友人が「投資でかなりお金が増えた」と言っています。私も貯金を切り崩して投資に回したほうがトクですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月2日 10時10分
2024年からの新NISA制度が話題となり、投資に興味を持つ人が増えたようです。そこで、「貯金しておくよりも投資をしてお金を増やしたほうがよいか」悩む人もいるでしょう。しかし、投資にはリスクがあるため注意が必要です。 本記事では、「貯金を切り崩して投資に回したほうがよいのか」について解説します。リスクをおさえる方法についてもふれているため、投資をするか悩んでいる人は参考にしてください。
貯金を切り崩してでも投資に回したほうがトクなのか
貯金を切り崩してでも投資に回すべきかというと、一概にそうとは言い切れません。本項で貯金と投資の違いや使い分けを解説するので、参考にして無理のない資産形成を行いましょう。
貯金と投資の違い
貯金は、家計の基本です。銀行の普通預金や定期預金などに預ける人が多いでしょう。元本が保証されているだけでなく、特に普通預金であれば、必要なときに自由にお金を引き出せる点もメリットです。しかし、金利が低いためお金が増えることが期待できず、将来物価高になった場合は価値が下がってしまうこともありえます。
一方、投資は投資先にお金を投じて運用し、お金を増やすことが目的です。投資対象として、株式・投資信託・債権・外貨建て保険などがあげられます。元本割れのリスクはあるものの、貯金と比べてお金が増える可能性があります。
貯金と投資の使い分け
お金を増やしたいからといって、貯金を切り崩して投資に回して増やすのはリスクが高い行為です。貯金と投資はそれぞれ目的が違うため、貯金と投資は分けて考えるとよいでしょう。貯金と投資、それぞれなにを目的にするか、以下で見ていきましょう。
●貯金:近々で必ず必要になるもの、必要な時期がはっきりしているもの
●投資:老後資金など将来の開始時期がはっきり定まっていないもの
例えば、「10年後に必要となる子どもの進学費用」の場合は、貯金でまかなうとよいでしょう。投資をした場合、10年後に必要となるお金がいくらになっているか不透明であるためです。
一方、「およそ30年後に必要になるであろう老後資金」であれば、投資による長期運用をしてもよいでしょう。老後資金を貯める目的は「ゆとりある生活」というケースが多く、厳密にいつ・いくら必要か定まっていないものだからです。
なお、今ある貯金で近い将来起こりうるライフイベントに対応できると考えるなら、余剰資金を投資に回すのもよいでしょう。余剰資金がない場合は、貯金を切り崩して投資に回すリスクは避けたほうがよいかもしれません。
投資を行うときの注意点
投資によって資産形成をする方法はさまざまです。投資にはどのようなものがあるか、どのようにしたらリスクをおさえられるかなどを知っておかないと、大切な資産が減ってしまうかもしれません。本項では、投資商品の特徴やリスクをおさえる方法、手数料について解説します。
金融商品について確認しよう
上述のとおり、投資には元本割れのリスクがあります。そのため、投資を行うときは自分が投資する商品について、しっかりと確認しておく必要があります。投資できる主な金融商品と特徴について、図表1で見ていきましょう。
【図表1】
安全性 | 収益性 | 流動性 | |
---|---|---|---|
株式 | △ | ◎ | 〇 |
債権 | 〇 | 〇 | △ |
投資信託 | △~〇 | 〇~◎ | 〇 |
※金融庁「資産形成の基本」をもとに筆者作成
それぞれ特徴が違うため、どの投資が自分に合っているかを比較しましょう。
長期・積立・分散でリスクをおさえる
投資にリスクはつきものです。なるべくリスクをおさえるためには、長期・積立・分散投資をしましょう。長期間投資すると、複利効果が大きくなる傾向にあります。積立投資や分散投資は、投資時期や投資先を分散することで、価格変動の影響をおさえやすくなるでしょう。
手数料
投資の際は、購入時・保有時・売却時などのタイミングでさまざまな手数料がかかります。そのため、投資で利益を得ても手数料のほうがかかってしまい、損失が出るかもしれません。そこで、なるべく手数料が少ない金融商品を選ぶほうがよいでしょう。その場合、運用会社の実績などを見て総合的に判断してください。
貯金を切り崩して投資をする際は慎重に判断しよう
「貯金を切り崩して投資に回したほうがよいのか」について、余剰資金がある場合は貯金を切り崩して投資に回してもよいでしょう。しかし、余剰資金がないのに貯金を投資に回してしまうと、いざというときに利用できるお金がなくなってしまうかもしれません。
投資には、必ずリスクがあります。利用する際は、なるべくリスクをおさえた運用をしましょう。
出典
一般社団法人全国銀行協会 教えて! くらしと銀行 Q.「貯蓄」と「投資」はどう使い分けるのですか?
金融庁 NISA特設ウェブサイト 資産形成の基本
金融広報中央委員会 知るぽると Let’sチョイ読み! お金の知恵の活かし方 その取引、いくら手数料がかかるか、知っていますか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
100万円で投資を始めるには? リスクを抑えつつお金を増やす方法はある?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月28日 9時20分
-
40歳会社員の女性、「55歳で退職して海外で暮らしたい…」貯金だけで大丈夫?
MONEYPLUS / 2024年9月27日 7時30分
-
「銀行にお金を預けても増えないし損だよ」と言われましたが、少しは増えるんですよね?どのくらい利子がつきますか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月19日 9時0分
-
41歳・年収600万円男性「オルカンに6年間、積み立てをやめなくてよかった」元本300万円はいくらになった?
オールアバウト / 2024年9月5日 6時10分
-
「株価暴落」にビビって投資を始められない人こそ“大損するリスク”が高い理由
日刊SPA! / 2024年8月31日 15時50分
ランキング
-
1YouTubeプレミアムに「月額1680円」支払っている人は要注意!? 申し込みが「アプリ」と「ブラウザ」で年4800円の差になる場合も! 申し込み方法で料金が異なる“サブスクサービス”を解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月28日 5時10分
-
2丸亀製麺がはなまるうどんに大きく差をつけた「逆張り戦略」とは
ダイヤモンド・チェーンストア オンライン / 2024年9月26日 20時55分
-
3【どうして?】ブレーキを踏んでいないのに…ブレーキランプがつきっぱなし 「バッテリー上がりや思わぬ事故の原因に」整備士が対処法を解説
まいどなニュース / 2024年9月28日 7時32分
-
4「ブラックホール」で"時が止まる"は本当なのか? 何でも吸い込む「天体のラスボス」7つの不思議
東洋経済オンライン / 2024年9月28日 9時0分
-
5「90円はなかなか」夢洲駅までいくら? 大阪メトロの運賃が明らかに 一日券は使えない!?
乗りものニュース / 2024年9月28日 17時12分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください