部下を「飲み会」に誘いたい! 同僚に「パワハラにならない?」と言われたけど、誘うだけなら大丈夫? パワハラを避けるために“心がけたいこと”とは?
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月14日 2時20分
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2020年6月1日から、職場におけるハラスメントの防止対策が強化され、企業はパワハラに対する防止措置を取らなければならなくなりました。 世の中でパワハラに対する注目度が上がると、以前は普通にしていた行為についても「これってパワハラになるのでは?」と気になる人もいるでしょう。 本記事では、部下を飲みに誘ったらパワハラになるのか、パワハラをしないために心がけたいことについて解説します。
パワハラの定義を再確認
厚生労働省によると、職場におけるパワハラとは、優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、労働者の就業環境が害されるものとされています。
また、裁判例において示されたパワハラの定義としては、部下に対して職務上の地位・権限を逸脱・濫用し、社会通念に照らし客観的な見地からみて、通常人が許容し得る範囲を著しく超えるような有形・無形の圧力を加える行為と表現されています。
基本的に1回飲みに誘ったくらいですぐにパワハラにはならない
これらの定義を念頭においた場合、部下を1回飲みに誘ったとしても、それがパワハラになることは通常は考えられません。
世の中の風潮として、仕事とプライベートは切り離し、仕事以外の付き合いは極力控えるといった流れはあるでしょう。とはいえ、全員が職場の人との飲み会を拒絶し、完全に割り切った関係を望んでいるかというと、必ずしもそうだとはいえません。中には、たまには上司と仕事以外の時間を過ごし、距離を縮めたいという人もいるでしょう。
仮に1回だけ部下を飲みに誘ったとして、それが「客観的な見地からみて、許容し得る範囲を著しく超える」とは通常はみなされません。
とはいえ、例えば、常日頃から「絶対に会社の人とは飲みに行かない」と宣言している人を無理やり誘ったり、何度断られてもしつこく誘ったりすると、パワハラになる可能性もあるので注意が必要です。
飲みに誘ってもパワハラにならないために心がけたいこと
上司の立場で部下を飲みに誘う際、場合によってはパワハラになってしまう可能性があります。パワハラにならないためにはどういった点に気をつければ良いのでしょうか。
普段からコミュニケーションや関係性をよくしておく
パワハラになるかどうかは、受け手の捉え方ひとつで変わる場合があります。普段それほど親しく話していない人から急に飲みに誘われたら、「なにが目的なのだろう」とちょっとかまえてしまったり、「話題がないな……」とおっくうになってしまったりするかもしれません。
反対に、普段からコミュニケーションを頻繁に取り、関係性が良好であれば、「この人となら飲んでも安心」となることもあるのではないでしょうか。
誘い方に気をつける
今まで1回も飲みに行っていない上司から、急に「仕事終わりに飲みに行かない?」と言われると、誘われた方は「え、なぜ?」と感じるかもしれません。「飲みにケーション」が当たり前だった時代は過ぎ去り、現在の若い世代は「仕事でもないのにわざわざ会社の人と飲みに行きたくない」と考える人は少なくないでしょう。
そのため、プライベートの貴重な時間をつかっても良いかなと思ってもらえるような誘い方をしたいところです。
例えば、「○○君は以前ビールが好きと言っていたね。珍しいクラフトビールの飲み比べができるお店が新しくできたのだけど、良かったら一緒に行ってみない?」という風に誘えば、「興味もあるし行ってみようかな」と思ってくれるかもしれません。
しつこく誘わない・説教しない
前記のように、通常は1回飲みに誘ったぐらいではすぐにパワハラにはなりません。とはいえ、何度も誘うとパワハラになってしまう可能性があります。しつこく誘わないように注意しましょう。
また、飲みに行ったとしても、説教はしてはいけません。飲みの席で説教をされて気分が良くなる人はいないでしょう。上司としては今後の成長に良かれと思っているかもしれませんが、部下からしたら、プライベートな時間まで説教されるとモチベーションの低下にもつながりかねません。
業務上必要な説教がある場合には、勤務時間中に適切な方法で行いましょう。
まとめ
部下を飲み会に1度誘っただけで即パワハラになることは通常はありません。とはいえ、何度もしつこく誘うとパワハラになる可能性もありますし、パワハラになるかどうかは受け手の捉え方が影響します。
本記事を参考に、パワハラにならないように気を付けてください。
出典
厚生労働省 2020年(令和2年)6月1日より、職場におけるハラスメント防止対策が強化されました!
厚生労働省 パワーハラスメントの定義について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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