お肉や野菜といった生鮮食材ってなんで毎日値段が違うのですか? 値段が変動する要因って少ないイメージがあるのですが……
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月21日 2時20分
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魚は漁で取れる量の変動によって、価格が変わるイメージを持っている方も多いでしょう。 しかし、生産者が管理を行い育てるお肉や野菜などの生鮮食材でなぜ価格が変動するのか、詳しい理由を知らない方もいるのではないでしょうか。 本記事では、生鮮食材の価格が変動する理由や、野菜やお肉類の価格の決め方、生鮮食材を安く購入するポイントなどを紹介します。
生鮮食材の価格が変動する理由
まず本項では、お肉や野菜などの生鮮食材の価格が変動する理由を2つ紹介します。「人の手で管理されて作られているのに、なぜ価格の変動があるのか」と疑問に思う方は、ぜひ参考にしてください。
天候によって収穫量が変化するため
農産物は、天候の影響を大きく受けるため、収穫量の増減により価格変動が生じることが考えられます。
例えば、猛暑日が続き多くの農産物で着果不良が発生や、日照不足による出荷量の減少により、市場に出回る農産物の量が減少する分、価値が高まり価格が上昇します。一方、好天に恵まれて農産物の生育や肥大が順調に進み、出荷量が増加すれば、価格は下がるでしょう。
輸入品へのシフトが行われるため
日本では過去10年間、食料消費支出はほぼ変化しておらず、消費者の食料品に対する支出は増えていません。現在、業務用や加工用の野菜のうち、3割ほどを輸入品が占めています。
消費者の支出が増えないなかで、国産品と輸入品が代替関係にあると、より価格の安い方へ需要がシフトすると考えられます。
野菜の価格は中央卸売市場で決められている
日本で販売されている野菜の価格は、基本的に中央卸売市場で決定されます。普段私たちが買い物している小売店やスーパーで販売されている野菜は、中央卸売市場でせりにかけられたものです。仲卸業者が中央卸売市場で買った野菜に、販売費や店舗の利益などを加算し決定した価格が、私たちの購入価格となります。
穀物や青果物、食肉などの生鮮食品は、私たちの生活に欠かせません。そのため、小売店やスーパーなどの店頭に毎日並んでいますが、長期保存が困難であるため高頻度で仕入れる必要があり、生産量の増減によって商品価格が変動することが特徴です。生産量の増減は、天候や世界情勢の影響を大きく受けます。
お肉類は輸入先の影響を受けて価格が変動する
日本で消費されている牛肉の約6割は海外から輸入されているため、輸入先の生産に問題が発生すれば、日本への供給にも影響がおよびます。日本で消費されている牛肉の輸入先は、主にオーストラリアとアメリカです。オーストラリアでは、2018年以降干ばつが深刻化し、その影響を受けて牛の数も減少しています。
干ばつによって牧草の生育環境が悪化したことから入手困難となり、代替飼料となる干し草の需要が高まったため、価格高騰が起きました。その影響を受けて、オーストラリア産牛肉の価格は高騰しています。
アメリカでは新型コロナウイルスの影響を受けて、2020年に食肉処理場の一時閉鎖や操業停止などが相次いで行われました。深刻な人手不足により、畜頭数と加工処理能力が低下し、さらにはアフターコロナによりアメリカ国内で牛肉需要が高まったため、日本での販売価格が高騰しています。
生鮮食材を安く購入するポイント
本項では、生鮮食材を安く購入するポイントを紹介します。スーパーや小売店などで生鮮食材を購入するときは、割引されている商品(特売品)を中心に狙いましょう。お店によっては安売りのポップが掲載されている商品もあります。特売品を中心に購入すれば、食材費の節約につながるでしょう。
また、食品がより安く販売されているスーパーを選ぶことも大切です。現在は、ネットスーパーでも生鮮食品の購入ができます。
まとめて購入すると送料が無料になるケースが多いため、一度に購入する量が多い場合には、ネットスーパーを利用するのも一つの方法です。ネットでも購入時にポイントが付くショップも多いため、一つの店舗に絞るとポイントをお得に貯められるでしょう。
生鮮食材は天候や需要によって価格が変動する
生鮮食材は、天候や需要によって価格の変動が発生します。農産物は生育時の天候が悪いと出荷数が減少し、市場に出回る数が少なくなるため価格が高騰します。
反対に、生育時の天候がよく順調に育てば、大量に出荷でき価格は下がるでしょう。輸入している肉類については、輸入先の生産状況の影響を大きく受けます。生産国でトラブルが発生して生産量が減れば、輸入できる数も減るため、価格は上昇するでしょう。
また、生産国で急激に需要が高まれば、輸出量を減らす可能性があります。日本に入ってくる量が減ってしまうため、価格は高くなるでしょう。
出典
農林水産省 農産物・食品の価格形成をめぐる事情
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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