100万円以下の中古「ヴェルファイア」を見つけましたが走行距離が10万キロ…。高くても走行距離が短い車種を購入すべきでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月7日 0時20分
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中古車を購入するとき、購入基準のひとつとなる要素は走行距離です。「安くても走行距離が長いと心配……」と感じる人は少なくないでしょう。その一方で、「走行距離が短い車は魅力だけど、値段が高くて手が出ない……」という人もいます。 今回のケースのように、新車だとその何倍もするヴェルファイアが100万円以下で販売されている場合、値段と走行距離のどちらを重視するかで迷ってしまうかもしれません。 本記事では、走行距離が10万キロを超える車のリスクをご紹介しつつ、購入判断に役立つポイントを解説します。
走行距離10万キロ超えの車が抱えるリスク
「車は走行距離が10万キロに到達したら買い替えた方がよい」といわれることがあります。しかし10万キロという数字が車の状態にどこまで影響を与えるかは、一概にはいえないでしょう。
実際、10万キロ走って調子が悪くなった車があるかもしれませんが、「10万キロ走ってもまだまだ現役」という車もあります。とはいえ走行距離10万キロを超えた車は、走行距離が少ない車と比べれば、リスクが増える可能性はあります。考えられるリスクをご紹介しましょう。
車両の劣化リスクがある
10万キロ超の走行車のリスクとして「エンジンや部品の劣化」が挙げられます。長い距離を歩いた靴が新品の靴より廃れていくのと同じで、長い距離を走ってきた車の各パーツは、ある程度劣化していくものです。
劣化すると、故障リスクが高くなります。例えばエンジンの規則的な運動をサポートするタイミングベルトは、劣化して切れてしまうとエンジンが正常に作動しなくなり、部品の破損やエンジン自体の故障につながることも考えられます。
市場価値や税金で不利になる可能性がある
10万キロ走った車は、市場での需要が少なく、市場価値が下がってしまう可能性があります。「たくさんの距離を走った車はガタがきているかもしれない」「いろいろ劣化して修理・交換費用が高そう」と思われる場合があるからです。そのため売却したときに、あまり値がつかないおそれがあります。
また10万キロ走った車は、新車登録からだいぶ年月を重ねた車であるケースが考えられます。仮に1年につき1万キロを走行してきたのであれば「10年落ち」の車です。新車登録から一定の年数が経過すると、自動車税種別割や自動車重量税は高くなります。
東京都主税局によると、例えば自動車税種別割については、初回新規登録から13年を超えるガソリン自動車(ディーゼル自動車は11年)の重課率はおおむね15%です。
値段と走行距離どちらを選べばよい?
「走行距離が10万キロ超で安い車」と「走行距離が短くて高い車」どちらを選ぶかは、予算や車の状態によって判断が変わってくると思われます。走行距離が長くてもメンテナンスの行き届いた車は、走行距離が短くても状態が悪い車より消耗の程度は低いかもしれません。車の状態については、以下のようなポイントを考慮できるでしょう。
・年式と走行距離のバランス
「走行距離が短くても年式が古い車」は、短距離の走行ばかりしていたか、しばらく放置されていた可能性が考えられるため注意しましょう。「車はある程度走らせた方が劣化しにくい」といわれることがあるからです。
一方で、過走行車は車への負担が大きいことが考えられるため、年間走行距離が2万キロ以上などの「過走行車」にも注意が必要です。
・音や振動
エンジンをかけたときに「ガタガタ」と異音がしないか、試乗できるなら不快な振動を感じないかを確認しましょう。あきらかに異変を感じるなら、エンジンやそのほかのパーツの劣化が考えられ、高い修理費用がかかってしまうかもしれません。
・メンテナンス履歴
整備記録などを確認し、これまでにどのようなメンテナンスがされてきたか判断します。オイル交換やベルト交換など、一定期間での交換が推奨されている消耗品をコンスタントに換えているのであれば、状態はよいかもしれません。
走行距離のチェックは重要ですが、車の状態も総合的に考えて判断するとよいでしょう。
走行距離10万キロは必ずしもNGではない
リスクを考えると、走行距離10万キロはひとつの買い替え目安といえます。とはいえ走行距離のみにフォーカスするのではなく、車の状態を総合的に判断することをおすすめします。
予算の都合上、10万キロ超の車がおもな選択肢になるとしても、車の状態が良好であれば買いたいと思うかもしれません。走行距離が10万キロ以上の車を購入する際は、値段と状態を総合的に判断して検討してみましょう。
出典
東京都主税局 自動車税種別割 8 自動車税種別割のグリーン化(環境配慮型税制) 2 環境負荷の大きい自動車に対する重課
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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