近所で「盗難」が多発しており、タンス預金「200万円」が心配です…。銀行に預けたら税金がかかりますか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月10日 9時30分
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タンス預金をしている場合、気を付けたいことの一つが「盗難」です。現金を自宅で保管しているため、銀行に預けるよりも盗難リスクは高まります。盗難を防ぐために、タンス預金をやめて銀行の預金へ変更する方もいるでしょう。 銀行へ預金する際は、タンス預金が課税対象でないかの確認が必要です。今回は、タンス預金と銀行預金の違いや、銀行へ預けるときの注意点などについてご紹介します。
タンス預金と銀行での預金ならどっちがいい?
まずは、タンス預金と銀行預金の特徴を見てみましょう。預金の目的によってどちらの預金方法が向いているかは異なります。
タンス預金の特徴
タンス預金は使いたいときにすぐお金を用意できます。口座に預けると現金が必要になった際にはATMや銀行を探す必要がありますが、タンス預金は必要ありません。
また、高齢になった際、認知症になると口座凍結をされるケースがあります。タンス預金があれば、口座凍結をされたあとでも家族による診療費や入所費などの支払いが可能です。
ただし、多額のタンス預金はお金の出どころによっては課税対象になります。また、盗難の危険性もあるため、保管方法に細心の注意が必要です。近所で盗難が多発しているのなら、防犯面から考えるとタンス預金は避けたほうがいいでしょう。
また、タンス預金を誰にも知らせないまま亡くなると、親族間で相続財産のトラブルになるケースも少なくありません。本人が亡くなったあとにタンス預金の存在が分かると、見つけた親族がタンス預金を隠してしまったり相続税の金額が変わったりする場合があるためです。
銀行預金の特徴
銀行に預けると、自身のお金を盗難されるリスクがほとんどありません。多額のお金を管理する場合は、銀行に預けたほうがいいでしょう。また、銀行に預金をすると通帳により残高が確認できるため、お金の管理もしやすいメリットがあります。
さらに、銀行では定期預金も可能です。決まった期間まで引き出せない定期預金は、車の購入資金や子どもの進学資金など、大きなイベント用の貯金にも向いているでしょう。
ただし、銀行では預金をしたあとは原則ATMや窓口に行かないとお金を引き出せません。急に現金が必要になったとき、すぐに準備ができない点はデメリットと感じる方もいるでしょう。
銀行に預けるリスクとしては、倒産が挙げられます。もし銀行が倒産すると、決済用預金と呼ばれる利息の付かない普通預金と当座預金を利用していた場合は全額保護の対象です。
しかし、利息が付く預金などについては、1000万円と倒産日までの利息を上限として保護されます。万が一に備える手段として、銀行預金の一部をタンス預金にする方法も選択肢の一つです。
未申告の税金がある場合は、銀行に預金することで発覚することがある
ATMを利用したときに、時間帯や曜日によっては手数料が発生する可能性はありますが、銀行へ預金しただけでは税金はかかりません。しかし、所得を申告していないお金をタンス預金していると、銀行に預金した際の記録などで発覚する場合はあります。
あとから発覚すると追加で税金が課されるケースもあるので、銀行へ預ける前に課税対象でないかの確認が必要です。
タンス預金そのものが課税対象の財産の場合は納付が必要
タンス預金そのものに違法性はありません。しかし、タンス預金に回したお金の種類によっては贈与税や相続税などの課税対象になる可能性があるでしょう。
たとえば、贈与されたお金をタンス預金にしていた場合、受け取った総額が1年で110万円を超えていれば贈与税の課税対象です。もし知り合いから200万円を受け取っていれば、原則贈与税の対象になり9万円を納める必要があります。
さらに、配偶者から生活費として渡されたお金の一部をこっそりタンス預金に回していた場合、配偶者の死後にタンス預金が配偶者の相続財産として扱われる可能性があります。贈与はお互いに贈与する(される)という意思がないと贈与したとは認められないケースがあるためです。
銀行に預けるときは課税対象でないか確認しよう
盗難のリスクを避けたいなら、銀行へ預金する方法は有効な手段です。貯金額が分かりやすくなったり将来に向けての資金作りをしやすくなったりするメリットもあります。
ただし、銀行に預けるタンス預金が課税対象であるにもかかわらず申告されていないと、税務調査が入るケースもあるため注意が必要です。事前に所得の申告を忘れていないかチェックし、必要に応じて納付しましょう。
出典
預金保険機構 万が一金融機関が破綻した時
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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