ワイン好きの祖父が残したヴィンテージワインの数々……。価値が全く分からないのですが、 全て「相続税」の対象になるのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月8日 23時30分
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相続財産にたくさんのヴィンテージワインがあったら、実際の価値が分かりにくく、相続手続きはどうしたらいいのか困ってしまうでしょう。そもそもワインを申告しなければいけないのか疑問に思った人もいるでしょう。 本記事では、ヴィンテージワインの評価方法や相続税の申告方法について解説します。知らずに申告を怠ると、高額な追徴課税額に驚くことになるかもしれないのでチェックしておきましょう。
ヴィンテージワインは相続税の対象になる
相続は、全ての財産や権利・義務を受け継ぐものです。対象となる財産は、土地・建物などの不動産、現金や預貯金、株式など、経済的価値のあるもの全てが含まれます。そのためワインも例外ではなく、貴金属、絵画、腕時計などのコレクションと同様に全て相続税の対象として申告しなくてはなりません。
ワインの評価額を決定するには?
それほど高価なワインでなければ「家庭用財産」として、家具や電化製品のような動産と一緒に「一式10万円」などとして、まとめて計上することも可能です。
しかし、1本で5万円を超える価値が付く高価なワインであれば、1本ずつ個別に評価額を調べなくてはなりません。高価なワインが何本もある場合、価格を調べるのも大変だと思いますが、次のような2つの査定方法があります。
1.ネットやワイン査定アプリなどで市場価格を調べる
2.買い取り店やオークション会社に査定を依頼する
ネットやワイン査定アプリで検索すると、ワインの相場が調べられます。現在は査定アプリも充実しており、ラベルを撮影すると品種や販売店舗、購入価格などの情報が調べられるものもあります。
しかし、市場に出回っていない、自分で検索できない場合には、買い取り店やオークション会社で査定をお願いしましょう。ほとんどの会社が無料で査定を行っています。事前に何軒か問い合わせて、プロに査定をしてもらい、リストにしておきましょう。
ヴィンテージワインには「投資」の一面も…。対応はどうする?
ヴィンテージワイン投資は、実物資産として美術品や宝石・時計などのように投資目的で購入されることもあります。
まだ若いうちにワインを購入して長期間熟成させ価値を高めてから売却し、利益を得る投資方法です。投資対象となるのは、人気の高い銘柄で評価の高い生産年のワインです。希少性があり、時間がたつほど市場に出回る本数も少なくなるため、価格の上昇も期待できます。
しかしワイン投資にはデメリットもあります。高いリターンも期待できる反面、長期間の保管の手間とコストがかかります。温度や湿度、光量など保管するワインセラーの環境を維持する必要があります。
また売却するにもワイナリーや生産者、品種の知識など最低限のことは知っておかなければいけません。
そのため、ワイン好きの人でなければ、相続したヴィンテージワインを持ち続けるのは難しいでしょう。
相続したヴィンテージワインはどうすればいい?
評価額の査定が終わり、ヴィンテージワインを相続した場合、他の相続財産と一緒に税務署へ申告します。期限は祖父の亡くなった日の翌日から10ヶ月以内(または死亡を知った時の翌日から10ヶ月以内)です。
万が一、高額なワインを飲んでしまった場合には、合わせてきちんと申告分に入れておきましょう。税務署の調査が入る場合、被相続人の通帳など徹底的に調べてきます。意図的に除外したと判断されてしまうと重加算税を課せられることもあるので漏れがないよう注意してください。
相続したヴィンテージワインですが、お酒が好きな方ならそのまま飲まれてもいいかと思います。もしくはワイン投資を始めてもいいかもしれません。
しかし、あまり興味がなくワインセラーを設置して保管することが負担に感じるようなら、早めの売却をお勧めします。劣化して価値が下がる前に買い取り店やオークション会社へ相談してみましょう。
まとめ
ヴィンテージワインは、相続税の対象になります。高額なワインの査定や保管方法は、専門家のアドバイスを活用しましょう。これにより相続税の負担軽減や資産価値を守ることにもつながります。
出典
国税庁 No.4105 相続税がかかる財産
国税庁 No.4205 相続税の申告と納税
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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