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年金も十分あり持ち家もある親に仕送りをする夫。義両親は毎月お金を受け取っても確定申告をしていないようですが、大丈夫でしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年7月11日 2時10分

年金も十分あり持ち家もある親に仕送りをする夫。義両親は毎月お金を受け取っても確定申告をしていないようですが、大丈夫でしょうか?

夫は両親と仲が良く、両親の老後生活を心配し仕送りしています。義実家は戸建てでローンは完済しており、大企業勤めをまっとうし定年退職した義父の年金と退職金で生活には困っていないとのことですが、夫からの仕送りは毎月受け取っています。確定申告をしていないそうですが、大丈夫でしょうか?

年間110万円以下を贈与されても、税金はかからない

1年間に受けた贈与額の合計が110万円以下なら、贈与税はかからず確定申告も不要です。贈与されたお金の使い道は自由です。年間110万円を超える仕送りの場合では、生活費を目的とするのであれば課税されません。生活費以外に使う場合は贈与税の対象です。
 
贈与税はもらった財産すべてにかかりますが、課税されない場合もあります。そのひとつに、「夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの」があります(引用:国税庁「No.4405 贈与税がかからない場合」)。
 
ただし、必要な「都度」仕送りをし、「直接」充てるものに限られます。何年か分を1度に渡すのは課税対象になります。
 
また、たとえ生活費の名目であっても、そのお金を預金したり、株や不動産の購入資金に充てたり、生活費以外に使った場合は贈与税の対象になることに注意をしましょう。
 
なお、親の年金が少なく、常に子どもからの仕送りにより生活しているような場合は、同居していなくても「生計を一にしている」とすることができます。
 
生計を一にしている場合は、親の医療費を支払ったら自分の医療費控除の適用を受けることができ、親の合計所得が48万円以下であれば、扶養親族に該当します。
 

生活費に余裕がある場合はどうなる?

では、相談者さまの義理のご両親の場合はどうでしょう。持ち家で、大企業勤めであったことから年金も平均以上で、生活に困っていない、もしくは余裕があるかもしれません。
 
ただ、生活に必要なお金は人により異なります。月に何万円までなら生活費として認められるというものではなく、その人にとって通常の生活を送るために必要な費用が生活費です。生活に余裕があるように見えても、そうではないのかもしれません。
 
例えば、病院通いが必要な人は、そうでない人より医療費が多くなります。親が賃貸に住んでいる場合は、家賃分が多くかかるでしょう。持ち家でも、家にかかるお金はゼロではありません。固定資産税はもちろんのこと、老朽化による修繕費もかかります。
 
また、現役時代が高収入であると、なかなか年金生活に入っても、生活レベルを落とすのは難しい場合もあります。必ずしも余裕のある生活とは言いきれないかもしれません。生活費に使ったことを説明できるように、何に使ったのかを領収書等で残しておきましょう。
 

贈与税の申告・納税は期限内に

必ずしも生活に余裕があると思われる義両親に仕送りをしたら、贈与税がかかるとは限りませんが、生活費以外を目的として110万円を超えた場合には、贈与税の申告が必要になります。
 
贈与税は、贈与された人が、贈与のあった翌年の2月1日から3月15日までに、申告・納税をしなければなりません。申告先は、贈与を受けた人の住所を所轄する税務署です。
 
申告期限までに申告しなかった場合、もらった額より少なく申告した場合は、本税の他に加算税がかかります。さらに、期限が過ぎてから正しい納税額を納めるまでの期間に対して延滞税がかかります。ご注意ください。
 

出典

国税庁 No.4402 贈与税が掛かる場合
国税庁 質疑応答事例 同居していない母親の医療費を子供が負担した場合
国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
 
執筆者:林智慮
CFP(R)認定者

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