、お小遣いをときどきもらう子どもの割合が47.8%ではあるものの、月に1回もらう子どもの割合は32.1%にまで増えます。
さらに高学年になると、お小遣いを月に1回もらう子どもの割合が45.0%となって、ときどきもらうの38.3%を上回る結果です。
子どもにお小遣いをあげるメリット
子どもにお小遣いをあげるメリットは、以下のとおりです。
・金銭感覚が早いうちから養われる
・お金の大切さや計画的な使い方ができるようになる
・計算力が身につく
お小遣いという限られた金額を管理すれば、計画的な利用や「あとどのくらい使える」といった計算力が身につくことが期待できるでしょう。また、欲しいものを買うためにお小遣いを貯めることで、お金を大切に使おうという気持ちも芽生えやすいです。
子どもにお小遣いをあげる際の注意点
お金にルーズにならないためにも、子どもにお小遣いをあげる際には、以下の内容に注意してみてください。
・お小遣い帳を活用して管理をする
・友達と貸し借りはしない
・お小遣いが足りなくなっても追加しない
・お小遣いを何に使うのかを決めておく
お小遣い帳に「いつ・どこで・何に使ったのか」を記入しておくことで、後から振り返りが可能です。無駄遣いを見つけたり、よりよいお金の使い方を見つけ出したりすることが期待できるでしょう。また、お小遣いが足りなくなっても親が追加するのは避けてください。やりくりをしないで、いつでもお小遣いをもらえる状況になるからです。
その他にも基本的なことですが、友達とのお金の貸し借りはなしにしましょう。一度貸し借りをしたら繰り返す可能性が高いですし、借りたお金を返さない・返してもらえないとなれば、相手との関係性が悪化するだけです。
お小遣いのルールを決めて適切な金額を渡そう
子どものお小遣いがどのくらいの金額なのかは、各家庭によって異なります。金銭的余裕がある、保護者の考え方によっては毎月1万円の子どももいれば、2000円や500円といった子どももいるでしょう。
子どもがお小遣いを増やしてほしいと言ってきたら、どのような目的で使うのかを聞いてみてください。そのうえで、希望した金額が適切であればお小遣いの増額を検討してみてもよいかもしれません。
出典
金融広報中央委員会 子どものくらしとお金に関する調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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