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上のレベルの大学院に行って「学歴ロンダリング」しようと思います。費用はどのくらいかかるでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月4日 2時0分

上のレベルの大学院に行って「学歴ロンダリング」しようと思います。費用はどのくらいかかるでしょうか?

有利な就職をするために、いわゆる「学歴ロンダリング」で評価を上げたいと考える人は、意外と多いのではないでしょうか。しかし、学歴ロンダリングはコストをかけずにできるものではなく、ある程度まとまった資金が必要です。   本記事では、学歴ロンダリングにかかる費用の目安をまとめるとともに、メリット・デメリットを紹介します。

学歴ロンダリングのメリットとは?

学歴ロンダリングとは、より高い学歴を得たり、そこでしか学べない知識を得たりするために、出身大学よりもレベルの高い大学の大学院に進学することを指します。学歴ロンダリングを選択することで得られる主なメリットは、次のようなものです。
 

・最終学歴の底上げができる
・より高い専門性を身につけられる
・大卒と比べて大学院卒のほうが高い収入を見込める

 
学歴ロンダリングを選択すると、大学院卒の資格を得られるだけでなく、最終学歴をよりネームバリューの高い大学に書き換えられます。
 
大学院の入試は比較的ハードルが低いと言われており、大学受験では手が届かなかった大学に挑戦しやすいという利点もあります。出身大学ではできない研究ができる院に入学することで、専門性をより高められる点も学歴ロンダリングのメリットです。
 
最終学歴が上がることで、収入の増加も見込めます。厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によると、最終学歴が大学卒の初任給が平均21万200円であるのに対して、大学院卒の初任給は23万8900円と3万円近い差があります。
 
また、独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計―労働統計加工指標集―」によると、大学卒の生涯賃金の平均が男性:3億2020万円、女性:2億5370万円なのに対して、男性:4億840万円、女性:3億3660万円と、男女ともに大きく差がつく結果です。

 

学歴ロンダリングでかかる費用の目安

学歴ロンダリングをするには、外部進学や社会人入試の検定費用がかかります。国立大学院の検定費用は3万円、私立大学院の場合は学校により異なりますが、3~4万円程度みておくとよいでしょう。
 
また、入学費用、在学費用も必要です。
 
文部科学省の資料「令和5年度 私立大学大学院入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について」によると、私立大学院の初年度学生納付金の平均額は、博士前期課程(修士課程を含む):107万5806円(内、授業料79万8465円)、博士後期課程(修士課程を含む)84万7011円(内、授業料60万4592円)です。
 
初年度納付金に加えて在学年数分の授業料が必要となるため、トータル500万円以上かかるケースもあります。
 
国立大学院の場合は28万2000円の入学料に加えて、年間53万5800円の授業料が必要です。5年間で卒業した場合の費用は約300万円となります。
 
このほか、自宅外通学をする場合は引っ越し費用や仕送り額なども見積もっておく必要があります。日本政策金融公庫「令和3年度「教育費負担の実態調査結果」によると、高校生および大学生の自宅外通学を始めるための費用は平均38万円です。大学院進学の場合も、同程度の費用を見積もっておく必要があるでしょう。

 

学歴ロンダリングにはデメリットもある

学歴ロンダリングには次のようなデメリットもあります。
 

・卒業までに労力がかかる
・社会人としてのスタートが大卒者と比べて遅れる
・学歴ロンダリングに対して懐疑的な会社もある

 
学歴ロンダリングのために大学院に入学すると、大学からの連続ではなく一から研究に取り組む必要があります。そのため、研究にかけられる時間が短く、卒業に必要な論文をまとめるのに、より労力が必要です。
 
社会人としてのスタートが数年繰り下がることで、若い人材を取りたい企業への就職では不利になるケースもあります。また、学歴の底上げのためだけに学歴ロンダリングをすることをよく思わない企業もあり、就活で学歴に見合う評価を必ず受けられるとは限りません。
 
専門分野や業界、志望する会社などの学歴への評価の傾向とコストパフォーマンス面を踏まえて、学歴ロンダリングの効果が目論み通りに働くかどうか十分検討しましょう。

 

学歴ロンダリングにはお金がかかるが成功すればリターンも大きい

学歴ロンダリングをするには、大学院の在学費用や自宅外通学のための費用など、100万円単位のまとまった資金が必要です。しかし、最終学歴が大学院卒になることや専門分野の知識が磨かれることで、就活で有利になる、高い賃金を見込めるようになるといったメリットもあります。
 
ただし、学歴ロンダリングが必ずメリットにつながるとは限らないため、業界などの傾向も踏まえて、コストパフォーマンスを検討するとよいでしょう。

 

出典

厚生労働省 令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況
独立行政法人労働政策研究・研修機構 ユースフル労働統計2023―労働統計加工指標集―
文部科学省 令和5年度 私立大学大学院入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について
e-Gov法令検索 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令
日本政策金融公庫 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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