「仕事が生きがい! 会社にチームがあるから家族もいらない」仕事一筋の人が定年後に感じる“孤独”は油断大敵! おひとりさまがするべき老後準備とは?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月13日 23時0分
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働き盛り世代、「仕事が最高に楽しい! 家族がいなくても、会社にプロジェクトを一緒に進めるチームがあるし、生活が豊かだ」という人もいらっしゃるでしょう。充実した生活で、素晴らしいことです。 しかし、定年退職後は会社のチームから外れ、その人たちとの友人付き合いがない場合、社会から一気に孤立して孤独を感じてしまう可能性を秘めています。そこで本記事では、仕事一筋のおひとりさまがしておきたい、老後の準備について考えてみましょう。
会社のチームは、「社内オンリー」の可能性大
毎日の生活のなかで最も活動的な時間を、現役時代は「会社」という社会で過ごします。現役時代で、ある程度経験を積むとできることが増えていき、「仕事が楽しい」という時期が訪れます。それとともに職位や立場、収入もアップしていきますから、無意識のうちに「会社」という組織に対して収入も人間関係も一極集中的に依存してしまいます。
しかし、いつかは退職のときを迎えますし、チームの同僚や先輩、上司も転職や退職で職場を必ず去っていきます。
それまでトップギアでアクセルを思い切り踏んで走っていた日々が、いきなりチェンジを余儀なくされると、「自分はひとりきり」というとてつもない孤独感に襲われるリスクをはらんでいます。
孤独は健康にも悪影響
2023年11月、WHOは「社会的つながりに関する委員会」を2024年に発足させると発表しました。また、アメリカ公衆衛生局のビベック・マーシー医務総監が、2023年5月に「Our Epidemic of Loneliness and Isolation(孤独と孤立のまん延)」というレポートを公表しています。
そのなかで、社会的つながりが乏しいあるいは不十分な状態は、心臓病リスクを29%、脳卒中リスクを32%増加させ、不安、うつ病、認知症、呼吸器系疾患をももたらし、孤独の健康への悪影響は、1日15本の喫煙にも相当すると記されています(レポート25・26ページ)。
充実したセカンドライフを過ごすはずだったのに、医療機関への通院や入院で医療費の増加や時間的制約によって、思い描いていた生活ができなくなってしまうといったことにならないように、現役時代から退職後を意識した準備を心掛けましょう。
地域コミュニティーや趣味サークルのオフ会、同窓会への参加
現役時代は、自宅と勤務先の往復でほとんどの時間を費やしていますので、思った以上に地域コミュニティーのことを知らないのではないでしょうか。
新しくできた商業施設などに、地域コミュニティーのオフィスが置かれている場合もよく目にします。「暇になったら……」ではなく、思いついたときに散策して自分が参加できそうな取り組みを見つけるのもいいでしょう。
「話が合わないだろうな」と思っていても、実は幹事の方が元同業他社の社員だったといううれしいハプニングに出会えるかもしれません。ぜひ、積極的に会話を楽しんでいきましょう。
また、同じ趣味を持つサークルのオフ会などに顔を出してみるのもいいでしょう。最初は抵抗があるかもしれませんが、学生時代のクラスメイトと遭遇するなどということもあるかもしれません。ここでも、同じ趣味を持つ者同士、会話に花を咲かせられるといいでしょう。
現役時代には遠ざかっていた、同窓会やクラス会に参加してみるのもいいかもしれません。なかには「家庭を持っていて、話が合わない」と感じるかもしれませんが、未婚者や離婚して今はシングルという方も最近は多くいます。学生時代には話さなかったけれど、さまざまな経験から妙に話が合う仲間になれるかもしれません。
人間である以上、「社会とのかかわり」を持たずに生活し続けることはできません。現役時代は「会社」という組織に足を運んでいれば自動的についてきましたが、退職後は自分で積極的に見つけていく必要があります。いきなりやろうと思ってもなかなか踏み出せないからこそ、早いうちから始めて抵抗感をなくしておくことも大切です。
家計運営は一生続きますが、このベースにあるのは心身の健康であるということも、私たちは忘れてはならないと思います。
出典
U.S. Surgeon General Our Epidemic of Loneliness and Isolation 2023
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者
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