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有休中に上司から「電話」が! 旅行中で気づくのが遅れたけど、これって大丈夫? 休日の対応と“評価への影響”を解説

ファイナンシャルフィールド / 2024年6月5日 4時30分

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有給休暇は労働者が心身を休ませるために認められている権利です。旅行の予定を組んだり、平日でしかできないことを済ませたりするために必要なものだと言えます。   しかし、有給休暇中に上司や同僚から電話がかかってきた経験がある人も多いのではないでしょうか? せっかくの休日気分が台無しになってしまうので、連絡を無視してしまいたい、と思うこともあるでしょう。   本記事では、有給休暇中に会社から連絡があった場合に無視しても評価が下がるといった問題はないのかについて解説していきます。

年次有給休暇は労働者の権利

年次有給休暇は労働者に認められている権利の1つです。一定期間勤続している労働者に「休んでも賃金が減額されない休日」の付与が認められています。
 
これは、心身の疲労を回復するため、ゆとりある生活を保障するために休暇が必要だとされているからです。そのため、パートやアルバイトの従業員にも有給休暇は認められています。年次有給休暇の取得要件は以下のとおりです。
 

・雇用された日から6ヶ月経過していること
・雇用期間の全労働日の8割以上出勤したこと

 
上記の要件を満たした労働者には勤続期間が6ヶ月の場合、10日の有給休暇が付与されます。なお、パートやアルバイトの場合も年次有給休暇は付与されますが、要件が異なるので注意してください。
 

休日に仕事の連絡をすることは法律違反になる可能性

そもそも、年次有給休暇は心身の疲労を回復することや、ゆとりある生活を保障するために付与されるものなので、仕事の連絡を使用者(会社側)がすることは労働基準法違反になる可能性があります。
 
また、労働時間は「労働者が使用者の指揮命令下にある時間」のことを言い、「使用者の指示によって労働者が業務に従事する時間」のことです。
 
つまり、職場と離れていたとしても、使用者の指揮命令下にある場合は労働時間となるので、休日に使用者が連絡をすることは労働時間に該当する可能性もあります。この場合は残業とみなされ、割増賃金の支払い対象となることも考えられます。
 

休暇中に会社の連絡を無視したことで不利益になることは認められない

法律上問題だとは言っても、休暇中に会社の連絡を無視した場合に不利益を被ることがあるかもしれません。しかし、このような不利益な扱いをされた場合は、パワーハラスメントに該当する可能性があります。パワーハラスメントは以下の要件をすべて満たすと認定されます。
 

・優越的な関係が背景とした言動であること
・業務上で必要な範囲や相当な範囲を超えていること
・労働者の就業環境が害されてしまうこと

 
本事例のようなケースで不利益を被った場合は、すべての要件を満たすと考えられるため、パワーハラスメントに該当すると考えられます。そのため、基本的には休暇中に会社の連絡を無視したことで不利益な扱いを受けることは認められません。
 
万が一不利益な扱いを受けた場合は、損害賠償請求をすることも可能となります。
 

事前のルール作りや引き継ぎを念入りにすることも考えましょう

有給休暇中に会社から連絡があった場合は、無視をしたとしても基本的には問題ないと言えるでしょう。しかし、急用でやむを得ず休暇中の労働者に連絡をすることもあるかもしれません。
 
このような場合のために休暇中の連絡について事前にルール作りをすることや引き継ぎを行っていくことが重要と言えます。
 
有給休暇を取得しやすいように使用者と労働者が協力し、有給休暇中に連絡を取らなくてもよいように話し合うことが大切です。普段から有給休暇について意見を出し合い、取得しやすい環境をつくっていくとよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 年次有給休暇とはどのような制度ですか。パートタイム労働者でも有給があると聞きましたが、本当ですか。
厚生労働省 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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