夫の年収「450万円」、妻の年収「650万円」の我が家。うちのような夫婦の割合はどのくらいますか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月4日 23時0分
夫婦で共働きの場合、お互いの年収はそれぞれ異なります。 そのような中、妻の年収が高いことが気になっている方もいるでしょう。 今回は夫の年収が450万円、妻の年収が年収650万円の夫婦の割合や妻の年収のほうが高い割合を調査しました。 女性の年収が高くなっている背景も紹介しています。
夫の年収が450万円、妻の年収が年収650万円の夫婦の割合は?
参議院常任委員会調査室・特別調査室が発表している「パワーカップルなど結婚にまつわる収入の格差について」の「夫と妻の所得階級別に見た共働き世帯数」によると、夫の400万円台、妻の年収が600万円台の夫婦は2万3500世帯とあります。
調査対象が903万8000世帯であるため、全体の割合としては0.3%ほどです。
このことから、夫の年収が450万円、妻の年収が年収650万円の夫婦はそこまで多くありません。
なお、年収に関係なく妻の年収のほうが高い世帯数については、67万3800世帯となります。
割合でいうと全体の7%ほどになるため、妻のほうが年収の高い世帯は少ないといえるでしょう。
女性の年収が高くなっている背景
全体の割合で見るとまだまだ夫の年収の方が高い傾向にあります。
しかし、女性の年収についても、徐々に高くなってきているようです。
女性の年収が高くなってきている背景として、以下の3つがあげられます。
●管理職に就く女性の割合が増えている
●女性の社会進出がしやすくなっている
●多様性のある働き方が増えている
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
管理職に就く女性の割合が増えている
女性の年収が高くなってきている理由の一つとして、管理職に就く女性の割合が増えていることがあげられます。
厚生労働省が発表している「『令和4年度雇用均等基本調査』結果を公表します」によると、企業規模30人以上の女性管理職割合は以下の通りです。
表1
年度 | 課長相当職以上 | 係長相当職以上 |
---|---|---|
平成21年度 | 6.3% | 8.0% |
平成23年度 | 6.8% | 8.7% |
平成25年度 | 6.6% | 9.0% |
平成27年度 | 7.8% | 10.2% |
平成28年度 | 8.7% | 10.4% |
平成29年度 | 8.9% | 11.1% |
平成30年度 | 8.7% | 11.4% |
令和元年度 | 9.5% | 12.2% |
令和2年度 | 9.7% | 12.9% |
令和3年度 | 9.5% | 12.8% |
令和4年度 | 10% | 12.9% |
※厚生労働省 「『令和4年度雇用均等基本調査』結果を公表します」を基に筆者作成
上記の表を見ても分かるように、女性が管理職として働く割合は平成21年度と令和4年度で4%ほど増加しています。
管理職は一般社員に比べて基本給の高さや役職手当で収入が高くなりやすいため、結果として年収アップにつながっているといえるでしょう。
女性が社会進出しやすくなっている
女性が社会進出しやすくなっているのも、年収アップにつながっている理由の一つとして考えられます。
具体的には、セクシュアルハラスメント(以下、セクハラ)やパワーハラスメント(以下、パワハラ)・妊娠や出産に対するハラスメントの防止に取り組んでいる企業が多いようです。
●セクハラ:85.9%
●パワハラ:84.4%
●妊娠や出産に対するハラスメント:81.5%
セクハラやパワハラによるトラブルが少ないと、女性としても働きやすい環境といえるでしょう。
また、妊娠や出産後に職場復帰しやすいのも、女性が社会進出しやすい理由の一つです。
結果として長く働ける企業が増えており、女性の年収アップにもつながっています。
多様性のある働き方が増えている
働き方改革によって、多様性のある働き方が増えているのも女性の年収アップにつながっている理由の一つです。
厚生労働省「働き方改革の実現に向けて」によると、働き方改革について「この課題の解決のため、働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指しています。」と述べています。
具体的にはテレワークやフレックスタイムの導入があげられるでしょう。
テレワークであれば場所に関係なく仕事ができますし、フレックスタイムで出退勤を調整すれば子どもの送り迎えにも活用できます。
また、フリーランスや個人事業主として働くのも選択肢の一つです。
働き方に縛られなくなったのは、年収アップの要因になっているといえます。
夫婦で妻の年収が高い家庭の割合は1割未満
夫婦で妻の年収が高い家庭の割合は、全体の7%程度と分かりました。
夫が450万円、妻が650万円に絞り込むと、割合としては決して多くないといえるでしょう。
ただし、割合として少ないことを気にしすぎる必要はありません。
夫婦としてどのような形をとるのがいいのかを相談して、自分たちに合った家庭を築きましょう。
出典
厚生労働省
「令和4年度雇用均等基本調査」結果を公表します~女性の管理職割合や育児休業取得率などに関する状況の公表(9.11.12ページ)
「働き方改革」の実現に向けて
参議院常任委員会調査室・特別調査室 パワーカップルなど結婚にまつわる収入の格差について(31ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
夫が「部長」への昇進を断りたいと言っています。課長のままより「お給料」は増えると思うのですが、やはりそれだけ“仕事の負荷”も増えるのでしょうか…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月27日 2時20分
-
【ハラスメント意識】ハラスメント意識の高まりによって「働きにくくなった」「職場が暗くなった」と感じる管理職・中間管理職が多いことが判明。ハラスメント防止研修は「実施されたことがない」が3割
PR TIMES / 2024年9月26日 13時45分
-
夫の小遣い平均額「3万9081円」は少なすぎる…「女性が自立したから」だけではない熟年離婚ブームの意外な理由
プレジデントオンライン / 2024年9月17日 9時15分
-
月収35万円・42歳サラリーマン「皿くらい洗っておけよ」の舌打ちに、時給1,300円の40歳パート妻「なら、もっと稼げよ」と大激怒…共働き夫婦の大修羅場
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月17日 7時15分
-
妻が専業主婦で夫の年収が「800万円」と、共働きで世帯年収が「800万円」では世帯年収は同じなのにもらえる年金額が違うと聞きました。本当でしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月1日 1時0分
ランキング
-
1まだ「Windows10」を使ってます。早くアップデートしないとマズイですか? 【パソコンのプロが回答】
オールアバウト / 2024年9月28日 20時15分
-
2「エコ機能なのに…」なぜ廃止? 「アイドリングストップ」見かけなくなった? 「振動がヤダ」の声も! スイッチ無くなった理由とは
くるまのニュース / 2024年9月27日 9時10分
-
3プロテイン、クリーム系パスタ、早食い…「おならが強烈に臭い&便がでない人」の特徴と対策
ananweb / 2024年9月28日 19時30分
-
4ランチ代の節約に、240円の「カップヌードル」ばかり食べています。栄養面が心配ですが、普通のランチより“節約”はできてますよね…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月27日 2時20分
-
5ワークマンの史上最強「上下セット防水防寒着」が登場 保温性・防水性・使い勝手の良さを満たしたハイスペックウェア
Fav-Log by ITmedia / 2024年9月27日 21時25分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください