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両親が張り切って終活を始めたのですが、実家はモノだらけ、どんな保険に入っているのかもわからなくなってしまったそう。終活をスムーズに進めるコツを教えてください。

ファイナンシャルフィールド / 2024年5月19日 1時40分

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「相続が争族にならないために」と言った言葉がよく聞かれますが、争族にならないことを願って終活を行う方もいるでしょう。今回は、実際終活を行う上で、何をどうしたらよいのか、どこから手を付けたらよいのかが分からない方向けのお話です。

まずは棚卸しから

実際にご自身が何を持っているかを確認することから始めましょう。
 
例えば、「資産」(現預金・有価証券・不動産、宝飾品等)、「負債」(借金)だけでなく、普段使っていない、あるいはあなた以外誰も使っていないもの(机やタンス、本棚、書籍等)も含みます。
 

物理的な断捨離

終活を行おうとしている方の多くは、まだお元気な方です。上記の棚卸しで判明した普段使ってないものに関しては、できるだけ早く処分(廃棄や売却)をしましょう。そうすることによって物理的にモノがなくなり、整理が楽になります。いわゆる生前整理ですね。
 
その際、ご自身で行うのもよいですが、できれば家族に手伝ってもらうのもよいでしょう。体力的に大変だということもありますが、家族も手伝うことによって家に何があるのか把握できますので、万が一の時に探す手間が減るメリットがあります。
 
また、家の中を片付けることによって家の中の危険物が減り、物に足にぶつけるあるいは転ぶなどのその後の生活でのけがの防止にもなります。
 
このように、基本的には家族だけで不用品やごみを処分するのですが、大量にあり家族だけで行うことが難しい場合は、生前整理や片付け関連サービスを行っている業者に依頼することになるかもしれません。その際、以下のようなことに注意して業者選定をするようにしましょう。


 1.自分が望むサービスを行ってくれるのか
 2.複数の業者の見積もりを比較する
 3.見積書の内訳(人件費や運送費)、オプション費用等が明確に記載されているか
 4.ホームページに会社の所在地、代表者名が明記されているか
 5.廃棄物処理業の許可を持っているか

財産の断捨離と可視化

物理的にモノがなくなると、すっきりして次のステップに進みやすくなりますね。次は財産の可視化と断捨離になります。
 
財産の断捨離とは、休眠状態になっている預金口座や使っていないクレジットカード、ポイントカード、電子マネー等の解約です。休眠口座に少しでもお金が残っていれば、他の口座にまとめることで今後の生活でも管理がラクになりますし、クレジットカードの場合は年会費がかかっているものもあるかもしれませんので、無駄な出費が抑えることができます。
 
特に、「0円口座」と呼ばれる残高がゼロの口座でも相続時に手続きが必要になるので、解約しておくようにしましょう。また、複数の口座で公共料金やカード代金の引き落とし、年金の受け入れ口座となっている場合もまとめること(断捨離)をお勧めします。
 
また、どんな保険に入っているのか分からなくなったのであれば、保険証券や契約内容のお知らせ、保険料控除証明書などを探してみましょう。それでも難しい場合は、通帳の入出金やクレジットカードの利用明細を確認することになります。
 
ここまでまとめれば、あとはその財産を可視化=一覧にします。いわゆる財産目録で、金融資産をご自身で記載する場合は金融機関名、支店、口座番号を記載していきます。
 
それが大変な場合は市販のエンディングノート等を使って記入するのもいいかもしれません。また、それも面倒であれば通帳等のコピーを取っておくのもいいですね。
 

エンディングノートが埋まっていくのはご自身のため、家族のため

エンディングノートは埋めることが目的ではありません。
 
断捨離や資産の可視化をしていくと、その過程でこれまでのことを思い出したり、これからの人生のことを考えたりするでしょう。その時に思ったこと・感じたことをエンディングノートに書いていけば、自然と埋まっていくのではないでしょうか。それがおのずと家族へのメッセージにもなります。
 
高齢になると心身ともに衰えてきますし、いろいろな作業が負担になってしまいます。これら一連の作業は時間をかけず、「今年いっぱい」や「1年以内」のように時間を区切って行うことが大切です。
 
執筆者:田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表

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