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帰省した妹が財布を紛失!「2万円の買い物をしたいからクレカを貸してほしい」とお願いされたのですが、家族間なら問題ないでしょうか…?

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月23日 5時10分

帰省した妹が財布を紛失!「2万円の買い物をしたいからクレカを貸してほしい」とお願いされたのですが、家族間なら問題ないでしょうか…?

家族から「クレジットカードを貸してほしい」と頼まれたことがある人はいませんか? 相手が財布を忘れたり紛失したりして困っていたら、助けてあげたいと思う人も多いでしょう。しかしたとえ家族であっても、クレジットカードを貸すとさまざまな問題が生じる可能性があります。   本記事では家族間でクレジットカードを貸し借りすることのリスクや対策について解説します。

クレジットカードを家族に貸しても良いの?

クレジットカードを他人に貸すことは、たとえ家族であっても基本的に禁止されています。代表的なクレジットカード会社の利用規約では、カードの貸与に関して次のとおり定められています(2024年8月時点)。
 
・楽天カード
「カードは、カード券面上に会員氏名が表示され、かつカードに署名欄がある場合においては所定の署名欄に自署した会員のみが利用でき、他人に貸与・預入・譲渡・質入又は担保提供等に利用する等第三者への占有の移転は一切できません」
 
・三井住友カード
「会員は、カードを他人に貸与・譲渡・質入・寄託またはカード情報を預託してはならず、また、理由の如何を問わず、カードおよびカード情報を他人に使用させまたは使用のために占有を移転させてはなりません」
 
・JCBカード
「カードおよびカード情報は、会員本人以外は使用できないものです。会員は、他人に対し、カードを貸与、預託、譲渡もしくは担保提供すること、またはカード情報を預託しもしくは使用させることを一切してはなりません」
 
これらの利用規約から、クレジットカードは契約者本人以外の利用が明確に禁止されていることが分かります。
 

クレジットカードを貸すリスク

クレジットカードを他人に貸すと、さまざまなリスクが生じます。
 
まず起こり得るリスクは、不正利用による損害が発生したときにカード会社から補償を受けられなくなることです。通常、カード会社は不正利用があった場合に調査を行い、本人の過失がないと判断された場合に限り損害を補償します。しかし、第三者にカードを貸した場合は規約違反となるため、補償を受けることが難しくなります。
 
また「○円しか使わない」と事前に約束していても、それ以上にお金を使われる可能性もあります。金額がいくら大きくなっても、返済の義務があるのは契約者本人です。思わぬ金銭トラブルにより、家族の信頼関係が壊れかねません。
 

家族にお金を貸したい場合の対処法

今回の帰省中の妹に貸したいケースのように、別居している家族に一時的にお金を貸したい場合、次のような方法で対処すると良いでしょう。
 

現金を貸す

現金を直接渡すことは、最もシンプルな方法だといえます。必要な分だけ貸すことで、相手が使いすぎるという事態を避けられます。後々のトラブルを避けるために、「いくら貸したか」「いつまでに返すのか」を明確に残しておくと良いでしょう。
 

スマホ決済サービスで送金する

スマホ決済サービスを利用して、お金を送金する方法もあります。PayPayなどのアプリを使用すれば、すぐにお金を送ることができます。使える場所が限定されるというデメリットはありますが、送金履歴が残るため、後でお金を返してもらうときの証拠としても使えるでしょう。
 

思わぬ金銭トラブルに! カードの貸し借りはやめよう

たとえ家族であっても、クレジットカードを第三者に貸すことは規約違反に当たります。本人以外の人がクレジットカードを利用すると、本来受けられるはずの補償を受けられなくなる可能性があるため、注意が必要です。
 
お金の貸し借りを行う場合、現金を渡す、スマホ決済サービスで送金するといった方法で対処すると良いでしょう。家族間だからこそ、約束が曖昧になったり忘れられたりして、トラブルが生じやすいともいえます。金銭のやり取りは慎重に行うようにしてくださいね。
 

出典

楽天カード カード会員規約
三井住友カード 三井住友カード会員規約(個人会員用)
JCBカード 会員規約(個人用)
 
執筆者:山田麻耶
FP2級

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