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ワンオペ育児がツラすぎて、会社員から扶養内パートになりたい! 会社員と比較すると年金は減りますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年5月12日 10時10分

ワンオペ育児がツラすぎて、会社員から扶養内パートになりたい! 会社員と比較すると年金は減りますか?

仕事と子育ての両立は大変なことが多いでしょう。身体的にも精神的にも追い詰められてしまうことがあるのではないでしょうか。そんな共働きママから相談を受けました。   A子さんは会社員ですが、夫が育児をまったくやってくれず、ワンオペ育児が大変で、心身ともに疲れてしまったそうです。夫の扶養内でパートをすれば仕事の調整はしやすくなるけれど、将来受け取る年金額に影響が出るのではと心配しています。A子さんは35歳で現在年収300万円、大卒で入社しました。子どもは1人で3歳です。

65歳からもらえる年金

まず、65歳からもらえる公的年金について整理しておきましょう。日本国内に住所がある20歳から60歳の人は国民年金に加入することになっています。原則として、40年の間に10年以上、年金保険料を納めていれば、65歳から老齢年金を受け取ることができます。老齢年金には老齢基礎年金と老齢厚生年金の2種類があります。
 
【老齢基礎年金】
保険料納付済期間が10年(120月)以上年金保険料を納めていれば、保険料を納付した月数に応じて、65歳から老齢基礎年金を受け取ることができます。40年(480月)ずっと保険料を納めた人の年金は、令和6年度額で年81万6000円です。
 
保険料は自営業者やその妻、学生等(第1号被保険者)は直接納付しますが、会社員等(第2号被保険者)は厚生年金保険料に国民年金保険料が含まれているので、直接納付する必要はありません。また、会社員等に扶養されている妻は第3号被保険者として、扶養されている期間は年金保険料を自分で納付する必要はなく、厚生年金から保険料が拠出されます。
 
【老齢厚生年金】
老齢厚生年金は、老齢基礎年金に上乗せとして受け取れる年金です。老齢基礎年金の受給要件を満たしていて、厚生年金に1年以上加入していた人は、報酬額と加入月数に応じて老齢厚生年金を受け取れます。
 
厚生年金は70歳に達するまで加入することができるので、60歳を過ぎても厚生年金に加入して働き続ければ、70歳までは年金受給額が増えます。一方、第3号被保険者でいられるのは59歳まで。厚生年金に加入しないまま扶養内のパートで働き続けても、年金受給額が増えることはありません。
 

年金受給予想額を計算してみましょう

では、A子さんが65歳から受け取れる老齢年金の受給予想額を試算してみましょう。計算の前提条件として、A子さんは22歳から64歳まで働くこととし、会社員としての収入はずっと年収300万円と仮定します。
 
また、国民年金は20歳から60歳に達するまで未納期間なく加入するとして、65歳から受け取ることにした場合の年金受給額を、厚生労働省の公的年金シミュレーターを利用して試算します。
 


 

 
A子さんが退職して扶養内パートで働いた場合、65歳まで働き続けた場合と比べて、年金額は年55万円(月4.6万円)少なくなることが分かりました。仮に65歳から90歳まで受け取るとすれば、25年で1375万円の差となります。A子さんにとって、この差額は予想以上のようでした。
 

まとめ

公的年金は何歳まで長生きしてもずっと受け取れるのがメリットです。夫婦2人で老後の生活を充実させるには、年金はできるだけ多くもらうに越したことはありません。
 
A子さんのお子さんは3歳です。2歳ごろに訪れる「イヤイヤ期」を通り過ぎ、だんだんしっかりしてくる頃ではないでしょうか。第2子を考えないのであれば、一番大変な時期は乗り切ったとも考えられます。正社員を辞めてパートで働くようになると、これからお子さんの教育費がかかる時期でもあるので、マイホーム購入計画への影響も心配されます。
 
家事の面でアウトソースできる部分はアウトソースするなどして、できればこのまま正社員として働く選択ができないか、夫とも相談しながら検討することをお勧めしました。
 

出典

日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について
厚生労働省 公的年金シミュレーター
 
執筆者:蟹山淳子
CFP(R)認定者

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