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もうすぐ65で定年ですが住宅ローンが70歳まで残っています。退職金で完済しようと考えていたのですが「やめたほうがいい」と言われました。どうしたらよいですか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年6月29日 2時10分

もうすぐ65で定年ですが住宅ローンが70歳まで残っています。退職金で完済しようと考えていたのですが「やめたほうがいい」と言われました。どうしたらよいですか?

住宅ローンを退職金で完済しようと考える人もいます。しかし、退職金の多くを使って返済することはリスクにもなりえるため、注意が必要です。   本記事では、住宅ローンを退職金で返済してもよいのかについて、リスクを含め解説します。60歳代、70歳代の人の住宅ローン残高や退職金額のほか、退職金以外で返済する際のポイントについても触れているため、参考にしてください。

退職後の住宅ローン事情

60歳以降でも多額の住宅ローンが残っているケースもあり、退職金で住宅ローンの返済をしようと考える人もいます。
 
では、具体的に60歳代、70歳代でどれくらいの住宅ローンが残っているでしょうか。金融広報委員会の「令和4年度 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」から、図表1で見ていきましょう。
 
【図表1】

住宅ローン残高 60歳代 70歳代
50万円未満 3.6% 0%
50~100万円未満 1.2% 0.9%
100~200万円未満 3.6% 5.5%
200~300万円未満 1.2% 2.8%
300~500万円未満 4.8% 6.4%
500~700万円未満 6.6% 6.4%
700~1000万円未満 6.6% 8.3%
1000~1500万円未満 8.4% 7.3%
1500~2000万円未満 6.6% 4.6%
2000万円以上 15% 6.4%
ゼロを含む無回答 42.5% 51.4%

※金融広報委員会「令和4年度 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」より筆者作成
 
60歳代では、住宅ローン残高が2000万円以上ある世帯が15%もあることが分かりました。70歳代では2000万円以上の割合が大きく減ることから、退職金による住宅ローン返済をしている人がいるとも言えるでしょう。
 

受け取れる退職金額

退職金をいくら受け取れるか、中央労働委員会「令和5年 賃金事情等総合調査」をもとに見ていきましょう。


・大卒事務・技術職(総合職)で定年まで勤めた場合……2858万4000円
・高卒事務・技術職(総合職)で定年まで勤めた場合……2162万5000円

住宅ローンの返済に充ててしまうと、老後に残るお金がなくなってしまう可能性があるでしょう。
 

退職金で住宅ローン返済はやめたほうがよいのか

退職金を住宅ローン返済に充てると、その後の生活に影響が出る恐れがあるため注意が必要です。
 
生命保険文化センター「リスクに備えるための生活設計」によると、夫婦二人で老後生活を送る際に必要な費用は、月額平均23万2000円です。
 
日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」によると、夫婦二人で受け取れる厚生年金の標準的な年金額は23万483円と、老後生活を送る上で必要な生活費を下回っていると分かりました。
 
厚生年金のみでは、最低限の生活しかできない可能性があります。もし退職金の多くを使って住宅ローンを返済してしまうと、病気をしたり家を修繕したりなどする場合に対処できない可能性が生じるでしょう。
 

退職後も住宅ローンが残っている場合の対処法

退職後も住宅ローンが残っていて、退職金をなるべく使わないようにしたい場合は、以下の対処法を検討してみましょう。


・仕事を続ける
・住宅ローンの借り換えを検討する
・リースバックを活用する
・親子リレーローン

仕事を続けることで、収入を引き続き得られるでしょう。住宅ローンの借り換えは、今よりもより金利の低いローンに借り換えることで、総返済額を減らせる方法です。
 
リースバックは、今住んでいる家を売却して以降も同じ家に住み続けられます。住宅ローンを解消しながらもこれまで通りの生活ができるでしょう。
 
親子リレーローンは、親が返せなかった住宅ローンを、子どもが代わりに返済する方法です。退職金での住宅ローン返済のほか、さまざまな方法を検討してみるとよいでしょう。
 

退職金で住宅ローンを完済するのは慎重に検討しよう

退職金で住宅ローンを完済した場合、生活費が足りなくなる恐れがあります。いざというときに手持ちのお金がないと困るため、退職金を使う場合は慎重に検討しましょう。
 
退職金を返済に充てる以外にも、さまざまな方法で返済を楽にできることがあります。それぞれの特徴を知り、自分に合っている方法を見つけましょう。
 

出典

金融広報委員会 各種分類別データ(令和4年) ― 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)
中央労働委員会 令和5年賃金事情等総合調査
生命保険文化センター 2022(令和4)年度 生活保障に関する調査
日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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