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知人に「娘に”墓守”をさせたくないし、負担をかけたくない」と話していたら「樹木葬」をすすめられました。「樹木葬」とはどんなものですか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年8月31日 3時0分

知人に「娘に”墓守”をさせたくないし、負担をかけたくない」と話していたら「樹木葬」をすすめられました。「樹木葬」とはどんなものですか?

お盆の時期が過ぎ、家族や親しい人との会話が増えるこの時期に、お墓について考える機会も多くなります。   最近では「墓じまい」などの言葉をよく耳にしますが、「子どもに墓守をさせたくないし、負担をかけたくない」と考える人も多いのではないでしょうか。お墓の在り方も年々変化しているようです。   本記事では、昨今のお墓事情や、近年増加傾向にある「樹木葬」について確認していきます。

調査結果に見る昨今のお墓事情

(株)鎌倉新書(東京都中央区)の「【第15回】お墓の消費者全国実態調査(2024年)」(調査期間:2024年1月、調査対象:2023年に「いいお墓」経由でお墓を購入した1791名)によると、購入したお墓の種類の第1位は、約半数(48.7%)の「樹木葬」となっており、次いで「一般墓」(21.8%)、第3位が「納骨堂」(19.9%)となっています。
 
図表1のとおり、2018年調査時点では「一般墓」が約半数を占めていたのに対して、5年後の2023年時点では「樹木葬」が半数を超え、逆転していることがよく分かります。
 
図表1

図表1

株式会社鎌倉新書 【第15回】お墓の消費者全国実態調査(2024年)
 
また、お墓を選ぶ際に重視した点については、「お墓の種類」、「金額」、「自宅からのアクセス」がベスト3となっており、お墓においても、より手軽な金額やアクセスの良さを重視する傾向が見られます。
 
さらに特徴的なのは、「承継者不要のお墓」の購入者が調査対象者の64.1%を占め、「継承者がいる」という回答(33.2%)の約2倍となっている点です。この点も「樹木葬」や「納骨堂」が選ばれる背景となっているでしょう。
 
ちなみに、お墓の平均購入金額は、「樹木葬」が63万7000円と最も安く、「納骨堂」は80万3000円、「一般墓」は149万5000円となっています。そして、自宅からお墓までの所要時間の平均は31.4分とのことです。
 

「樹木葬」とは?

樹木葬とは、墓地や民間・公営の霊園などに遺骨を埋葬し、その墓標として樹木を植えて故人を弔う方法です。霊園ごとにさまざまな方法があり、遺骨を埋葬するごとに苗木を植える方法や、シンボルツリーを中心に植える方法などがあります。また、ペットと一緒に入れる霊園などもあるようです。
 
一般的には比較的安価であることがメリットとなりますが、納骨の希望人数や、個別タイプ・合祀タイプなどタイプ別に料金が決まるため、状況によっては割高となるケースもあるようです。
 
他にも購入増加の要因としては、開放的な環境で自然に還ることができる点や、継承者を考えなくてよい場合が多いことなどが挙げられます。
 
ただし、漠然とした印象となるため、墓参りの実感が湧きにくくなる点や、自然環境の変化や天災などにより、埋葬場所が分かりづらくなる場合があることなどについては、購入時に理解しておくべきでしょう。
 

その他の遺骨供養の方法

樹木葬以外にも、「永代供養」「納骨堂(俗にいうマンションタイプ)」「合祀墓」「散骨」などがあります。
 
また、散骨ひとつをとっても、「海洋散骨」「山散骨」「宇宙散骨」「バルーン散骨」などさまざまな方法があります。それぞれの方法に、価格面以外にも特徴がありますので、事前に十分な説明を聞いたうえで選択することが望ましいでしょう。
 

まとめ

人間が死んだらそれぞれ自然に還ることが「自然の摂理」といえるのかもしれません。より手軽でリーズナブルな方法が選択される背景には、「核家族化」や「お墓の購入や維持管理などで子どもに負担をかけたくないという心情」など、さまざまなライフスタイルの変化があると思われます。
 
夏の時季にとる休暇のことを「お盆休み」という場合が多いですが、もう数年たつと、この言葉自体もまさに死語となってしまうのかもしれません。
 

出典

株式会社鎌倉新書 【第15回】お墓の消費者全国実態調査(2024年)
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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