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「大学院」を卒業しても高収入な仕事に就けるとは限りませんよね? 学費を考えると割にあわないでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年7月9日 9時0分

「大学院」を卒業しても高収入な仕事に就けるとは限りませんよね? 学費を考えると割にあわないでしょうか?

就職に有利になると考えて大学院へ行く人も多いのではないでしょうか。大学院に行けば、学歴が考慮されて自分の勤めたい企業に行ける可能性も高くなります。もちろん、採用に重視されるのは学歴だけではありません。大学院を経ても就活に苦しむことも考えられます。   大学院は学費が高く、行く意味について考えることもあるかもしれません。   今回の記事では、大学院を卒業した場合の就職について解説します。

日本の大学院進学率

高校卒業後、大学へ進学する人はたくさんいます。しかし、ほとんどの人が大学を卒業した後は就職して社会人になります。
 
男女共同参画局によると、令和2年度で大学院へ進学する割合は男子が14.2%、女子が5.6%という結果になっています。大学院への進学率は2010年以降減少しており、大学院に行く選択をしない人が増えています。大学院に行かない理由は、「金銭的な余裕がない」「大学院でやりたいことがない」「やっていける自信がない」などさまざまです。
 
そういった理由から多くの人が大学卒業後に就職を選択しています。
 

学歴ごとの平均賃金

では、学歴によって平均賃金はどのくらい変わるのでしょうか。以下の表1にまとめました。
 
表1

高校卒 27万3800円
専門学校卒 29万4200円
高専・短大卒 29万2500円
大学卒 36万2800円
大学院卒 46万4200円

厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成
 
やはり大学院卒の方が圧倒的に給料は高く、高校卒との差額は19万400円です。
 
男女別に見ると、男性は高校卒が29万7500円、大学院卒が47万8400円です。
 
一方女性は高校卒が22万2900円、大学院卒が40万4300円という結果になっています。
 

大学院にかかる費用

当然ですが、大学院に通うには学費がかかります。
 
一般的に国立の場合、大学同様どの学校もほぼ一律であるため、それほど大きな差はないといわれています。その額は2年間で約135万円、法科大学院で約270万円です。
 
私立の場合、進む学校や学部などによって費用は異なり、約200万円~約430万円と大きく差があるようです。
 

大学院卒の就職は割に合わない?

前述の表1から分かるとおり、大学院卒の初任給は最も高いです。
 
初任給を基に大学院卒業から定年まで働くことを仮定して計算してみます。
 
大学院卒が24歳で65歳まで働くとすると、生涯年収は年収557万400円×41年=2億2838万6400円となります。
 
もちろん昇格や昇給、転職によってさらに給与が上がる可能性もあります。生涯収入は大学院の学費を差し引いても、かなりの金額になります。
 
大学院進学時は出費が多く大変かもしれませんが、生涯を考えると大学院卒の方が稼げる可能性があるということになります。
 

大学院の進学は目的を持つことが大切

大学院に進学する理由は人それぞれですが、きちんと目的を持って進学することが大切です。ただ単に「将来稼げるから」という理由で進学するのは非常に危険です。大学院は勉強がさらに専門的になり、軽い気持ちで入ると勉強についていけない可能性も出てきます。
 
また、研究や論文などが多く、休みを削ることもあるかもしれません。大学院は将来目指すべきゴールに向かうために、知識を補う場所です。
 
大学院への進学を考えている場合は、「そこで自分はどんなことがしたいのか」「大学院で学んだことが将来どのように活かせるのか」をきちんと考える必要があります。まずは自分の意志を固めて、大学院へ通うことの意義をはっきりとさせましょう。
 

出典

男女共同参画局 第1節 教育をめぐる状況
厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査の概況
 
※2024/07/10 記事を一部変更しました
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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