パート先で「ねんきん定期便に年金見込額が書かれていない」と言う人がいます。これがいわゆる「記録漏れ」でしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月10日 2時10分
毎年の誕生月に届く、ねんきん定期便に記載されている内容を参考にして老後の資金計画を立てる人もいるのではないでしょうか。 その一方で、「年金をもらうのはまだ先だから」「年金をどのくらいもらえるのかなどに興味がない」と考える人もいることでしょう。しかし、ねんきん定期便に漏れや誤りが絶対にないとは言い切れない状況なので、届いたら内容を確認することを心掛けてみてください。 そこで本記事では、ねんきん定期便について解説し、その他にもねんきん定期便に見込額が書かれていない理由や記録に漏れがないか確認する方法を解説します。
ねんきん定期便とは?
ねんきん定期便とは、国民年金および厚生年金保険の加入者に対し、日本年金機構から送られてくる通知書です。毎年の誕生月に送付され、年齢区分によって記載内容は異なるものの、自身の年金記録を確認できます。
ねんきん定期便に記載されている内容
ねんきん定期便に記載されている内容は図表1のとおりで、年齢区分によって通知内容に違いがあります。
※日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」より筆者作成
過去の加入実績に応じた年金額、または年金の種類と見込額は、将来の年金受給額ではありません。ねんきん定期便作成時における加入実績に応じた年金額のため、今後の働き方や加入する年金に変更があるなどで、年金額が変わる場合があります。
また、ねんきん定期便に記載されている内容は公的年金のみとなり、個人年金や確定拠出年金などの私的年金は対象になりません。
ねんきん定期便に年金見込額が書かれていない理由
50歳以上になると、ねんきん定期便にて「年金の種類と見込額」を通知します。その際に、原則として受給に必要な120ヶ月以上の年金加入期間を超えていない場合は、漏れではなく記載そのものがない点に注意が必要です。
年金加入期間を120ヶ月以上にしたい場合は、過去に保険料を免除されていたなどの人は追納、60歳以上であれば任意加入制度を利用するなどして国民年金保険料の納付を行いましょう。
その他にも、日本年金機構の公式では、年金記録の「漏れ」「誤り」が多く発見されるパターン、年金記録の確認をお願いしたい理由について伝えています。特に以下で該当する項目がある場合は、年金記録の確認を行ってみてください。
・転職のたびに年金手帳が発行された人
・勤務先の会社が後に合併や社名変更、倒産している
・同じ会社内で転勤や出向を繰り返していた・試用期間中に退職した人
・保険の外交員や期間工などとして働いていた人
・名前の読み方が複数ある(音読み・訓読み、ふりがな違いなど)
・退職後、結婚して姓に変更があった人
・学生だったが国民年金に加入していた人
・夫(妻)の扶養家族だったが国民年金に加入していた人
年金記録に漏れがないか確認する方法
年金記録に漏れがないか確認したい場合は、ねんきんネットを活用するのが安心かつ確実性が高いでしょう。日本年金機構のねんきんネットにアクセスし、トップページの「将来の年金額を試算する」を選択後、「かんたん試算」「詳細な条件で試算」の2種類のうちのいずれかの方法で試算を行ってください。
漏れがある場合は修正できる
年金加入記録に漏れがあったとしても、修正を行うことが可能です。ねんきんネットの公式サイトから年金加入記録回答票をダウンロードして必要事項を記入したら、年金加入記録回答票を近くの年金事務所に直接持参か郵送します。
郵送する場合は、35歳・45歳・59歳のときに届く封書のねんきん定期便に同封されている「年金加入記録回答票」「返信用封筒」があれば使用できます。
ねんきん定期便に漏れがあったら早めに修正しよう
一定の要件に当てはまる場合、ねんきん定期便に「年金の種類と見込額」の記載そのものがないケースがあります。その場合は漏れではありませんが、その他にも漏れである可能性が高い場合、ねんきんネットを活用して登録情報の確認などを行ってみてください。
その際には、日本年金機構から送られてくる「ねんきん定期便」の内容を確認した後に、速やかに年金加入記録回答票で速やかに修正を行いましょう。
出典
日本年金機構
大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています
ねんきん定期便が届きましたが、「老齢年金の種類と見込額(年額)」に表示がありません。どうしてですか。(50歳以上)
こんな方はぜひ、年金記録に漏れがないかご確認を!
年金加入記録に「もれ」や「誤り」があった場合
ねんきんネット
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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