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「10万円」の入った財布を落として、拾い主に「2万円」の謝礼を求められました。普通は「10%」ですよね? 本当に払う必要はあるのでしょうか…?

ファイナンシャルフィールド / 2024年6月19日 2時30分

「10万円」の入った財布を落として、拾い主に「2万円」の謝礼を求められました。普通は「10%」ですよね? 本当に払う必要はあるのでしょうか…?

落とし物をした場合、拾ってくれた人に対する謝礼は10%。こんなことを耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。落とし物をした人と、拾った人の間のやり取りは、遺失物法という法律で定められており、10%という割合も法律で規定されている範囲からきています。   本記事では、落とし物の20%分の謝礼が法外な金額なのか、などについて解説します。

期限内に落とし物を届け出ることで拾い主に権利が生じる

落とし物を拾った時、拾い主には3つの権利が発生します。
 
ただし、拾った日から7日以内、駅やホテル、ショッピングモールなどの管理者がいる施設では24時間以内に、落とし物を警察(施設の場合、施設の管理者)に届け出ないと、これらの権利はなくなります。
 

落とし主に謝礼を請求する権利

第1の権利は、落とし主が見つかった場合、落とし主に対して謝礼として報労金を請求できる権利です。報労金の額は、落とし物の価値の5~20%と決まっています。ただし管理者がいる施設では、施設との折半になりますので、拾い主が受け取れるお礼は、2.5~10%となります。
 

落とし物を受け取る権利

第2の権利は、3ヶ月以内に落とし主が見つからなかった場合に、落とし物を受け取り自分の所有物にする権利です。受け取る権利が発生してから引き取るまでの期間は2ヶ月と決まっています。2ヶ月が過ぎると拾い主の所有権は失われてしまいます。
 
受け取ることができないものもあります。例えばクレジットカードや身分証明書、携帯電話などの個人情報が記録されているものが対象となります。
 

落とし物の提出、保管に要した費用を請求する権利

第3の権利は、落とし物を提出するためにかかった運搬費用や、生き物だった場合には餌代など提出や保管するために要した費用を落とし主に請求する権利です。
 
ただし、落とし主が見つからなかった場合については、この費用を請求する相手がおらず、最終的な所有者が自分になります。そのため、警察署で保管していた期間の費用を、拾い主が負担しなければいけないパターンもありますので注意が必要です。
 

謝礼の額は落とし主と話し合って決める

謝礼として受け取る報労金の額の決定は、警察は関与せず、落とし主と拾い主の間で話し合って決定します。
 
前記の通り、落とし物の価値の5~20%と範囲が決まっていますので、現金のみであれば比較的分かりやすいですが、そのほかのものも入ったバッグなどの落とし物の場合、落とし物の価値をどう考えるかは複雑な問題です。
 
中に入っている物品や落とし主にとっての経済的負担、社会的に見て妥当な金額かどうかなどを総合的に判断し、両者で納得して決める必要があります。両者間だけで決めることがどうしても難しい場合は、弁護士に相談し、専門的な意見を受けることも選択肢として検討しましょう。
 

相手の事情も考えて常識的な金額に

今回のケースだと、10万円の現金が入っていたことから、その20%に当たる2万円を拾い主が請求することは問題ないということができます。ただし、あくまでも両者間で決定することが基本です。
 
その2万円が落とし主に対して経済的な負担が大きいなどの事情があれば、しっかりと拾い主へ伝えることが大事です。後々トラブルにならないよう、お互いにとって常識的な金額となるように話し合いましょう。
 

出典

警察庁 落とし物を拾った!! どうしたらいい?
e-Gov法令検索 遺失物法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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