公務員の給料は役職に応じた「級」と経験年数に応じた「号給」で決まると聞きました。民間企業のように成果を上げても昇給しないのですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年8月31日 4時0分
公務員は、国家公務員・地方公務員ともに民間企業とは異なる給与体系をもっています。公務員の場合、基本給は役職に応じた「級」と経験年数に応じた「号給」で決定します。 「経験年数で昇給」と聞くと、未だに公務員は年功序列なのかと驚く方もいらっしゃるでしょう。しかし現在は、経験年数をふまえた人事評価制度が導入されているケースがほとんどです。 そこで今回は、公務員の給与体系について国家公務員と地方公務員に分けてご紹介します。
公務員の昇給の仕組み
公務員の給料は、民間企業における基本給となる「俸給(地方公務員は給料)」と、諸手当で構成されています。諸手当は、民間企業同様に職種や勤務地、家族構成などによって、個々に決定します。
昇給が関係するのは、「俸給」です。俸給は、職務の内容や責任などに応じ上がっていく「級」と、「級」をさらに細分化し、職務経験年数で上昇する「号俸(号給)」によって構成される「俸給表(給料表)」によって決まります。
なお職種に応じて異なる俸給表が使用されます。どのように昇給するのか、国家公務員と地方公務員に分けて確認しましょう。
国家公務員の昇給の仕組み
号俸による「昇給」は年に1回、1月1日に行われます。全員が一定数上がるのではなく「勤務成績」によりA~Eの5段階で昇給区分が決まり、それに応じて昇給号俸数が決定する仕組みです。
級が上がることを「昇格」といい、直近2回分の「能力評価」と、直近4回分の「業績評価」により昇格の可否が決まるとされています。
地方公務員の昇給の仕組み
地方公務員の場合も、給与の昇給などに対し人事評価制度が活用されているようです。ただし、すべての地方自治体が、活用できているわけではありません。
総務省の令和5年4月1日現在の「地方公共団体における人事評価結果の活用状況等調査結果」によると、昇給や昇格に対し人事評価結果を活用している割合は、表1のようになります。
表1
昇給 | 昇格 | |||
---|---|---|---|---|
管理職員 | 一般職員 | 管理職員 | 一般職員 | |
都道府県(47団体) | 100% | 100% | 100% | 100% |
指定都市(20団体) | 100% | 100% | 100% | 100% |
市区町村(1721団体) | 73.9% | 71.1% | 79% | 78.3% |
※総務省「地方公共団体における人事評価結果の活用状況等調査結果」を基に筆者作成
都道府県や指定都市など、規模の大きな公共団体は100%の導入率であるのに対し、市区町村など小さな自治体では、70%台となっています。
ただしその割合は徐々に増えている傾向があり、最終的にはほとんどの地方自治体が人事評価結果を活用するようになることも考えられるでしょう。
公務員の給与は民間給与に合わせて決定する
民間企業に給与のベースアップがあるように、公務員も俸給表(給料表)の内容が変更になり、ベースアップすることがあります。ただし、勝手に変更することはできません。
通常、公務員給与のベースアップは民間企業の給与額と比較したうえで決定します。決して無計画に決定しているわけではありません。国家公務員は人事院、地方公務員は人事委員会が国会や議会へ給与の改正案を提出し成立して初めて、公布および施行されます。
なお、人事委員会のない一般の市町村の場合は、国や都道府県の勧告を受け給与方針を決定し、議会で改正案が成立後、公布および施行されます。
公務員も人事評価制度で給与がアップしている
「公務員は年功序列」というイメージがあるかもしれませんが、現在の国家公務員や大半の地方公務員は、人事評価制度を活用したうえで昇給などが決定しているようです。
なお、給与俸給表(給与表)の額は、民間給与に合わせて決定しています。公務員の給与は、時代を反映した給与体系でこまめに変化を繰り返しているのです。
出典
総務省 地方公共団体における人事評価結果の活用状況等調査結果
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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