東京在住で「1人旅」が趣味なのですが、運転免許ってとったほうがコスパ良いですか？観光地が駅から遠いと、乗り継ぎなど“不便”に感じます

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月20日 5時0分

都市部で暮らしている人が、地方へ旅行に行くと、電車やバスなどの公共交通機関の本数が少なく、現地での移動に不便を感じることも多いでしょう。また、東京都内などの都市部とも違い、最寄り駅から観光地までの距離が遠いこともよくあります。本記事では、1人旅に頻繁にいく場合、現地で公共交通機関を利用せず、運転免許を取得してレンタカーなどで移動したほうがコスパが良いのか検証します。

運転免許取得にかかる費用は？

運転免許取得のためには、多くの場合自動車教習所に通います。料金は自動車学校によって異なりますが、通学の場合は約30万円前後が相場です。なおマニュアル車とオートマチック車でかかる費用の差は、1～2万円程度と少額です。

これに加えて、運転免許試験場では、試験手数料1750円と、免許証の交付手数料2050円、合わせて3800円を支払う必要があります。

東京都内から栃木県に1人旅するケースで比較

東京都内から栃木県へ電車などの公共交通機関で移動し、栃木県内をレンタカーで移動した場合と、公共交通機関で移動した場合でかかる費用と時間を比較してみます。

東京都内から栃木県の「東武日光駅」に行き、日光の社寺と中禅寺湖の遊覧船を観光して日帰りで帰宅する場合を考えてみましょう。

栃木県内を公共交通機関で観光した場合

「東武日光駅」から公共交通機関で日光の社寺へ向かうには、中禅寺温泉行きのバスに乗り「安川町」で下車して10分ほど歩きます。東武日光駅からかかる時間は約15分、運賃は片道280円です。

さらに、日光の社寺から中禅寺湖遊覧船船の駅へ向かい、再び東武日光駅へ戻ってくるには、バスと徒歩でトータル約100分かかり、運賃は合わせて2450円かかります。

栃木県内をレンタカーで観光した場合

レンタカーを12時間借りた場合の基本料金は、軽自動車の場合で約6000円です。移動距離は往復約5kmと短いため、ガソリン1リットルあたり10km走行できると考えても、2024年8月現在燃料費は100円以内で済むでしょう。また、移動にかかる時間は片道約5分です。

公共交通機関の場合と同じく、日光の社寺から中禅寺湖遊覧船船の駅へ向かい、再び東武日光駅へ戻ってくるのにかかる時間は約1時間、燃料費は多く見積もっても600円（3.5リットル）です。

両者を比較すると？

運転免許を取得するには、最初に約30万円の費用がかかります。高額に感じますが、今後30年間、毎年3回程度は旅行に行き、毎回車を運転したとすると、1回の旅行あたり約3000円程度で運転できるようになるとも考えられます。

運転免許の取得以外で単に移動にかかる費用を比較した場合、前記の例ではかかる時間と費用は次のようになりました。

・公共交通機関：移動時間は115分、かかる費用は2730円
・レンタカー：移動時間は65分、かかる費用は約6700円

公共交通機関での移動とレンタカー移動の移動時間の差である約50分と、費用の差4400円をどのように捉えるかはその人次第です。少しでも安く済ませれば、ほかの旅行に資金を回せると考える人もいれば、お金を払っても時間が50分短縮できれば、より快適に観光が楽しめると考える人もいるでしょう。

単純にコストだけを考えると、1人旅の場合は免許を取得しないまま公共交通機関を利用したほうが安く済む可能性が高そうです。

まとめ

1人旅のために運転免許を取得して、レンタカーを借り、車で観光するのはコストだけを考えると、公共交通機関での移動に比べて高くつくでしょう。しかし、観光地での移動距離が長かったり、最寄り駅まで遠かったりすればコストを支払う以上に、快適に効率よく観光できるでしょう。

また、荷物が多いときや夏や冬など厳しい気候のときは車での移動の方が楽に感じるでしょうし、公共交通機関でのんびりとコストを抑えて旅行を楽しみたいときもあるのではないかと思います。それぞれ自身が快適な移動方法を利用し、ぜひ1人旅を楽しんでくださいね。