高齢の父に「安全運転サポート付」の車に乗って欲しいのですがお金がありません。自動ブレーキなどを今の車に「後付け」できないでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月26日 1時50分
運転の誤作動による悲惨な事故をニュースなどで目にしたことがある方は多いでしょう。ご自身の両親が高齢で車の運転をしている場合、事故が心配な方もいるのではないでしょうか。 購入時は不要だと思っていても、後から必要性を感じることがある自動ブレーキ。果たして後付けは可能なのでしょうか? この記事では、自動ブレーキは後付けできるのかを解説します。また、後付けできない場合に取り付け可能な安全装置や、価格の相場なども解説しているのでぜひ参考にしてください。
自動ブレーキとは
自動ブレーキは国土交通省が認定した一定の性能を満たす乗用車にのみ取り付けられる、衝突被害を防ぐための装置です。国土交通省では衝突被害軽減ブレーキ認定制度を設けており、次の要件を満たした車のみ認定を受けられます。
「1.静止している前方車両に対して50km/hで接近した際に、衝突しない又は衝突時の速度が20km/h以下となること。」
「2.20km/hで走行する前方車両に対して50km/hで接近した際に、衝突しないこと。」
「3. 1及び2において、衝突被害軽減ブレーキが作動する少なくとも0.8秒前に、運転者に衝突回避操作を促すための警報が作動すること。」
国内の各自動車メーカーが、上記の条件を満たす機能を搭載する自動車を数多く販売しているようです。
基本的に自動ブレーキは後付けできない
基本的に自動ブレーキ機能は、車の基本構造に直結するので後付けできないようです。ただし、国土交通省が認める「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」は後付けできるとされています。メーカーによって異なりますが、機能の例は以下の通りです。
・障害物への衝突被害軽減をサポート
・バックで速度が出すぎないようにサポート
・低速走行時の急加速回避をサポート
アクセルの踏みすぎや踏み間違いを検知して加速を抑制する機能を備えており、踏み間違いで発生する事故の約63%で「急アクセル時加速抑制機能」の作動が期待できるようです。
後付けのペダル踏み間違い急発進抑制装置は、各自動車メーカーが用意しているようなので、予算や用途を確認し、ご自身に合った機能のものを選択してください。また、ディーラーやカー用品店でも購入・取り付けできるようなので、お近くの販売店に問い合わせることをおすすめします。
各自動車メーカーのペダル踏み間違い急発進抑制装置の費用
代表的な自動車メーカーで取り付け可能な、後付けのペダル踏み間違い急発進抑制装置とその費用は表1の通りです。
表1
メーカー | 装置名と費用 |
---|---|
トヨタ | ・踏み間違い加速抑制システムII:3万8500円(税込み) ・踏み間違い加速抑制システム:5万6100円(税込み) |
ホンダ | 踏み間違い加速抑制システム:5万2800円(税込み) |
スズキ | ふみまちがい時加速抑制システム:6万3800円(税込み) |
日産 | 後付け踏み間違い加速抑制アシスト:7万3700円(税込み) |
マツダ | ペダル踏み間違い加速抑制装置:6万7100円(税込み) |
※各自動車メーカーのホームページを基に筆者作成
各メーカーによって機能や費用が異なり、65歳以上の方にはサポカー補助金を用意しているメーカーもあるため、各メーカーのホームページを参考にしてみてください。また、カー用品店でも販売されており、工賃を含めても4万2000円程度で取り付け可能です。
自動ブレーキは基本的に後付けできない|ただし、ペダル踏み間違い急発進抑制装置は後付け可能なことも
基本的に自動ブレーキの後付けはできないようですが、アクセルやブレーキの踏み間違いを防ぐための装置は後付け可能です。
価格はメーカーや取り付ける場所によっても異なり、相場は3〜7万円台となっています。ディーラーで取り付ける場合には、取り付け工賃がかかるようなので最終的な価格は各ディーラーにてご確認ください。
高齢者のための助成金制度を用意しているメーカーもあるため、ご家族の年齢や用途に合わせて適切な装置を選ぶことをおすすめします。事故のリスクを減らすためにも、後付けの装置に関する正しい知識を身につけ、より安全な運転を心がけましょう。
出典
国土交通省 衝突被害軽減ブレーキの性能評価認定結果
トヨタ自動車株式会社 踏み間違い加速抑制システム
株式会社イエローハット 踏み間違い防止装置
本田技研工業株式会社 踏み間違い加速抑制システム
スズキ株式会社 スズキ、後付け急発進等抑制装置「ふみまちがい時加速抑制システム」を発売
日産自動車株式会社 後付け踏み間違い加速抑制アシスト
マツダ株式会社 ペダル踏み間違い加速抑制装置
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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