副業をしていますが独立するか悩んでいます。会社員の肩書を捨てて独立するメリットを教えてください。
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月14日 9時20分
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厚生労働省によると、副業や兼業を行っている方は年々増えているようです。始めた副業が軌道にのって、独立を考える方もいるでしょう。 しかし、独立に対して「収入が不安定」「会社員のままのほうがいい」といった不安を覚える方も珍しくありません。今回は、会社員を辞めて独立する「脱サラ」のメリットや独立のタイミングについて解説します。
会社員と個人事業主の違い
会社員と独立した個人事業主の金銭面の違いを以下の表にまとめました。
表1
項目 | 会社員 | 個人事業主 |
---|---|---|
収入 | 固定 | 働いた分 |
就労形態 | 就業規則にのっとる | 自由 |
福利厚生 | ある | ない |
年金 | 厚生年金 | 国民年金 |
税金 | 毎年決まった分を払う | 経費計上で節税できる |
※筆者作成
この表で見ると、会社員は労働条件が安定しており、個人事業主は自由度の高さが特徴といえるでしょう。一概にどちらのほうが優れているわけではなく、適性は個人の性格やライフスタイルによります。
会社員が独立するメリット・デメリット
会社員が独立して個人事業主になるメリットとデメリットについて解説します。これから脱サラして起業する予定がある方は、以下のメリットとデメリットに留意しましょう。
個人事業主のメリット
個人事業主のメリットは、主に以下の通りです。
・使ったお金を経費にできる
・収入を増やせる
・定年がなく働き続けられる
個人事業主の魅力は、自由度の高さにあるといえるでしょう。収入は個人の能力や努力次第で伸び代があり、業務量もライフスタイルに合わせられます。イベントごとやスケジュールを調整しやすいため、自分の時間を持ちたい方におすすめです。
個人事業主のデメリット
個人事業主のデメリットは、以下の通りです。
・すべて自己責任
・社会的な信用度が低い
・税負担が重い
・必要なスキルが多い(経営・確定申告・経理・販路開拓なども自分で行わなければならない)
・就労形態が不規則になりがち
・病気やけがで収入が止まる
これらのデメリットを踏まえると、個人事業主は社会的・法的な面で不利といえます。ケガや病気で働けない期間があっても失業保険や労災が適用されませんし、事務処理もすべて自己負担です。そのため、独立して成功するには幅広いスキルが求められます。
会社員のメリット・デメリット
次に、会社員のメリットとデメリットについて解説します。現時点で独立と会社員で迷っている方は、それぞれのメリット・デメリットを比較してから判断しましょう。
会社員のメリット
会社員のメリットは、以下の通りです。
・決まった時間だけ働けばいい
・ほかの人から知識や技術を学べる
・福利厚生がある
・休暇が決まっている
・昇給や賞与が安定している
・厚生年金を受け取れる
これらのメリットを踏まえると、主に労働形態や収入の面での安心感が特徴といえます。個人事業主と違って自分で収入源を確保しなくていいため、毎日の生活や将来における精神的な負担は少ないといえるでしょう。
会社員のデメリット
会社員のデメリットは、以下の通りです。
・収入が増えにくい
・パワハラやセクハラの被害がある
・人間関係で悩みやすい
・退職金をもらうには同じ会社で働き続けなければならない
・予定の組み立てが会社に依存する
会社員は収入が安定している一方、給与や休暇は会社の意向に従わなければなりません。また上下関係のしがらみにとらわれるため、性格の相性や職場環境によって居心地が異なります。さらにまとまった退職金をもらうには、一定年数以上勤続しなければなりません。
会社員が独立するタイミング
会社員が独立して個人事業主になるにあたって、独立すべきタイミングか判断するポイントを解説します。
副業の収入が増えている
副業の収入が本業に変わった場合には、十分な収入が見込めるかシミュレーションしましょう。退職するには、副業で生活できるだけの収入があるかどうかの確信が必要です。特にパートナーやお子さまがいる家庭なら、会社員時代の収入が稼げるくらいはあったほうがいいでしょう。
人脈が構築されている
自分だけの人脈や信用が構築されていると、独立後の事業も安定します。取引先の信用や信頼がないと、突然仕事がストップする可能性も否定できません。信用の構築は短期間でできるものではないため、安定して案件や売り上げが供給できてから独立したほうがいいでしょう。
独立は収入のめどが立ってからにしよう
独立は会社員の安定した収入や福利厚生を捨てて、自分で稼ぐ道を選ぶことを意味します。
個人事業主はなにが起きても自己責任である世界なため、一定のスキルや人脈がなければ、すぐに成果をだすのは難しいでしょう。収入面のめどが立ってから独立したほうが、生活上のリスクは小さくなるのでおすすめです。
出典
厚生労働省 副業・兼業の促進に関するガイドライン
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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