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定額減税って「毎月」じゃないの? 手取り「19万円」で、7月にボーナスが支給される場合の「減税スケジュール」を解説

ファイナンシャルフィールド / 2024年6月29日 3時0分

定額減税って「毎月」じゃないの? 手取り「19万円」で、7月にボーナスが支給される場合の「減税スケジュール」を解説

「定額減税」で税金が減り手取りが増えるとはいうものの、実際どれほど手取りが増えるのか、いつ減税されるのかよく分からないと感じる人も多いと思います。   定額減税の効果が最も大きいのは6月です。したがって、6月の手取りが続くと思いお金を使ってしまうと、7月以降困ることがあります。   本記事では、手取り19万円で、独身の人を例に挙げながら具体的な額をシミュレーションしていきます。

定額減税により1人4万円減税される

定額減税とは、物価高による影響を減らすために、経済対策として2024年に実施される制度です。本人と扶養配偶者、扶養親族1人ごとに4万円減税されます。
 
つまり独身の人の場合、減税額は4万円です。内訳は、所得税が3万円、住民税が1万円です。
 

毎月支払うべき税金はいくら?

手取り19万円の場合、額面は約24万円です。さらに年に2回、2ヶ月分のボーナスが支給されるとすると、所得税と住民税はいくらぐらいなのでしょうか? 以下の条件で計算してみましょう。
 

・額面年収 384万円(月収 24万円×12ヶ月+ボーナス48万円×夏冬2回)
・社会保険料率15%
・住民税:均等割4000円、所得割10%
・前年に生命保険、iDeCo、国民年金の追納、ふるさと納税など住民税が控除となる要素はなし

 
これを元に計算した本来毎月支払うべき税金は、所得税が4910円、住民税は1万3700円(年間16万5000円)です。なお1回当たりの賞与48万円に対して、1万9603円の所得税を支払うことになります。
 

減税のされ方は所得税と住民税で違う! 実際にシミュレーション

ここからは具体的に、いつ、いくら減税されるのかシミュレーションしていきます。所得税と住民税で減税の方法が違うので、1つずつ見ていきましょう。
 

所得税は6月の給与から順次減税される

まずは所得税の減税のされ方を見ていきましょう。所得税は6月支給の給与の際に支払うべき所得税から控除されることになっています。ただし、控除しきれない場合は翌月以降の給与や賞与に持ち越す仕組みです。
 
例えば給与が毎月25日、夏のボーナスが7月10日に支給される場合、以下のスケジュールで減税されます。
 

・6月25日の給与:所得税4910円が全額減税(残り2万5090円)
・7月10日の賞与:所得税1万9603円が全額減税(残り5487円)
・7月25日の給与:所得税4910円が全額減税(残り577円)
・8月25日の給与:所得税4910円のうち577円が減税

 
最初の2ヶ月間と賞与で支払うべき所得税は全て減税され、8月25日は3万円のうち減税しきれなかった577円のみ減税されて、定額減税が終了します。支払うべき所得税が多い人ほど、減税が早く終わることになります。
 

住民税は6月に一気に減税されるので注意! 7月以降は負担が増える ?

住民税の減税のされ方は所得税とは違います。今年の住民税は「6月は住民税の支払いはなし、7月~来年5月にかけて定額減税後の年額を11等分して毎月支払う」という形で徴収されます。
 
さきほどの事例に沿って具体的に見ていきましょう。本来支払うべき住民税は毎月1万3700円(6月のみ1万4300円)ですが、定額減税のルールに当てはめると図表1の通りになります。
 
図表1

図表1

筆者シミュレーションより作成
 
6月は本来より手取りが1万4300円も増えるのに対して、7月以降は逆に本来より手取りが減ることになります。これは、本来支払うべき住民税の月額が定額減税の額(本人、扶養配偶者、扶養親族の数×1万円)を超えている場合に発生します。
 
特に独身者や共働きの人によく見られるので注意が必要です。逆に、本来支払う住民税は1万5000円、住民税の定額減税の額は家族4人で4万円といった場合は、7月以降も減税が続きます。
 

最も減税効果が高いのは6月! 手取りがずっと増えるわけではないので注意

シミュレーションより、減税の効果を最も実感できるのは6月であることが分かりました。収入や家族構成によって、いつまで減税効果が続くのかは異なりますが、住民税が0になる6月が最も減税効果が高いことは皆同じです。
 
したがって、6月の手取りがずっと続くと考えてはいけません。6月の手取りで家計管理をすると、7月以降手取りが減り、お金に困る結果になりかねません。
 
定額減税は給与明細に記載されているはずです。所得税に関しては、6月からの減税額を足していくことで、残りの減税額がどれだけ残っているかが把握できるので、ぜひ給与明細をよく確認してみてください。
 

出典

国税庁 令和6年分所得税の定額減税について(給与所得者の方へ)
世田谷区 住民税の定額減税について(令和6年度)
 
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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