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空港で「席を譲ってください」というアナウンスを聞きました。譲ってもいいのですがきちんと補償されますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月31日 4時30分

空港で「席を譲ってください」というアナウンスを聞きました。譲ってもいいのですがきちんと補償されますか?

空港のアナウンスを聞いていると、「席を譲ってください」というような告知がなされることがあります。   これはいわゆる「オーバーブッキング」が発生したときに流されるアナウンスです。オーバーブッキングが起こると、自主的に座席を譲る人が募集されるのです。座席を譲った人には通常、一定の謝礼が払われます。   本記事では、飛行機のオーバーブッキングや自主的に席を譲る人への謝礼について解説します。

飛行機の「オーバーブッキング」とは

飛行機の「オーバーブッキング」とは、一部の便において規定の座席数より多くの予約を受け、出発時に座席数が足りなくなる際に起きる状況です。「オーバーセールス」と呼ばれることもあります。
 
このような状況では正常な運航ができなくなります。そのため前述のように、座席を自主的に譲ってくれる人を募集するアナウンスが流れるのです。
 

「フレックストラベラー制度」により自主的に座席を譲った人には謝礼が渡される

オーバーブッキングが発生した際に、自主的に座席を譲った人には、代替便など代わりとなる交通手段に振り替えたうえで、一定の協力金などが渡されます。この仕組みは「フレックストラベラー制度」と呼ばれます。
 
協力金の金額は代替交通手段の出発日によって変わり、例えばJALでは下記の通りです。

・代替交通手段の出発日が当日の場合:1万円
 
・代替交通手段の出発日が翌日以降の場合:2万円

航空会社によっては、協力金の代わりにマイルの付与やほかの特典を選べる場合もあります。
 
また代替交通手段の出発日が翌日以降になる場合、各社の規定が定める範囲で宿泊費などの提供がされることが一般的のようです。
 
ただし、協力を申し出たとしても、搭乗手続き締め切り後の座席調整次第では予約便に搭乗することになり、協力金をもらえないケースもあるため注意しましょう。
 

オーバーブッキングが起きる理由

オーバーブッキングが発生する理由は、規定座席数よりも多くの予約を取ることにあります。ではなぜ座席数を上回る予約を取るかというと、予約をした乗客が当日姿を見せない場合があるからです。
 
座席数が250席で250人分の予約を取った場合、仮に30人の無断キャンセルが出ると、220人だけ乗せてフライトしなければなりません。規定座席数よりも少し多めに予約を取ることで出発直前のキャンセルによって生じる空席をできるだけなくし、当該便への搭乗を希望する人に少しでも多く利用してもらうため、航空各社はこのような措置をとっているようです。
 
ちなみに国土交通省の発表によると、2024年1~3月におけるフレックストラベラー制度の状況は、表1の通りです。全体として、自主的に座席を譲る乗客の割合が高いようです。
 
表1

航空会社 不足した座席数 自主協力旅客数 不足座席数に対する自主協力旅客数の譲歩率割合
日本航空 50人 45人 90%
全日本空輸 739人 658人 約89%
AIRDO 5人 5人 100%
琉球エアーコミューター 2人 2人 100%
スカイマーク 4人 4人 100%
スターフライヤー 296人 296人 100%
ソラシドエア 11人 7人 約64%

出典:国土交通省「4.フレックストラベラー制度に関する情報」を基に筆者作成
 

フレックストラベラー制度により座席を譲った際は一定の協力金などが渡される

オーバーブッキングにより座席を譲ってほしい旨のアナウンスが流れる場合、協力をすることでフレックストラベラー制度により協力金をもらえます。
 
座席調整によっては必ずしも席を譲る結果にならないかもしれませんが、旅程に余裕があり、協力金やマイルを得たいのであれば、協力を申し出るとよいかもしれません。
 

出典

国土交通省 4.フレックストラベラー制度に関する情報
日本航空株式会社 フレックストラベラー制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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