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娘が「第一志望の大学に入ったら海外留学したい」と言っています。海外留学用で使える奨学金などあるのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月5日 22時50分

娘が「第一志望の大学に入ったら海外留学したい」と言っています。海外留学用で使える奨学金などあるのでしょうか?

子どもが「希望する学問を修めるために海外に留学したい」と希望した場合、資金のことが気にかかる親御さんは多いでしょう。国内の大学と同じように奨学金を使えれば、経済的な不安はグッと減るはずです。   そこで本記事では、海外留学に使える奨学金の種類や利用資格、支給や返済の条件などの情報を分かりやすくまとめました。

長期海外留学では有利子の「第二種奨学金(海外)」が利用できる

「奨学金」といってもさまざまな母体が運営するものがありますが、まずは、公的な奨学金である独立行政法人 日本学生支援機構の奨学金に絞って、海外留学で使える奨学金を見てみましょう。
 
日本学生支援機構の奨学金のうち、長期海外留学を対象としているのは「第二種奨学金(海外)」という種類の、有利子の奨学金です。利用条件や対象となる留学の内容、申込方法をまとめました。
 

利用条件

「第二種奨学金(海外)」の主な利用条件は、図表1のとおりです。
 
【図表1】

貸与額 月額:2~12万円の選択制(1万円刻み)
入学時特別増額貸与奨学金:10~50万円の選択制(10万円刻み)
貸与期間 入学年月(在学採用は申込月)から学位取得までの最短修業年限の終了時まで
利率 奨学金の貸与終了時に利率を決定(最大3%)
保証制度 機関保証および連帯保証人・保証人
返還開始時期 貸与終了の翌月から7ヶ月目
延滞について ・延滞金を賦課
・本人への請求ののちに連帯保証人・保証人へ請求
・返済が困難な場合は減額返還、返還期限猶予などの措置あり

独立行政法人 日本学生支援機構公式サイトより筆者作成
 

対象となる留学の内容

「第二種奨学金(海外)」は、海外の大学・大学院に学位(学士号・博士号・修士号)の取得のために留学する人を対象としています。語学学校や語学コースの在籍期間は、貸与を受けられません。
 
なお、外務省の「海外安全ホームページ」上の「国・地域別海外安全情報」で危険レベルや感染症危険レベルがレベル3(渡航中止勧告)以上の地域は、奨学金の対象外です。
     

申込資格と申込方法

「第二種奨学金(海外)」の申込資格と申込方法は、それぞれ図表2のとおりです。
 
【図表2】

予約採用 在学採用
申込資格 ・学士号の取得を目的として海外の大学に在学している
・人物、学力、資質について在学校の指導教員等からの推薦を受け、経済的理由で修学に困難があると認められる
・申込月時点で残りの在籍期間が3ヶ月以上ある
・申込月時点で休学中や留年中でない
・日本国籍を有する人または外国籍の法定特別永住者、在留資格が「永住者」、「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」の人、在留資格が「定住者」で将来永住の意思がある人
学力基準 特定の分野で特に優れた資質能力がある、または海外の大学での修学に意欲があり確実に修了できる見込みがあると認められる
家計基準 生計維持者の年収等から特別控除額を差し引いた認定所得金額が、世帯人数ごとの収入基準額以下であること(例:世帯人数4人→1100万円)
申込方法 留学開始前に国内の学校を通じて申し込む 留学先の大学・大学院に進学後に申し込む
申込時期 海外大学・大学院に進学する年度の前年度の7月ごろから 年度ごとに5~12月(毎月締め切り)

独立行政法人 日本学生支援機構公式サイトより筆者作成
 

短期留学の場合は国内の奨学金をそのまま利用できる

国内の大学への在学中に海外の大学や大学院に短期留学をする場合、国内の大学で貸与奨学金(一種、二種)を受けている人は、条件を満たすことで短期留学中も継続して奨学金を受けられます。
 
また、短期留学に際して貸与奨学金を改めて受けたい場合は、春と秋の国内貸与奨学金の定期採用に、在学校を通じて申込をしましょう。
 

民間の奨学金や留学先の奨学金を利用する方法も

日本学生支援機構の奨学金のほか、地方自治体や民間団体、在学している大学が留学支援のための奨学金を設けている場合もあるため、確認してみるとよいでしょう。
 
また、各国の政府や大学が実施している奨学金など、留学先の奨学金制度を利用する選択肢もあります。駐日大使館や現地の教育省など、公的な情報を調べてみるのがおすすめです。また、留学希望先の学校にも、奨学金制度の有無を問い合わせてみましょう。
 

海外留学に奨学金を活用しよう

海外留学を希望しているが資金面の不安があるという場合は、奨学金を活用することで問題を解決できることがあります。日本学生支援機構の第二種奨学金をはじめ、さまざまな選択肢があるため、支給の条件などを比較して、条件のよい制度を選択するのがおすすめです。海外の制度を使える場合もあるため、しっかり情報を収集しましょう。
 

出典

独立行政法人 日本学生支援機構 第二種奨学金(海外)制度概要
独立行政法人 日本学生支援機構 よくある質問 貸与中~貸与終了までの手続き Q 奨学金の返還が難しくなったら、どうすればいいですか。
独立行政法人 日本学生支援機構 第二種奨学金の利率の算定方法の選択
独立行政法人 日本学生支援機構 よくある質問 申込手続き Q どのような留学なら第二種奨学金(海外)の対象になりますか。
独立行政法人 日本学生支援機構 よくある質問 申込手続き Q 海外留学の対象地域は、限定されますか。
独立行政法人 日本学生支援機構 海外大学進学前(予約採用)の申込資格・学力基準・家計基準
独立行政法人 日本学生支援機構 海外大学進学後(在学採用)の申込資格・学力基準・家計基準
独立行政法人 日本学生支援機構 よくある質問 申込手続き Q 第二種奨学金(海外)の申込方法と申込時期を教えてください。
独立行政法人 日本学生支援機構 よくある質問 申込手続き Q 第二種奨学金(海外)の予約採用、在学採用それぞれの申込対象者を教えてください。また、申込先についても教えてください。
独立行政法人 日本学生支援機構 海外留学のための貸与奨学金(返済必要)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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