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大阪万博決定! 2025年、大阪万博が資産運用に与える影響とは

ファイナンシャルフィールド / 2018年11月27日 23時0分

大阪万博決定! 2025年、大阪万博が資産運用に与える影響とは

2025年国際博覧会(万博)総会で、大阪が11月23日に開催地として選ばれました。   日本にとっては、2005年以来の大規模万博の開催、そして大阪開催は55年ぶりということで大きく報じられましたが、ここで気になる金融市場への影響です。  

政府の経済効果は2兆円

政府による経済効果の試算では、全国で約2兆円と報道されましたが、具体的には地下鉄の延伸や湾岸エリアの再開発、そのほかのリゾート施設の開発が含まれます。
 
日本の名目GDPは2017年4月~2018年3月で548兆円(前期比0.3%)ですから(内閣府発表)、単純計算で約0.3%の押上げということになります。
 
では、東京オリンピックについての試算についてはどのような見解があったのかいうのを調べたところ、日本銀行から発表されたレポートでは、オリンピック開催5年前から累積で10%程度の押上げ効果があるとの見解が示されていました(https://www.boj.or.jp/research/brp/ron_2015/data/ron151228a.pdf)。
 
内訳としては、オリンピック開催に伴うインフラ投資(リニアモーターカーや鉄道網の整備、様々な競技施設や選手村の建設)、インバウンド需要などが上げられています。
 
これに対して今回の万博決定については、ずいぶんと小さいように思われますが、その最大の違いは東京と大阪という開催都市の違いでしょう。
 
東京の人口は大阪の約1.5倍、一方内閣府の調査によれば、2015年の名目県内総生産では東京が104兆円に対して、大阪は39兆円と大きな開きがあります(http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/kenmin/files/contents/pdf/gaiyou.pdf)。
 
また神奈川県など近郊への波及効果も含めれば、経済を押し上げる力にも差が出るのでしょう。
 

直接的な押上げ力は力不足感が否めない?

さりとて日本経済全体で見た場合、大阪万博によって愛知県など中京地区およびもっと広げて関東圏へのプラス効果など試算数字以上のプラス効果が期待できるかもしれません。
 
一度開発されたインフラや設備は、イベントが終わったからといって取り壊されるものではありません。
 
そこから新しい価値が創造され、新しい街や別の魅力が生まれる可能性もあるでしょう。
 
少子高齢化の深刻化により、日本の不動産に対する需要が減退し、日本への投資価値の下落が避けられないとみている向きは多いかもしれませんが、果たしてそのようなシナリオに従うだけでいいでしょうか。
 
日本のGDPの約4割は東京・愛知・大阪・福岡で占められており、例えばJ-リート(不動産投資信託)はその4大都市が主要投資対象であることから、こういった金融商品についてはオリンピックが終わっても上値を追う余地は捨てきれないと思われます。
 

波及効果・長期的な見通しを忘れずに

投資にあたって、イベントがあったときに、イベントそのもので判断するのではなく、イベントを「きっかけとして」新しい効果が生まれるのか?
 
それとも一時的なものなのか? どのくらい効果が持続するのか? などを総合的に判断して、広く長期的な視野でとらえて、周りに振り回されないストレスの少ないお金との付き合い方をしたいものです。
 
Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
 

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