30代、勤続10年で年収500万円です。倍の「年収1000万円」になるのは難しいですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月12日 2時10分
年収1000万円は、社会で働く人々にとって憧れの数字ともいえます。現在、年収が500万円前後の人でも、将来的に到達できるのか気になっている人もいるでしょう。 本記事では、年収500万円から1000万円を目指すことは可能であるかを紹介します。勤続年数別や年齢別の平均年収を紹介するとともに、年収1000万円を超えている人の割合や目指せる職業などもお伝えするため、今後年収をアップさせたいと考えている人は参考にしてください。
30代で勤続10年の平均年収
国税庁が公表している「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、勤続年数別の平均年収は図表1の通りです。
図表1
勤続年数 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
1~4年 | 410万円 | 260万円 |
5~9年 | 480万円 | 292万円 |
10~14年 | 553万円 | 325万円 |
15~19年 | 632万円 | 363万円 |
20~24年 | 704万円 | 392万円 |
25~29年 | 756万円 | 450万円 |
30~34年 | 789万円 | 495万円 |
35年以上 | 684万円 | 388万円 |
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成
勤続10年では、男性で553万円、女性で325万円が平均年収であると分かります。勤続年数を重ねても、平均年収は最高で789万円です。
また、年齢別の平均年収は図表2の通りです。
図表2
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20~24歳 | 291万円 | 253万円 |
25~29歳 | 420万円 | 349万円 |
30~34歳 | 485万円 | 338万円 |
35~39歳 | 549万円 | 333万円 |
40~44歳 | 602万円 | 335万円 |
45~49歳 | 643万円 | 346万円 |
50~54歳 | 684万円 | 340万円 |
55~59歳 | 702万円 | 329万円 |
60~64歳 | 569万円 | 267万円 |
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成
30代では、男性で485~549万円、女性で333~338万円が平均給与のようです。年齢を重ねても年収は最高702万円であり、年収を大幅にアップさせるためには、高収入が期待できる職業への転職を考える必要があるでしょう。
年収1000万円を超えている人の割合
「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、年収が1000万円を超える人の割合は図表3の通りです。
表3
男性 | 女性 | 男女 | |
---|---|---|---|
1000万円以上1500万円以下 | 6.2% | 1.0% | 4.0% |
1500万円以上2000万円以下 | 1.3% | 0.3% | 0.8% |
2000万円以上2500万円以下 | 0.4% | 0.1% | 0.3% |
2500万円以上 | 0.5% | 0.1% | 0.3% |
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成
男性の場合でも全体の10%にも達しておらず、年収1000万円以上の人の割合がどれだけ少ないかが分かるでしょう。
転職により年収がアップした人の割合
株式会社マイナビ(東京都千代田区)が運営するマイナビ キャリアリサーチ Labが行った調査「転職動向調査2024年版」によると、2023年の正社員転職率は7.5%でした。また、約半数が30~50代のミドル世代男性の転職で、経験を積んでから転職する人も増えていると考えられます。
また、転職者の約4割が年収アップしており、転職は年収を上げる一つの手段といえるでしょう。しかし、平均年収額は転職前が472万5000円、転職後が489万6000円で、平均17万1000円ほどの増加にとどまっており、転職をしても年収500万円から1000万円まで上げるのは、容易ではないといえます。
年収1000万円を目指せる主な職業
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」より、年収1000万円を目指せる代表的な職業を3つ紹介します。
表4
年間給与 | 年間賞与 | |
---|---|---|
航空機操縦士 | 1609万9200円 | 122万4400円 |
医師 | 1140万円 | 127万6300円 |
大学教授(高専含む) | 794万8800円 | 275万1500円 |
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」をもとに筆者作成
年収を大幅にアップさせるためには、専門的なスキルを身につける必要があると考えられます。しかし、他の職業であっても働き方次第で年収1000万円以上を目指せるでしょう。例えば、役員に就いたり起業をしたりなどの手段も考えられます。
年収500万円から1000万円まで伸ばすための方法は限られる
令和4年分 民間給与実態統計調査によると、勤続年数でみた平均給与の最大値は789万円のため、通常の働き方をしていた場合、年収1000万円を目指すのは難しいと考えられます。転職によって年収がアップする人もいますが、一気に伸ばすのは難しいといえるでしょう。
年収1000万円を超える職業をみてみると、航空機操縦士や医師など、専門的な知識やスキルを要する職業であると分かります。年収1000万円を目指すなら計画的なキャリアアップが必要でしょう。
出典
国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査
株式会社マイナビ マイナビキャリアリサーチLab 転職動向調査2024年版(2023年実績)
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 2023年
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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