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【価格高騰】「フルーツ缶詰」ばかりだと糖分の摂りすぎになりますか? 高くなったので「果物」をなかなか買えません。

ファイナンシャルフィールド / 2024年7月5日 3時20分

【価格高騰】「フルーツ缶詰」ばかりだと糖分の摂りすぎになりますか? 高くなったので「果物」をなかなか買えません。

近年、野菜・肉・海鮮といった生鮮食品の値上げが相次いでいます。ものによっては大幅に値段が上がったものもあり、苦肉の策として缶詰や冷凍食品で代替する方もいるでしょう。フルーツ類の場合、代替商品としてあげられるのが「フルーツ缶詰」です。   しかし、フルーツ缶詰には添加物や砂糖が使用されているため、カロリーなどに不安を感じる方もいるでしょう。また、コストパフォーマンスについて疑問を抱く方もいるかもしれません。そこで本記事では、フルーツ缶詰とフレッシュフルーツ(生)のカロリーやコストパフォーマンスについて検証します。

フルーツの缶詰と生のカロリーを比較

本項では、フルーツ缶詰とフレッシュフルーツ(生)に含まれるカロリーを比較します。一般には保存用に砂糖が添加されているフルーツ缶詰のほうが高カロリーだと思われていますが、実際にはどれくらいの差があるのでしょうか。
 
図表1は、文部科学省が公表している「日本食品標準成分表」に記載された、パイナップル・なつみかん・もものカロリーです。
 
図表1 可食部100グラムあたりのエネルギー(キロカロリー)

缶詰
パイナップル 76 54
なつみかん 80 42
もも(白肉種) 82 38

文部科学省「日本食品標準成分表」より筆者作成
 
全体的に缶詰のフルーツは、生フルーツと比較して2倍程度のカロリーがあります。なお、上記の数値は缶詰の液体が含まれておらず、果肉部分のみの数値です。缶詰のフルーツは保存性を高めるために砂糖を添加していますが、近年は砂糖不使用のタイプもあります。カロリーを気にする場合は、砂糖不使用のフルーツ缶を選ぶとよいでしょう。
 

カロリー以外の栄養素で比較

フルーツを積極的に食べる方のなかには、ビタミンCや葉酸といったほかの栄養素に注目している場合もあるでしょう。
 
文部科学省の同資料による、缶詰と生のパイナップル・なつみかん・ももに含まれる栄養素は、図表2の通りです。なお、今回はフルーツ類によく含まれやすいカリウム・葉酸・ビタミンCの数値を参照します。
 
図表2 可食部100グラムあたりのカリウム、葉酸、ビタミンC(ミリグラム)

缶詰
パイナップル カリウム:120
葉酸:7
ビタミンC:7
カリウム:150
葉酸:12
ビタミンC:35
なつみかん カリウム:92
葉酸:12
ビタミンC:14
カリウム:190
葉酸:25
ビタミンC:38
もも カリウム:80
葉酸:4
ビタミンC:2
カリウム:180
葉酸:5
ビタミンC:8

文部科学省「日本食品標準成分表」より筆者作成
 
上記を比較すると、カロリーは缶詰のほうが多いのに対し、ビタミンやミネラルの面では生の半分程度であることが分かります。健康面を意識してフルーツを食べるなら、フレッシュのほうが効果は高いといえるでしょう。
 

フルーツの缶詰と生の単価を比較

ここでは、フルーツ缶と生フルーツのコストパフォーマンスを検証します。
 
図表3は、缶詰が某通販サイトで販売されている有名メーカーのフルーツ缶のおおよその価格、生フルーツは農林水産省が発表した「青果物卸売市場調査(日別調査)」で2024年6月24日時点の青果類(生)の価格100グラムあたりで比較したものです。
 
図表3 100グラムあたりの価格

缶詰
パイナップル 約95円 27.0円
みかん 約115円 120.5円
もも 約130円(はくとう) 264.2円(国産おうとう)

※各販売量・調査量を100グラムあたりに計算
 
図表3から単純に比較すると、パイナップルに関しては生のほうが安く済みますが、みかんとももは缶詰のほうが低価格です。コストパフォーマンスを重視するなら、缶詰のほうが安く済むといえるでしょう。
 
ただし、缶詰が缶など込みの金額で、生は皮や種などの非可食部を含めたそのままの形の価格です。それぞれ可食部だけで計算するなら、価格はさらに上がります。
 

お得に購入するなら輸入がおすすめ

農林水産省の「青果物卸売市場調査」に記載されている価格を参照すると、国産より輸入フルーツのほうが価格は低い傾向にあります。例えば、おうとうで比較すると、国産は1キログラムあたり2642円なのに対し、輸入は1517円です。
 
味や農薬などの面で国産にこだわる方も多いですが、コストパフォーマンスを重視するなら輸入フルーツのほうがお得です。
 

フルーツは栄養重視なら生で価格重視なら缶詰

今回の検証で、フルーツの栄養は生のほうが高く、価格の安さなら缶詰のほうが高コストパフォーマンスであることが分かりました。ただしフルーツの価格は旬やその年の収穫量によって大きく変動するため、安くなる時期も当然存在します。新鮮な生のフルーツを購入する際は、旬のものを狙うとよいでしょう。
 

出典

文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 第2章(データ)
農林水産省 毎日の卸売価格
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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