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娘が日本学生支援機構の奨学金を借りる予定です。「入学時特別増額貸与奨学金」も借りれば、入学時の費用に充てることはできますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年7月15日 7時40分

娘が日本学生支援機構の奨学金を借りる予定です。「入学時特別増額貸与奨学金」も借りれば、入学時の費用に充てることはできますか?

日本学生支援機構(JASSO)の貸与奨学金には、返還のときに利子がつく「第二種奨学金」と、返還のときに利子がつかない「第一種奨学金」とがあります。これらの奨学金は入学後に毎月、本人の口座で受け取れます。他に、入学後に一度だけ受け取る(借りる)ことができる入学時特別増額貸与奨学金があります。本稿で見ていきます。

入学時特別増額貸与奨学金

入学時特別増額貸与奨学金は「入学時」とはいいますが、実際に受け取れるのは「入学後」ですので、「入学前」に必要な費用に充てることはできません。金額は10万円~50万円の間で、10万円単位で金額を希望できます。なお、通信制の大学や学校に進学する場合には制度が異なりますので、詳細は学校の奨学金窓口に問い合わせてください。
 
申し込む奨学金は第一種(無利子)奨学金であっても、入学時特別増額貸与奨学金は「利子有」のみです。しかも第二種奨学金(利子有)に比べると0.2%高い利率になっています。また、入学時特別増額貸与奨学金だけを申し込むことはできません。
 
第一種奨学金または第二種奨学金を希望して奨学金を申し込んだ人は、入学時特別増額貸与奨学金の利用も希望できます。申し込み後、次項のいずれかを満たす人は入学時特別増額貸与奨学金を利用できます。
 

入学時特別増額貸与奨学金を申し込める人は?

奨学金選考の家計基準によれば、奨学金選考時の家計基準に用いられた貸与額算定基準額が7万5000円以下となった人とあり、例えば4人世帯の給与所得者の場合で、収入が400万円程度以下であるとこれに該当します。
 
また、この目安を上回る場合でも、「国の教育ローン」に申し込み、低所得等を理由に利用できなかった世帯の人が、次の書類を提出すると申し込むことができます。
 
「入学時特別増額貸与奨学金に係る申告書」「融資できない旨を記載した公庫発行の通知文のコピー」を添付したものです。なお、上記のとおり家計の状況しだいでは「国の教育ローン」の申し込みが不要な場合もあります。
 
家計基準を満たすか否か、先述の書類が必要か否か、具体的には奨学金の選考後に送付される「採用候補者決定通知」に記載されます。
 

入学時特別増額貸与奨学金の留意点

既述のとおり、入学時特別増額貸与奨学金は「入学後」の入金となります。具体的には奨学金の初回振込日です。では、初回振込日はいつになるのでしょうか?
 
高等学校在学中に奨学金の申し込みを行う予約採用の場合は、初回振込日は4~6月のいずれかです。また、大学や専門学校などに入学し、4月中に奨学金の申し込みを行う在学採用の場合は、初回振込日は6~7月です。毎月の振込日は11日ですが、4月は21日、5月は16日になっています。
 
なお、振込日が土曜日、日曜日などの金融機関休業日に当たる場合には、その前営業日が振込日です。
 
入学時特別増額貸与奨学金を含む奨学金を受け取ることができるのは、どんなに早くても4月21日ということになります。奨学生採用時の初回振込月については、各学校に確認していただくことが大事ですが、大学や専門学校などに納める入学時の費用に奨学金を充当するのは難しいかもしれません。注意しましょう。
 

出典

独立行政法人 日本学生支援機構 入学時特別増額貸与奨学金
独立行政法人 日本学生支援機構 採用通知・振込開始
独立行政法人 日本学生支援機構 入学時特別増額貸与額
独立行政法人 日本学生支援機構 平成19年4月以降に奨学生に採用された方の利率 令和6年度 貸与利率一覧(年利%)
独立行政法人 日本学生支援機構 入学時特別増額貸与奨学金の利用条件
独立行政法人 日本学生支援機構 奨学金振込日カレンダー
 
執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役

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