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車の運転中にイヤホンをしていたら「罰金5万円」!? 危ない走行をしていたわけでもないのに、なぜ違反なのでしょうか?「片耳だけ」ならOKですか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年7月31日 3時0分

車の運転中にイヤホンをしていたら「罰金5万円」!? 危ない走行をしていたわけでもないのに、なぜ違反なのでしょうか?「片耳だけ」ならOKですか?

運転中、音楽やラジオを聞くという人は多いのではないでしょうか。車のステレオからではなく、イヤホンを装着してスマートフォンなどから音声を楽しむ人もいるかもしれません。「周囲の音は聞こえるし大丈夫」と思っていても、罰金を請求されるといった思わぬ事態を招くことがあります。   本記事では運転中のイヤホンの使用に関する法律や罰則について解説します。

運転中のイヤホンは違反?

実は道路交通法では、運転中にイヤホンを使う行為そのものが明確に禁止されているわけではありません。そのため運転中にイヤホンで音声を聞いていても必ずしも違反に当たるとはいえないのです。
 
しかし、イヤホンの使用状況によっては、違反になる可能性もあることに注意しましょう。道路交通法第70条では、「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と定められています。
 
つまり、安全に運転することが義務付けられているということです。イヤホンの使用が安全運転の妨げになると判断された場合、この法律に基づいて違反となるのです。
 
「安全運転義務違反」となり、違反者には3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられることになります。
 

各都道府県で明確にイヤホンが禁止されている場合も

運転中のルールを定めているのは道路交通法だけではありません。各都道府県の公安委員会では独自の規則を定めています。例えば、次のような規則があります。
 
・東京都
東京都道路交通規則では「高音でカーラジオ等を聞き、又はイヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと」と定められています。
 
・大阪府
大阪府道路交通規則では「警音器、緊急自動車のサイレン、警察官の指示等安全な運転に必要な交通に関する音又は声を聞くことができないような音量で、カーオーディオ、ヘッドホンステレオ等を使用して音楽等を聴きながら車両を運転しないこと」と定められています。
 
このように、都道府県によっては「イヤホン」「ヘッドホン」という具体的な単語を出して、運転中の使用を禁止している場合があります。詳細なルールは各自治体によって異なるため、自分が住む自治体のルールを確認しておくと良いでしょう。
 

「片耳」ならOK? グレーゾーンに要注意

「片耳にだけイヤホンを装着すれば、もう片耳で音を聞けるからセーフなのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし片耳だけのイヤホン使用についても注意が必要です。
 
片耳のイヤホン使用を禁止する法律はありませんが、片耳のイヤホン使用でも注意力が散漫になるリスクがあることは事実でしょう。「運転に支障を及ぼすおそれがある行為」とみなされ、違反行為とみなされる可能性もあります。たとえ片耳だけであっても運転中のイヤホン使用は避けた方が無難です。
 

安全運転を心掛けよう

運転中のイヤホン使用は周囲の音が聞こえにくくなるだけではなく、注意力が散漫になり思わぬ事故につながる可能性があります。地域によっては条例で明確に運転中のイヤホンを禁止していることからも分かるとおり、危険な行為だといえるでしょう。
 
イヤホンは装着せずできるだけ外部の音を聞き取れる状態を保ち、運転に集中することが大切です。どうしても音声を楽しみたい場合は、車に搭載されているスピーカー機能を利用すると良いでしょう。
 
イヤホンを使用しながらの運転は、自分や他人の命を危険にさらす可能性がある行為だということを自覚し、安全運転を心掛けてくださいね。
 

出典

e-Gov法令検索 道路交通法
東京都 東京都道路交通規則
大阪府 大阪府道路交通規制
 
執筆者:山田麻耶
FP2級

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