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友人の子がインターナショナルスクールを受験します。そもそも日本人でも入れますか? 学費も高そうだし、無償化の対象なのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年7月27日 1時0分

友人の子がインターナショナルスクールを受験します。そもそも日本人でも入れますか? 学費も高そうだし、無償化の対象なのでしょうか?

友人から「いまの子どもには国際交流が必要! インターナショナルスクールに入学させた」と聞いたAさん。確かに良さそうと思うものの、学費が高そう、英語力も必要になりそう、そもそも日本人でも入れるのか、など疑問に思ったそうです。   インターナショナルスクールとはどのような学校で、学費はいくらくらいかかるのか、無償化の対象なのか、見ていきましょう。

インターナショナルスクールはどんな学校?

インターナショナルスクールとは、一般的には主に英語で授業が行われ、外国人の子どもを対象とする教育施設と捉えられています(※1)。
 
インターナショナルスクールの多くは、日本の学校教育法の定める学校ではなく各種学校に分類されます。そのため、こうしたインターナショナルスクールの小中学校に日本国籍の子どもを就学させても、義務教育を履行したことにはならない点は注意しましょう。
 
インターナショナルプリスクール(幼稚園、保育園)は、義務教育ではないのでこうした問題はありません。
 
インターナショナルスクールの高校については、日本で高等学校相当として指定された外国人学校(※2)を卒業すれば、日本の大学への入学資格は認められます。それ以外の学校は、大検を受けて大学受験資格を得る方法があります。
 
また、学校によっては国際的な卒業資格(国際バカロレア資格)のプログラムに参加している学校もあります。
 

学費はいくらかかるの?

学校や地域によって差がありますが、一般的なインターナショナルスクールは学費のみでも、年間200万円以上が相場といわれています。インターナショナルプリスクールでも年間150万円程度はかかるとされています。
 
その他、入学金、施設使用料、教材費など、それぞれ20万~50万円がかかる場合があります。日本の私立学校よりもさらに高額な出費が見込まれるといえます。
 

無償化の対象になる?

インターナショナルプリスクールは、各種学校(※3)と認定される場合は、幼児教育や個別教育に関する基準がなく多種多様な教育を行える一方で、児童福祉法上、認可外保育施設にも該当しないため、無償化の対象にはなりません。
 
認可外保育施設に該当する場合は、共働きなどで保育の必要性のある子どもについては無償化の対象になります。3歳から5歳までの子どもは月額3万7000円まで無償です。
 
ちなみに、無償化の対象になってもすべてが無料になるわけではなく、一定額までが無償になるということです。
 
一方、インターナショナルスクール(高校)では、文部科学大臣が指定する一部の各種学校(※4)については、就学支援金(※5)を受けることができます。支給額は年間約12万~40万円で、保護者等の年収(約910万円未満)に応じて変わります。
 

日本国籍の子どもがインターナショナルスクールへ入学する際の注意点

一般的な入学条件は、子どもおよび保護者1名の英語力が必要とされています。また、日本国籍の子どもは海外在住歴が3年~5年などを条件とすることもあります。
 
インターナショナルプリスクールに入学しても、インターナショナルスクールの小中学校に行かない場合は、その後英語を忘れない環境を自ら作らないと英語力は失われていきます。
 
インターナショナルスクールの小中学校に進学しても、保護者が日本語で接している場合などは英語力が身につきにくく、授業は英語のために学力も向上しないという問題があります。
 
また、子どもが将来日本人として生きていくならば、日本語の読み書きができないとさまざまな場面でハンディになると考えられます。そのため、インターナショナルスクールに進学しても追加の授業などで英語力を補いつつ、日本語の読み書きも家庭や塾で学ばせる必要があり負担は少なくありません。
 
それなら将来外国で働けばよいかというと、日本国籍のまま外国で長期間働くにはその国のワーキングビザ(労働許可証)などを取る必要があります。
 
インターナショナルスクール受験の目的が英語力や国際的な感覚を身につけることなら、優れた語学教材や語学学校、短期留学を利用するという選択肢もあります。
 

まとめ

インターナショナルスクールは学費も高額になることに加えて、義務教育期間や大学進学時の卒業資格についても留意をしなければなりません。単なる学校選びの枠を越えて、子どもの日本人としてのアイデンティティにもかかわる重大な決断ということも理解しておきましょう。
 
(※1)文部科学省 11. 学齢児童生徒をいわゆるインターナショナルスクールに通わせた場合の就学義務について
    文部科学省 入学資格に関するQ&A(平成31年1月31日現在)【Q&A regarding university admissions qualifications(as of January31,2019】
(※2)文部科学省 (※3)我が国において、高等学校相当として指定した外国人学校一覧(令和4年2月15日現在)
(※3)内閣府・文部科学省・厚生労働省 幼児教育の無償化について P.1
(※4)文部科学省 高校生等への修学支援/高等学校等就学支援金制度の対象として指定した外国人学校等の一覧
(※5)文部科学省 みんなに知ってほしい 高校生への2つの支援
    文部科学省 支給期間・支給限度額一覧(令和2年4月以降)
 

出典

Kids Duoホームページ
KITTY INTERNATIONAL SCHOOL PRESCHOOL ホームページ
 
執筆者:岩永真理
一級ファイナンシャル・プランニング技能士

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