手取り20万円、「貯金ゼロ」でNISAを始めるのは危険ですか? 最近お金に余裕が出てきましたが、もう少し貯金してからにすべきでしょうか?「投資」に挑戦してみたい気持ちがあります…
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月10日 4時30分
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昇給してお金に余裕が出てきたら、いま注目を集めている新NISAに挑戦したいと考えている人もいるでしょう。 しかし、現状で「貯金ゼロ」の場合、投資を始めて問題ないのでしょうか? それとももう少し貯金してから始めるほうがいいでしょうか? 投資を始める際の考え方について、理由もあわせて解説します。
まずは貯金が最優先
まず先に結論をお伝えすると、まずは家計の見直しを行い、貯金を最優先に考えましょう。ひと口に「貯金ゼロ」といっても年齢などによって意味合いは大きく変わってきますが、これまでに貯金ができていなかった原因を考えることも大切です。
仮に、お金に余裕がない状態で新NISAを始めた場合、万一時価が下がってしまったときにお金を失うことを恐れ慌てて売却してしまうこともあるため、余裕資金を投資に回すべく家計の見直しを優先したほうがいいでしょう。
大まかでも家計の流れを把握しよう
家計を見直すうえで最も大事なことは、お金の流れを把握することです。
具体的なやり方としては、毎月の「収入」と「支出」を項目ごとにすべて洗い出していきます。家計を洗い出すことで、家計の収支が赤字になっていないか、自分がどこにお金を使っているのかなどが見えてきます。
改めて見直してみると、家計の収支を改善できそうな部分が見つかる可能性が高いです。洗い出しをもとに毎月の支出を見つめ直してみましょう。
貯金は最低でも生活費の3ヶ月分を目安に
貯金は最低でも生活費の3ヶ月分程度あるのが望ましいとされています。総務省が公表している2023年の家計調査によると、単身勤労世帯における1ヶ月の平均生活費は約18万2114円という結果でした。
仮に独身の場合であれば、生活防衛資金としてまずは3ヶ月分(約18万円×3ヶ月=約54万円)を貯めることを目標にします。
ひとまず3ヶ月分の貯金があれば、冠婚葬祭など急にお金が必要になったときにも対応でき、生活防衛資金があることで精神的にも余裕をもって投資に資金を回せるでしょう。
「貯金ゼロ」でNISAを始めるなら……
どうしても「貯金ゼロ」で新NISAを始めたい場合は、以下2つの条件を守ることが大事です。
・別で貯金が行えていること
・最初は少額から始めること
仮に毎月別でしっかりと貯金ができる場合、余った生活費の一部で積立投資を始めるのであればそこまで問題はないかもしれません。
証券会社によっては、100円あるいはポイントでも投資信託を購入できますので、少額からの投資も可能となりました。いずれにしても投資を行なう際は、くれぐれも生活に支障をきたさない範囲で行なうようにしましょう。
なぜ資産形成をするのか目標を決めておく
資産形成を始める前には、何となくでも資産形成を行なう理由や目標を決めておくことをおすすめします。
教育費の捻出や老後の備えなど、「自分自身が何のために投資をするのか」を考えることで、それに向けて毎月いくら積立投資するべきなのかが逆算できます。何より目標を決めておくことで、投資を継続しやすくなるでしょう。
まとめ
昨今の物価高や急速な円安により生活が圧迫される中での、「昇給」は嬉しいことかと思います。ぜひ今回の「昇給」タイミングをいい機会に、まずは家計の見直しを行ない最低限の生活費を貯めることを目標にしてみてください。
また、併せて投資の知識を学びながら新NISAを活用した毎月の積立投資で、将来へ向けた資産形成をしていただければ幸いです。
出典
総務省 総務省統計局 2023年 家計調査 単身世帯
執筆者:鳥谷威
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
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