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繰上げ受給した年金で資産運用をしようと思います。もとをとるにはいくら稼ぐ必要がありますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月27日 3時20分

繰上げ受給した年金で資産運用をしようと思います。もとをとるにはいくら稼ぐ必要がありますか?

老後のライフプランを考えるときに、年金の受給時期をいつにするかは大切なポイントです。 近年、資産運用が話題にあがることも多くなり、なかには「年金を早く受け取って、そのお金で資産運用をしたい」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 ただし、繰上げ受給は年金を早く受け取れる半面、受給金額が減額されてしまうため、受け取った年金で資産運用をする場合には減額されてしまった分をどうするかということも考える必要があります。 本記事では、年金の繰上げ受給による減額分と、資産運用でカバーするための方法を解説します。

繰上げ受給で受け取れる年金はいくら減る?

国民年金・厚生年金ともに受給開始時期は原則65歳からとなっており、この受給開始年齢を早めることを繰上げ受給といいます。
 
繰上げ受給は年金を早く受け取れるようになるメリットがありますが、受け取れる年金額が減額されてしまったり、減額が一生続いてしまったりするという点には注意が必要です。
 
年金の繰上げ受給をすることによる減額率は2022年4月より緩和されており、繰り上げの期間1ヶ月あたり0.4%となっています。緩和された減額率の対象となるのは、1962年4月2日以降の生まれの方で、それ以前に生まれた方の減額率はこれまでどおり0.5%のままです。
1962年4月2日以降の生まれの方が63歳から繰上げ受給する場合の減額率は9.6%、60歳から繰上げ受給する場合には減額率が24.0%となります。
 

繰上げ受給の減額分を資産運用でカバーするには?

1962年4月2日以降の生まれの方で、65歳から老齢基礎年金を年72万円受け取れる方が、63歳0ヶ月からの受給に繰り上げた場合、減額率は9.6%のため、年間で受け取れる年金額は65万880円となり、65歳から受け取る場合に比べて年間6万9120円減額されます。
 
繰上げ受給した年金で資産運用を行う場合、資産を増やすことが目的と考えられるため、年金を早く受け取ることによって減額される金額以上の利益を出す必要があります。
では、今回のケースの減額分6万9120円を上回る利益を出すためには、毎年何%以上の利回りで資産運用をおこなう必要があるのでしょうか。
 
繰上げ受給によって受け取ることのできる年金額65万880円を元本として運用し、1年ごとに6万9120円の利益を得るには、
6万9120円÷65万880円×100=約10.62%
となり、毎年約10.62%以上の利回りで運用し続ける必要があります。
複利の場合は計算式が異なりますが、それでも高い利回りが求められます。
 

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まとめ

今回は、繰上げ受給した年金を利用して資産運用をおこなう場合に、減額分をカバーするためには毎年どれくらいの利回りで運用していく必要があるのかを考えました。
繰上げ受給をすることによって元本を早く用意することはできますが、早く受け取る分減額されてしまう年金額のことを考えてそれ以上の収益を出そうと考えると、必要な利回りは高くなっていきます。
 
繰上げ受給のタイミングによって減額率は異なるため、個別にシミュレーションをおこなう必要はありますが、年金を繰り上げてまで急いで資産運用をおこなう必要性があるのか、その場合に減額分を取り返せるほどのリターンを得られるのかという点は、よく検討したほうがよいでしょう。

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