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焼肉食べ放題のお店で「上カルビ」だけ頼んでいたら出禁になる?ルールに則っていてもNG?

ファイナンシャルフィールド / 2024年6月4日 9時40分

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食べ放題のお店では「時間内であれば好きなだけ食べてもいい」と思うかもしれませんが、実際にはお店側から出禁を言い渡されるような事態になることもあるようです。   例えば「焼き肉食べ放題のお店で原価の高いメニューばかりを注文した結果、お店側から断られた」ということがあった場合、従わなければならないのか、判断が難しいかもしれません。   本記事では「出禁」の法的効力や、損害賠償を請求される可能性について、焼き肉の原価率を計算する方法とともにご紹介します。

お店が客を「出禁」にすることは可能?

「出禁」とは、お店側が問題のある客の入店を今後禁止することをいいます。
 
「出禁」という法律用語は存在しておらず、法律で明確なルールが定められているわけではありません。
 
しかし、契約の基本的な考え方に「契約自由の原則」というものがあり、契約を結ぶかどうか、誰とどのような内容の契約を結ぶかは、個人が自由に決めることができることになっています。
 
逆にいえば、契約を結びたくない相手とは結ばなくてもいいということです。
 
つまり、お店側が「この客にはサービスや商品を提供したくない」と考えた場合は、契約を結ばないことを「出禁」という形で実行することが可能であると考えられます。
 

お店から損害賠償を請求される可能性はある?

飲食店の食べ放題については、法律などで定められているわけではないため、お店側が出禁を判断することは難しいでしょう。
 
本来、窃盗や強盗、器物破損、暴行・傷害など罪を犯した客や、悪質なクレーマーなどに対してお店が出禁を検討することがあるといわれています。
 
ほかの客に迷惑をかけた場合や、お店に損害を与えた場合などは、店から損害賠償を請求される可能性があります。しかし、今回の事例のように「食べ放題で原価の高い上カルビばかりを注文した」場合では、注文しただけでは損害賠償とはならないかもしれません。
 
例えば、大量に注文したうえで、大量に残した場合は損害賠償される可能性があるでしょう。
 

焼き肉の「原価率」はどのくらい?

焼き肉屋の食べ放題で、原価の高いメニューばかりを注文することの悪質度を見極めるために「上カルビ」の原価率がどのくらいなのか計算しておくことをおすすめします。
 
「原価率」とは売り上げに占める原価の割合のことで、利益を増やすためには原価をおさえることが必要です。
 
原価率は「原価÷価格×100」で算出できるため、3500円の食べ放題コースで300グラム分の上カルビを注文したとして計算していきましょう。
 
上カルビ300グラムの原価を約5000円とした場合「5000円÷3500円×100=約143%」となります。
 
金融庁が公表している「業種別支援の着眼点 飲食業」によると、飲食店における原価率の目安は35%といわれているため、143%だとお店側の利益がまったくないどころか、かなりの損失になると考えられます。
 
お店から出禁を言い渡されたり損害賠償を請求されたりしてもおかしくないかもしれません。
 

お店に損失を与える可能性があるため「出禁」になることもあり得る

焼き肉食べ放題のお店で原価の高い「上カルビ」だけ注文した場合、原価率を考えるとお店に与える損失が大きくなることが考えられます。
 
本来「出禁」は犯罪行為をした者や、悪質なクレーマーに対してお店が行うことのある措置です。今回の事例では、たとえルールにのっとって飲食をしていたとしても「出禁」になる可能性はあるでしょう。
 
悪質度が高いと判断されると、損害賠償を請求される場合もあるため、注意が必要です。
 

出典

金融庁 「業種別支援の着眼点」2023(令和5)年3月 飲食業
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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