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「年金支給額」が2.7%アップすることになるけど、生活は楽になる?物価はどのくらい上がっているのか

ファイナンシャルフィールド / 2024年7月30日 2時10分

「年金支給額」が2.7%アップすることになるけど、生活は楽になる?物価はどのくらい上がっているのか

2024年4月分(6月支払い分)から年金の支給額が2.7%アップすることは、年金を受給されている方ならご存じかもしれません。しかし、近年物価も上がっており、年金が増えても生活は苦しくなるのではと不安に感じる方もいるのではないでしょうか。   この記事では、年金は実際どのくらいアップするのか、物価はどのくらい上がっているのかをご紹介します。

年金は実際どのくらいアップするの?

2024年4月分から、年金は原則2.7%支給額がアップします。年金は物価や賃金の変動などによって毎年改定されます。年金は年齢や働いていたときの収入などによって異なりますが、1956年4月2日生まれの人の年金額の例は、表1の通りです。
 
表1

2024年度(月額) 2023年度(月額)
国民年金(老齢基礎年金) 6万8000円 6万6250円
厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額) 23万483円 22万4482円

日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」を基に筆者作成
 
上記の厚生年金については、平均的な収入の月額43.9万円で40年間就業した場合に、受け取り始める老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)の合計金額となります。
 
実際にいくらの年金が受け取れるかは人によって異なりますので、「ねんきんネット」などでご確認ください。
 

2023年の消費者物価指数は前年よりも上昇している

近年物価が上がったと感じている人は多いかもしれませんが、実際どのくらい上昇しているのでしょうか。
 
消費者物価指数は、ある時点の消費者物価の水準を100として、物価の変動を表したものです。総務省の発表によると、2020年を100とした場合に、2023年の消費者物価指数は105.6となっており、2022年の102.3より3.2%上がっているという結果になりました。
 
年金支給額は前年よりも2.7%アップしましたが物価も上昇しているため、年金の増加分だけ生活が楽になるというわけではありません。物価が上昇すると、同じ金額で買える物の量が少なくなってしまうため、お金の価値が目減りすることになります。
 
特に、食料品の消費者物価指数が前年より8.1上昇していることから、食費が多くかかることが考えられるでしょう。
 
年金が上がったからといって、これまでと同じ水準の生活を続けると、物価の上昇により生活が苦しくなってしまう可能性があるということです。特に年金による収入に頼っているという方の場合は、生活費を節約することを考えた方がいいかもしれません。
 

年金受給額はアップしたが物価も上がっているため、同じ生活をしていると苦しくなる可能性がある

2024年度は、前年度に比べ年金の支給額が2.7%アップしました。しかし、2023年の消費者物価指数は前年より3.2アップしています。物価が上がるということは、お金の価値が目減りするということになります。そのため、年金の増額分だけ生活が楽になるわけではないということです。
 
特に、食料品の消費者物価指数は前年より8.1上昇しており、上昇率が高くなっています。物価の上昇を考慮し、以前より安い食料品を選ぶようにするなど、節約を考えた方がいいかもしれません。
 

出典

日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について
総務省 2020年基準 消費者物価指数 2023年(令和5年)12月及び2023年(令和5年)平均(4~5ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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