「マルチ商法」が何度もニュースに取り上げられるのに、なぜ被害者が後を絶たないのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月5日 11時20分
![「マルチ商法」が何度もニュースに取り上げられるのに、なぜ被害者が後を絶たないのでしょうか?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_298608_0-small.jpg)
みなさんの中には「マルチ商法のような商売に誘われた」「あれってマルチ商法の勧誘だったのかも?」という経験がある方もいるのではないでしょうか。 メディアで注意喚起がなされていても、マルチ商法は時代に合わせたさまざまな方法で勧誘してくるため、被害はあとを絶ちません。そこで本記事では、マルチ商法の概要や勧誘の手口、最新のマルチ商法などについてご紹介します。
マルチ商法とはどういったもの?
マルチ商法とは、商品やサービスを購入してそれらを販売しながら販売組織を拡大することでリベートがもらえる仕組みの商法であり、「連鎖販売取引」ともいわれています。リベートとは売り手が売上金の一部を買い手側に戻すことで、仕入割戻や売上割戻、キックバックとも呼ばれています。
マルチ商法で扱う商品にはさまざまなものがあり、代表例として健康食品や化粧品が挙げられます。一見簡単にお金が稼げそうなビジネスに見えますが、実際は仕入れたものを売り切れず在庫を抱えてしまったり、借金が残ってしまったりするケースも少なくありません。
マルチ商法の販売方法自体に違法性はありません。しかし、トラブルが後を絶たない販売方法であるため、「特定商取引に関する法律」によって厳しく規制されています。
ねずみ講とは何が違うのか
ねずみ講もマルチ商法のように、人を勧誘するビジネスのイメージがありますが、マルチ商法が合法であるのに対して、ねずみ講は違法です。なぜかというと、マルチ商法(連鎖販売取引)は商品やサービスを介していますが、ねずみ講ではそもそも売るものが存在しません。
ねずみ講は新たな会員を加入させることでしか利益を得られず、必ず行き詰まるビジネスなので、「無限連鎖講の防止に関する法律」によって開設・運営・勧誘の一切が禁止されています。
身近に潜むマルチ商法の勧誘
マルチ商法は違法ではないにしても、リスクが高いビジネスであるため、自身がそのビジネスを行うかどうかは慎重に判断する必要があります。知り合いから「簡単に稼げるよい話がある」といわれて勧誘されるケースも多いため、「知人からの提案なら間違いない」と話に乗ってしまわないように気をつけなければいけません。
「誰でも確実にもうけられる」「月に100万円稼ぐこともできる」などの誘いをうのみにしたり、相手が知人や友人だから断りづらいと契約したりするのはやめましょう。
また最近では、SNSやマッチングアプリを利用した勧誘も後を絶ちません。「よい話があるから」「会わせたい人がいる」などとセミナーに誘われるだけでなく、飲食店やカフェなど身近な場所で勧誘されるケースもあるため、注意が必要です。
「モノなしマルチ」に気をつけて!
従来のマルチ商法では、健康食品や化粧品など存在する商品を扱うケースが主流でした。しかし最近では、投資やアフィリエイトなどを扱うマルチ商法も横行しています。これらの方法は商材が存在しないことから、「モノなしマルチ」と呼ばれています。
このようにマルチ商法は、時代に合わせてさまざまなビジネスに変化しており、被害に遭う人が後を絶たないのです。詐欺に遭わないためには、自分が仕組みを理解していないビジネスでの契約は簡単にしないほうがよいでしょう。
もしもマルチ商法に引っかかってしまったら
気をつけてはいても、うっかりマルチ商法に引っかかって商品を購入していた事態も考えられます。そのような場合には、消費者ホットラインや消費生活センターに相談して、「クーリングオフ」を検討してみてください。
「連鎖販売取引」に該当するマルチ商法は、契約書を交わしてから20日以内ならばクーリングオフが可能です。また契約から20日たってしまっていても、契約書がなかったり、記載事項の不備があったりする場合にはクーリングオフできる可能性があります。
まとめ
マルチ商法は、時代に合わせてさまざまなビジネスに変化しています。そのため、被害に遭う人が後を絶たないのです。万が一マルチ商法に引っかかり契約してしまっても、クーリングオフで対処すできる可能性はあります。
とはいえ、うまい話を簡単に信用して契約せず、しっかり仕組みを理解してマルチ商法に引っかかってしまわないように気をつけるようにしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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