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現在59歳で「派遣」で働いています。60歳以降も働くなら、「厚生年金」は何歳まで払う必要がありますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年6月9日 2時30分

現在59歳で「派遣」で働いています。60歳以降も働くなら、「厚生年金」は何歳まで払う必要がありますか?

厚生年金保険は、派遣や正社員として働いているなどの条件を満たしている方なら加入する必要があります。60歳を超えて働く方も例外ではありません。   しかし、何歳まで厚生年金保険に加入するのか、知らない方もいるでしょう。今回は、厚生年金保険が何歳まで加入対象なのか、また60歳以降も働いた場合に受け取れる年金額などについてご紹介します。

厚生年金保険は何歳までが加入対象?

基本的に、厚生年金保険は最大で70歳まで加入する制度です。加入期間中は、60歳を超えても厚生年金保険料を支払う必要があります。70歳を超えると、事業所側が「厚生年金保険70歳以上被用者不該当届」を年金事務所へ提出し、厚生年金保険の加入者ではなくなります。
 
なお、加入期間が年金を受け取るために必要な10年を満たしておらず、70歳を超えても会社に勤める場合は、任意で厚生年金保険に加入できるため、該当する可能性のある方はチェックしておきましょう。
 
任意加入の厚生年金保険を「高齢任意加入被保険者」と呼び、加入するためには申出書の提出が必要です。
 

70歳まで厚生年金保険に加入すると保険料の総額はいくら?

仮に70歳まで加入した場合の保険料額を、以下の条件で求めます。


・加入期間中の平均月収は20万円
・賞与はなし
・勤務期間は22~70歳まで

今回は賞与がないため、月収がそのまま報酬月額となります。日本年金機構の令和6年度版厚生年金保険料額表によると、報酬月額20万円の場合の等級は14で、保険料は3万6600円です。
 
厚生年金保険料は雇用主と労働者で折半するため、実際は半額の1万8300円を負担します。1万8300円を48年間、576ヶ月支払うため、70歳まで厚生年金保険に加入したときの厚生年金保険料の総額は1054万800円です。
 
加入期間が60歳までだった場合の総額は834万4800円なので、70歳まで加入すると219万6000円増額することになります。
 

厚生年金保険に加入を続けるメリット

保険料を払う期間が長くなるため、70歳まで厚生年金保険に加入することに対して抵抗を覚える方もいるかもしれません。
 
しかし、厚生年金保険の加入期間が長くなれば、受け取れる老齢厚生年金額も増加するメリットがあります。65歳を超えて厚生年金保険に加入していると、働きながら年金を受け取る方が対象の「在職老齢年金」を受給可能です。
 
日本年金機構によると、受け取る老齢厚生年金額と収入の合計額が月に50万円(令和6年度の支給停止調整額)を超えていなければ、年金を全額受け取りながら収入も得られます。
 
さらに、毎年9月1日を基準日として、前年9月から当年8月までの厚生年金保険の加入期間を反映して老齢厚生年金額が改定されるため、勤務期間は毎年受け取る年金額が増える点もメリットです。
 

60歳まで加入した場合と70歳まで加入した場合の老齢厚生年金額の差

厚生年金保険料を求めたときと同じ条件で老齢厚生年金額を求めましょう。なお、厚生年金保険に加入したのは平成15年4月以降とします。
 
老齢厚生年金は、報酬比例部分が基本的な受給額です。日本年金機構によると、報酬比例部分は「平均標準報酬月額×0.005481×加入期間の月数」で求められます。
 
もし60歳まで加入したとすると、老齢厚生年金額は約49万9867円、月額約4万1656円です。対して、70歳まで加入すると、毎年金額が増額します。年齢ごとの老齢厚生年金額は以下の通りです。


・65歳:年額約56万5639円、月額約4万7137円
・66歳:年額約57万8794円、月額約4万8233円
・67歳:年額59万1948円、月額4万9329円
・68歳:年額約60万5102円、月額約5万425円
・69歳:年額約61万8257円、月額約5万1521円
・70歳:年額約63万1411円、月額約5万2618円

70歳以降になると厚生年金保険には加入しないため、70歳時点の金額を生涯受け取ることになります。60歳まで働いた場合と比べると、年額で13万1544円の差です。
 

基本的に70歳までは厚生年金保険の加入対象

厚生年金保険は、基本的に70歳までは加入対象です。60歳を超えても派遣として働いていれば、厚生年金保険料を支払う必要があります。60歳以降も働くと厚生年金保険料を支払う期間は長くなりますが、その分受け取れる年金額が増える点がメリットです。
 
今回試算した結果から、仮に70歳まで働いたとすると、60歳まで働いた場合と比べて年間でおよそ13万1544円多く受け取れる可能性があります。
 

出典

日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和6年度版)
日本年金機構 働きながら年金を受給する方へ
日本年金機構 年金用語集 は行 報酬比例部分
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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