昔は「孫名義」で金融機関の口座を作れましたが、今も可能ですか?「 教育資金」を準備してあげたいです。
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月11日 4時30分
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孫名義で口座を作成して、将来資金が必要になったときのために積み立てておきたいと考える祖父母も多いでしょう。本記事では、孫名義の口座へ積み立てていた資金の贈与税の扱いや課税対象となる場合、ならない場合の条件などについてご紹介します。
孫名義の口座を作成し積み立てた場合は贈与扱いになる
事前に孫名義の口座を作って毎月お金を積み立てた場合、生前贈与になるかどうかは、名義人の孫と祖父母の間に贈与の意思疎通があるかで決まります。もし孫に内緒で口座に一定金額を積み立てている場合、生前贈与とみなされない可能性があります。
しかし、孫が口座の存在を知らないと、もらう・もらわないの意思決定ができません。そのため、贈与にならない場合があるのです。
そのため、孫名義の口座を作成して教育資金を積み立てておき、将来孫にあげたいと考えている場合は、契約を交わす必要があります。しかし、孫がまだ幼く贈与に対する意思表示ができないケースもあるでしょう。そのような場合には、両親などの親権者が法定代理人となり贈与に同意すれば贈与が成立します。
後になって贈与の約束を交わしたかあいまいになってしまわないようにするためには、贈与の契約書を交わしておく方法もおすすめです。
名義預金は相続税の課税対象になることも
孫の名義で口座を作りお金を積み立てていても、口座と預金を渡さないまま亡くなってしまうと名義預金の扱いになる可能性があります。つまり、名義は孫であっても、実際は祖父母の預金として扱われてしまいます。
そのため、積み立てた預金を孫に渡すためには、相続税の課税対象となってしまうのです。贈与税の非課税枠を利用しようと計画していても、結局税金が引かれてしまうことになりかねません。
そこで相続税の課税対象にならないようにするためには、孫が普段利用している預金口座に積み立てる、贈与契約書を作成するなどの方法があります。節税対策をして孫にお金を残したいと考えている方は、孫名義の口座を作る際に注意しましょう。
贈与税とは
そもそも贈与税とは、個人から贈与により財産をもらい受けた際に発生する税金です。課税方法には、暦年課税と相続時精算課税の2種類があります。
暦年課税とは、1月1日から12月31日までの1年間に受け取った総贈与金額から、基礎控除額の110万円を差し引いた額に対してかかる税金です。つまり、1年間に受けた贈与額が110万円以下の場合、課税対象になりません。
また相続時精算課税とは、1月1日から12月31日までの1年間に受けた総贈与金額から2500万円の特別控除額を差し引いた金額に対してかかる贈与税です。節税対策をしながら贈与を受けるためには、控除額を把握しておくことが大切です。
節税対策をしながら孫へ教育資金を渡す方法
節税対策をしながら孫へ援助を送るためには、贈与税の控除金額をチェックしておくことが大切です。
祖父母から孫へ贈る財産でも、目的によっては贈与税がかからない場合があります。例えば、教育費や生活費にあてるための資金は、子・孫1人あたり1500万円まで贈与税がかかりません(令和8年3月まで)。そのため、教育資金を準備してあげたい場合は、1500万円までなら課税されずに孫へ資金提供ができます。
しかし、教育資金の名目で受け取っていたとしても、預金や株式・不動産などの購入資金にあてるなど他の目的に使用する場合は、贈与税が発生するため注意しましょう。
孫名義の口座で資金を準備する際は意志を伝えておこう
孫名義の口座を作成し、教育資金を積み立てておく場合、孫に贈与する意思があることを本人や両親に伝え、同意を得ておく必要があります。孫がまだ小さく内容を理解できないようであれば、親権者の同意を得たり、契約書を交わしたりしておくと後々のトラブルも避けられるでしょう。
また節税対策をする場合は、暦年課税の基礎控除の利用も便利です。そもそも教育資金目的であれば、贈与税はかからないため必ず教育資金として利用するように伝えておき、資金を積み立てておく方法がおすすめです。
出典
国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合
国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
国税庁 No.4510 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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