帰省すると、母が孫に「お小遣い」を渡してくれます。ありがたいですが、小学生4年生に「1万円」は高すぎないでしょうか? 子どもの金銭感覚が心配です…
ファイナンシャルフィールド / 2024年8月13日 4時30分
お盆や年末年始の帰省時、祖父母から孫へお小遣いを渡す光景はよく見られます。お盆に向けて「お盆玉」をあげようと考えている人もいるのではないでしょうか。 しかし、小学4年生の孫「1万円」を渡すとなると、親の立場からすれば「ありがたいけどちょっと高すぎでは?」と複雑な心境になる人も多いのではないでしょうか。 本記事では帰省時における孫へのお小遣いの年齢ごとの相場や、もらったお金の適切な使い方について解説します。
帰省時にお金を渡すのは普通?
そもそも帰省時に祖父母が孫にお小遣いを渡すのは、一般的なことなのでしょうか。
2人に1人があげている
子ども向け写真館「スタジオアリス」が実施した調査によると、「孫にお小遣いをあげていますか?」という質問で、約2人に1人が「あげている」と回答しています。この結果からわかるように、帰省時の孫へのお小遣いは、日本の文化として一般的な習慣と言えるでしょう。
祖父母にとって孫は特別な存在であり、その成長や喜びを見守る中で、お小遣いを渡すことが一つの愛情表現となっているのかもしれません。しかし、渡す金額が適切なのか考えることも大切です。本事例のような、小学4年生に1万円という金額は適切なのでしょうか。
年齢ごとのお小遣い金額は?
孫に渡すお小遣いの金額は、年齢や家庭の経済状況、地域の慣習などによって異なるでしょう。参考として、一般的なお年玉の相場を見てみましょう。
住信SBIネット銀行株式会社が公表している「お年玉に関する意識調査」によると、ボリュームゾーンの金額は以下の通りです。
●小学生未満:1000円以下
●小学生低学年:1001円~3000円
●小学生高学年:3001円~5000円
●中学生:5001円~10000円
この結果を見ると、小学4年生の孫に1万円を渡すのは一般的にはかなり高額だと言えそうです。ただし、この金額はあくまでボリュームゾーンの金額であり、個々の事情や社会情勢などを考慮して金額を決めるのがよいでしょう。
株式会社マルアイが実施した「2024年お盆玉に関する実態調査」では、以下のような意見がありました。
●(金額を)上げたいが経済的に上げられない
●物価が高騰しているので気持ちとして金額を増やす
あげる側の経済的事情や、物価の変動を考えながら、適切な金額を決めることをおすすめします。
もらったお金をどう使う?
お金の価値や使い方をまだ十分に理解していない年齢の子どもにとって、1万円という大金を手にすることは少し危険かもしれません。そこで重要なのが、お金の教育です。もらったお金の使い方を考えさせることで、子どもに金銭感覚を身につけさせるチャンスを与えられます。
例えば、もらったお金を電子マネーにチャージすれば、現金以外の「見えないお金」を使う体験をすることができます。お小遣い帳をつけさせることで、もらったお金の動きを理解して、正しい金銭感覚をつかむきっかけになるかもしれません。
親が一緒に計画を立てたり、アドバイスをしたりすることで、お金の使い方を学ばせることができるでしょう。
まとめ
祖父母から孫へのお小遣いは愛情表現の一つですが、金額は年齢に応じて適切に調整することが重要です。小学生低学年に1万円は一般的な相場より多めです。
同時に、お金の価値や使い方を教えることも大切です。愛情表現としてのお小遣いと金銭教育とのバランスを取ることで、子どもたちは感謝の気持ちを持つとともに、お金の大切さを学ぶことができるでしょう。
出典
住信SBIネット銀行株式会社 お年玉に関する意識調査2021
株式会社マルアイ 2024年お盆玉に関する実態調査と夏休みの動向調査
執筆者:渡邉志帆
FP2級
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