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美容師さんが誤って私の耳をハサミでカット…!謝罪はされたけど、「慰謝料」を請求しても問題ないですか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年6月5日 5時40分

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美容師がお客さまの髪の毛をカットしているとき、誤って耳を切ってしまう事故は、あってはならないことです。   しかし、実際にそのような事故が発生することはあるでしょう。軽いけがであれば、謝罪のみで済まされていることもあるかもしれません。   「このようなとき、本来は慰謝料を請求することが可能なのか知りたい」という人もいらっしゃるでしょう。   本記事では、美容師に耳を切られたときの損害賠償や慰謝料の請求について詳しくご紹介します。また、美容室で発生したトラブルの相談先についてもご紹介するので、参考にしてください。

美容室でのトラブルの相談先は?

美容室で耳を切られてしまったとき「その場で止血と謝罪だけされて終わった」という方もいるかもしれません。
 
しかし、家に帰ってからも出血が止まらず、結局は縫わなければならなくなったり、そのけがによりこれまで通り仕事をすることが難しくなってしまった場合などは、美容室や美容師に対して損害賠償や慰謝料の請求を検討したほうがよいでしょう。
 
今回の事例のような美容室でのトラブルは、消費生活センターに相談できます。
 
消費生活センターとは、消費者からの商品やサービスなどに関する苦情や問い合わせなどを受け付けている機関のことをいいます。
 
相談を受けた相談員が公正な立場で処理にあたってくれるため、誰もが相談しやすい点がメリットです。
 

美容師に耳を切られたときは損害賠償を請求できるのか?

美容室でカット中に耳を切られた場合、美容室から適切に美容のサービスを提供されるという契約が達成できないことで「債務不履行」となる可能性があると考えられます。
 
民法第415条では「債務不履行による損害賠償」について「債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる」と定められています。
 
また、民法第709条の「不法行為による損害賠償」では、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」と定めています。
 
そのため、美容室で耳を切られたという行為が故意または過失によって生じたと認められれば、損害賠償を請求できる可能性もあるでしょう。
 

精神的苦痛による慰謝料の請求が認められるケースとは?

美容室で耳を切られた場合に請求できる可能性があるのは、通院費などの治療代や治療に伴う交通費・通院日数に応じて算定される入通院慰謝料などです。
 
傷が大きい場合や、耳の一部を切り落とされた場合、けがによりこれまで通り仕事をすることが難しくなった場合などは、精神的苦痛による慰謝料請求が認められる可能性があるでしょう。
 
しかし、耳にできた傷が小さく、後遺症が残らない場合などは、慰謝料請求までは認められないかもしれません。
 

治療費などの損害賠償は請求できる可能性がある

美容室で誤って耳を切られてしまった場合、民法の定めにより、治療代や通院費などを損害賠償として請求できる可能性があります。
 
傷の大きさによっては精神的苦痛による慰謝料までは請求できないかもしれませんが、確認したい場合は消費生活センターに問い合わせてみるとよいでしょう。
 
今回の事例のように、耳を切られたにもかかわらず謝罪のみで済まされ、納得のいかない思いをされている場合は、一度相談してみることをおすすめします。
 

出典

e-Govポータル 民法(明治二十九年法律第八十九号) 第三編 債権 第一章 総則 第二節 債権の効力 第一款 債務不履行の責任等 第四百十五条(債務不履行による損害賠償)、第五章 不法行為 第七百九条(不法行為による損害賠償)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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