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現役時代の年収は「600万円」でした。老後は「時給1200円・1日5時間・週3日」働く予定ですが、年金額は増えるでしょうか? 少しでも暮らしが楽になればと思います

ファイナンシャルフィールド / 2024年7月4日 4時30分

現役時代の年収は「600万円」でした。老後は「時給1200円・1日5時間・週3日」働く予定ですが、年金額は増えるでしょうか? 少しでも暮らしが楽になればと思います

定年を迎えると年金をもらい始める人も多いですが、退職金や貯金を含めても家計状況は厳しい、老後の生活資金が不足する不安がなくならないなどの理由で働き続けるケースも少なくありません。   本記事では、現役時代に平均年収600万円もらっていた人が、老後に「時給1200円・1日5時間・週3日」の内容で働く場合、年金はいくら増えるのか解説します。

老後の生活に欠かせない老齢年金

現役時代の収入をもとに、そもそも年金をいくら受け取れるのかシミュレーションしてみましょう。
 
実際は年齢や勤続年数、仕事への評価、業績などによって収入金額は変動することが多いですが、今回は話を分かりやすくするために次のケースを考えてみましょう。
 

・22歳から65歳まで43年間(516月)勤務
・ボーナス込みの平均標準報酬額は50万円

 
厚生年金に加入する会社員は、原則65歳から老齢基礎年金と老齢厚生年金をもらえます。老齢基礎年金は保険料を満額納付していると月額6万8000円(2024年度)を受給可能で、厚生年金は加入期間や加入中の保険料納付額によって、老後にもらえる年金額が変化する仕組みになっています。
 
老齢厚生年金は主に報酬比例部分をもとに計算されます。計算方法は加入期間によって次の2種類が存在しますが、便宜上後者の計算式のみを使ってシミュレーションしてみます。
 

・(2003年3月以前)平均標準報酬月額×7.125/1000×2003年3月までの加入期間の月数
・(2003年4月以降)平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間の月数

 
今回の内容を計算式に当てはめると、現役時代に平均年収600万円もらっていた人は年間141万4098円の老齢厚生年金を受け取れます。老齢基礎年金の81万6000円と合わせると約223万円です。つまり受給額は月額約18万5841円となる計算です。
 

アルバイトすると年金は増えるのか

「パートやアルバイトの場合も厚生年金に加入するから老後の年金受給額が増える」と考えている人もいるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。なぜなら勤務先の従業員数や賃金規模によっては厚生年金や健康保険の加入対象とならないケースもあるからです。
 
パートやアルバイトなどのケースで厚生年金の被保険者の対象となるのは、任意を含む特定適用事業所または国や地方公共団体に属する事業所に勤務して、以下の内容に全て当てはまる人です。
 

・週間所定労働時間が20時間以上
・賃金月額が8万8000円以上
・学生ではない

 
今回は「時給1200円で1日5時間、週3日」働く予定のため、週間所定労働時間は15時間、賃金月額は7万2000円です。短時間労働者の要件を満たさないため、厚生年金や健康保険への加入義務はありません。
 
つまり、アルバイトとして働いても、社会保険は別途自分で加入手続きを行わなければならないこともあります。
 
また、国民年金は原則60歳になると加入資格を失いますが、やむを得ない事情で国民年金の保険料を納付できなかった時期がある場合は任意加入制度を活用することで、老齢基礎年金の受給額を満額に近づけられるので、必要に応じて検討してみましょう。
 

厚生年金に加入できないなら働く意味がない?

「年金が増えないなら働くメリットはない」と考える人もいるかもしれませんが、そのようなことはありません。
 
例えば、老齢年金として月額約18万5000円もらえる場合、アルバイト収入が月額7万2000円あると、全体収入は25万7000円です。アルバイトをしない場合と比較すると年間で86万4000円、5年間だと432万円の差となります。
 
将来の年金受給額が増えなくても「年金以外の収入源」を構築することで、財政基盤の強化につながります。
 

まとめ

本記事では「老後にアルバイトをすると年金受給額は増えるのか」について解説しました。パートやアルバイトで働き、給料とは別で将来もらえる年金額を増やしたい場合は、厚生年金の加入要件を満たすか確認しましょう。
 
時間的に余裕がある場合は、「1日6時間・週4日以上」など勤務時間や日数を増やすのも考えてみてもいいかもしれません。
 

出典

日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について
日本年金機構 は行 報酬比例部分
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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