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もうすぐ定年ですが、住宅ローンが「1000万円」残っています。退職金1500万円が出るなら“一括返済”すべきですか?「団信」がなくなるのはデメリットでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月7日 5時10分

もうすぐ定年ですが、住宅ローンが「1000万円」残っています。退職金1500万円が出るなら“一括返済”すべきですか?「団信」がなくなるのはデメリットでしょうか?

定年退職時に住宅ローンが残っている場合、「退職金で住宅ローンを完済してすっきりしたい」と考える人も多いでしょう。   とはいえ、住宅ローンの残高が多いと、一括返済した方が良いのか、しない方が良いのか迷うものではないでしょうか。本記事では、定年を機に1000万円の住宅ローンを退職金1500万円で一括返済した方がよいかどうか解説します。

住宅ローンを一括返済するメリット

まずは住宅ローンを一括返済することによるメリットをみていきましょう。
 
住宅ローンの一括返済で最も大きなメリットとして挙げられるのは、支払う利息がなくなる点です。本来であれば、残高に課されるはずだった利息が一括返済によりなくなりますので、完済までの総支出金額を減らすことが可能です。
 
また、定年後に再雇用や再就職をして働いたとしても、多くの場合は収入が減ってしまいます。国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は50代までは年齢を重ねるたびに増加していますが、そこから先は下がっていきます。
 
収入が下がる中、毎月のローンの支払いがしんどいと感じることもあるでしょう。一括返済すると、その分支出が浮くため、収支のバランス改善につながります。また、変動金利で住宅ローンを借りている場合、今後の金利上昇を心配する必要もなくなるでしょう。
 

住宅ローンを一括返済するデメリット

住宅ローンを一括返済する際には注意したいデメリットもあります。
 
住宅ローンを退職金で一括返済すると、手元の資金が減ってしまいます。毎月の収支は改善されたとしても、貯蓄が少なくなれば老後に必要な資金が足りず、生活に支障が出てしまうかもしれません。
 
また、住宅ローンに加入する際には多くの人が団体信用生命保険(団信)に加入しています。団信は住宅ローン返済中に死亡や高度障害などが発生した場合、「その後のローン返済が不要になる保険」です。
 
そのため、定年後にローンを支払っている最中に不幸が起こった場合にはその後のローン支払いは不要になり、多くの退職金を残せるかもしれません。しかし、ローンを退職金で一括返済した後に不幸が起こった場合、退職金は戻ってきません。
 

住宅ローンを一括返済した後の生活をシミュレーションしよう

住宅ローンを退職金で一括返済するかどうかは、団信を考慮した健康状態を考えることも大切です。また、健康な場合でもそうではない場合でも、住宅ローンを一括返済した後の生活をシミュレーションしたうえで一括返済するかどうかを判断する必要があります。
 
例えば、総務省の「家計調査報告〔家計収支編〕 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の平均的な支出は毎月28万2497円です。
 
この金額を基準に、老後が20年続くとすると、総支出は6779万9280円です。この金額に対し、退職金1500万円の内1000万円を住宅ローンで支払った後に残る500万円と、貯蓄、そして毎月の年金で生活は成り立つかどうかを考える必要があります。
 
退職金をローン返済にあてた後に、老後資金が残っているかどうかをしっかりと考えておくとともに、老後の働き方も合わせて検討しましょう。
 

出典

国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
総務省 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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