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小学生の子どもに年収を聞かれ、ごまかしてしまいました。どう答えるのが正解なのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月29日 5時40分

小学生の子どもに年収を聞かれ、ごまかしてしまいました。どう答えるのが正解なのでしょうか?

小学生の子どもに「お母さんやお父さんは、いくらくらい年収を稼いでいるの?」と聞かれたら、一瞬たじろいでしまう方も多いのではないでしょうか。日本では、お金に関する話題を持ち出すのはタブーな風潮があります。   しかし、大人になるにあたって、お金に興味をもつのは悪いことではありません。将来困らないように、子どものうちからマネーリテラシーを高めておくのは重要なことです。   そこで今回は、子どもに年収を聞かれた際の答え方について解説します。

子どもに年収を聞かれたらどうする?

子どもに年収を聞かれたら、お金の教育をするチャンスです。
 
現在、高校では金融教育が義務化され、お金について学ぶ授業があります。ただし、資産運用やトラブルに巻き込まれないといった「お金がある」ことを前提とした教育で「稼ぐ」ことを学ぶ機会はありません。
 
しかし老後、年金だけでは生活していくことが難しいと考えられることからも、お金を稼ぐことを学ぶことは決して無駄ではありません。小学生でも、年齢に合わせたお金の教育をすることで、大人になってからどのように生活していけばよいかを考えるきっかけになるでしょう。
 

まずは平均年収を伝える

国税庁によると、令和4年の給与所得者全体の平均年収は458万円です。なお男性のみの場合は563万円、女性のみの場合は314万円となっています。
 
この数字を伝えるだけでも、平均的には1ヶ月当たり458万円÷12でおよそ38万円の収入があることや、男女差がおよそ250万円あることが分かります。1ヶ月38万円で生活するとどのような暮らしになるのか、なぜ男女差が250万円もあるのかといったことを親子で考えてみるとよいでしょう。
 
なお、このときすぐに答えを言うのではなく、子どもの考えを尋ねてみましょう。間違っていたとしても、それは違うとすぐに否定するのではなく、一緒に考えたり、インターネットで調べてみたりすることが理想的です。
 

親の平均年収を教える

平均年収を伝えたうえで、親の年収も教えてあげましょう。自分自身の生活が、標準よりよい生活をしているのかどうかを知る機会になります。
 
とはいえ、平均年収よりも極端に少ない年収だったり、小学校低学年ほどの年齢では、友達に親の年収を話してしまわないか心配になったりすることもあるでしょう。
 
そのようなときは、親の職業の一般的な平均年収を答えてあげる方法もあります。厚生労働省が毎年発表している賃金構造基本統計調査では、職種別の給与額やボーナスの額を調べられます。どのような職業が高年収なのかを知ることもできるため、よい勉強になるでしょう。
 

税金について説明する

子どもが、小学校低学年より少し上の学年であれば、税金について学ばせるのもよいでしょう。
 
年収は、すべてが収入になるわけではなく、所得税や住民税といった税金、医療保険や厚生年金保険・介護保険といった社会保険が差し引かれています。
 
これらがあることで、病院にかかった際に実際の額よりも安く済むことや、定期的なごみの回収、傷んだ道路の補修、警察や消防などにより安全を保たれることなど、多くの生活が守られています。
 
一見、税金や保険というとマイナスなイメージですが、これらを知ることで自分たちの日常が支えられていることを知るよい機会になるでしょう。
 

子どもに年収を聞かれたら教育のチャンス。年収を伝えてマネーリテラシーを身に着けよう

小学生の子どもに年収を聞かれると、答えるべきかためらってしまうこともあるでしょう。しかし、年収を聞くことは、お金に興味をもった証拠です。
 
子どもが大きくなるころには、職業も新しい仕事ができていたり、今ある仕事がなくなっていたりすることが考えられます。親の年収を教えることは、どのようにお金を稼ぎ、生活していくかを少しずつ教えていくよいきっかけになります。
 
また、親もお金について改めて復習するよい機会です。子どもと一緒に学び、親子でマネーリテラシーを高めましょう。
 

出典

国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査概要
厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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